平成30年度2次予算の小規模事業者持続化補助金に採択された方は、採択後にどうしたらいいのでしょうか。今回は、小規模事業者持続化補助金に採択された後のフローを見てみたいと思います。
| 採択と交付決定は違う!?
小規模事業者持続化補助金に採択されると、採択結果通知書に“採択”の結果が書かれています。しかし、まだ補助事業の発注や契約をしてはいけません。発注・契約をするのは交付決定通知書を受け取ってからです。
採択結果通知書と交付決定通知書が同時に届くこともあります。その場合は、すぐに発注・契約をしても問題ありません。
| 補助金受給までの手順
補助金の交付が決定してから補助金を実際に受給するまでにはいくつかの手順があります。
1 採択結果通知書の受領
“採択”か“不採択”の結果が通知書に書かれています。
2 交付決定通知書の受領
採択された事業者へ交付決定通知が送付されます。この後に発注・契約を行います。
3 変更承認申請書の提出
採択を受けた補助事業の内容を変更したり、経費の配分・区分を変更したりする場合には、あらかじめ事務局に“補助事項計画変更承認申請書”を提出しなければいけません。計画変更が認められると発注・契約ができるようになります。
4 中止(廃止)申請書
採択を受けた補助事業を中止したり廃止したりしようとする場合は、2019年12月31日までに補助事業の中止(廃止)申請書を提出します。
5 実績報告書等の提出
採択を受けた補助事業が完了したときは、完了から30日以内か2020年1月10日のどちらか早い日までに、“実績報告書”“支出内訳書”“経費支出に係る証拠書類”などの必要書類一式を事務局へ送付します。必着ですので早めに提出することをおすすめします。
6 確定通知書の受領
必要な書類がそろっていて、経費が適正に支出されていることが確認されると、補助金の額を確定した通知書が発送されます。
7 精算払請求書の提出
確定通知書の確定額を請求します。そのときに精算払請求書を提出します。補助金は振り込みで行われますので、通帳記帳をして入金を確認する必要があります。
8 領収書や実績報告書などを保管
補助金の対象になった領収書や実績報告書などの証拠書類一式を5年間保管します。補助金で取得した50万円以上の資産は、処分をするときに事前の許可が必要です(最長5年間)。
| 証拠書類の整理が面倒くさそう
証拠書類は、“領収書”だけでなく“見積書”“発注書”“納品書”“請求書”など多くの書類を集めなければいけません。しかも、それぞれの書類の記載内容もチェックされます。注意点をまとめておきましょう。提出をするのはコピーです。原本は事業者が保管します。
1 証拠書類の記載事項
(1)発行日、(2)宛名、(3)書類の名前、(4)金額、(5)書類の説明・内容、(6)発行者の6つが記載されている必要があります。
2 書類の整理方法
(1)経費支出一覧表の表紙
“事業者名”と“事業者番号”を記載します。
(2)証票番号と題名
“証票番号”と“題名”を記載します。題名は、たとえば“2.広報費(チラシ印刷)”のように書きます。“2”という番号は“経費区分”です。“1”は“機械装置等費”、“2”は“広報費”、“3”は“展示会等出店費”のように決まっています。
(3)見積書
税込100万円を超える物品やサービスを購入する場合には、複数社の見積もりが必要です。また、中古品を購入する場合は、金額にかかわらず複数社の見積もりが必要です。
(4)発注書
(5)納品書
(6)請求書
(7)振込の控え
(8)写真など
(9)配布先リストなど
このように実施した順番に綴っていきます。経費の支出項目ごとに番号をつけて、クリアファイルなどで経費ごとに整理します。
| まとめ
1 領収書などの証拠書類は失くさないように!
2 交付決定通知書を受け取ってから支出を!
3 証拠書類はしっかりと整理して提出!