集中豪雨によるがけ崩れを防ぐ

| 宅地の造成を規制

 

近年は集中豪雨が全国で発生していて各地で甚大な被害を受けています。多くはがけ崩れや土砂の流出による被害です。そもそも日本は平地が少なく山間部が多くなっています。都市部では宅地開発が周辺の丘陵地に広がっていっています。大阪でもかなり山が削られて宅地になってきています。

以前の記事“土地選びで注意することは?”で丘陵地の縁辺部には注意が必要だと書きましたが、集中豪雨によるがけ崩れによる被害を受ける恐れがあるからです。

そこで、宅地造成を規制する法律があります。宅地造成によってがけ崩れや土砂の流出の被害を防止するための法律です。この法律でいう“宅地”は一般的な宅地だけではありません。次にあげる土地“以外”の土地すべてをいいます。

1 農地、牧草放牧地、森林

2 道路、公園、河川その他一定の公共の用に供する施設の用に供されている土地

 

2が分かりにくいですね。“一定の公共の用に供する施設の用に供されている土地”というのは、国公立の学校や運動場などに使われている土地のことです。これら以外がすべて“宅地”ですから、ゴルフ場や民営の墓地も宅地です。

宅地造成は、宅地以外の土地を宅地にするパターンと宅地で土地の形質を変えるパターンがあります。宅地の形質を変えるパターンには次の4つがあります。

1 高さ2mを超える崖ができる切土

2 高さ1mを超える崖ができる盛土

3 切土と1m以下の盛土をあわせて2mを超える崖ができるもの

4 上記の3つ以外で、切土や盛土をする土地の面積が500㎡を超えるもの

 

宅地造成工事が規制される区域は、都道府県知事が関係市町村長の意見を聞いて指定した地域です。災害が生じる恐れが大きい市街地や市街地としようとする土地が対象です。区域内で宅地造成をする場合には、原則として都道府県知事の許可が必要です。ただし、開発許可がある場合には知事の許可は不要です。

また、擁壁や排水施設などを作らなければいけません。宅地造成が終わった後には都道府県知事が完了検査をします。

さらに、所有者や管理者、占有者は宅地を安全に保全する努力義務を負っていますので、擁壁に日々を見つけた場合などは速やかに修復することになります。

これだけ厳しく監視されているということは、宅地造成が規制される区域は少し手を抜いてしまうと相当な危険があるということですね。大阪府では宅地造成工事規制区域の地図が公表されています。寝屋川市の一部、枚方市の丘陵部、四條畷市の丘陵部などは宅地造成工事規制区域に指定されています。このような場所も宅地として分譲販売されていますので、土地や住宅を購入するときには擁壁や排水施設にご注意ください。

 

 

| まとめ

 

1 豪雨によるがけ崩れ防止のための法律があります!

2 高さ2m超の切土、高さ1m超の盛土にはご注意を!

3 宅地造成工事規制区域内では所有者にも努力義務が!



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住民票などの取得で必要な情報を忘れずに

| 窓口で断れないために

 

みなさんは市役所で日常的(?)に住民票や戸籍謄本を取得されておられると思います。窓口にある申請書に必要事項を記入して窓口に提出すれば10~15分で受け取ることができます。最近では申請書の記入台に案内の外部委託業者がいて書き方を丁寧に指導してくれたりします。

ところが、たまに情報不足で申請ができない場合があります。記入台のところでおじいちゃんやおばあちゃんが困っている場面に何度も遭遇しました。そこで、住民票などを取得するときに必要になる情報をまとめたいと思います。

1 住民票

  :氏名・住所・生年月日・謄本か抄本か

世帯主は書かなくても受け付けてもらえるようです。マンションにお住まいの方はマンション名や部屋番号が登録されているかどうかも大切です。登録されているとマンション名や部屋番号まで記入しなければいけません。

住民票には除票があります。除票は亡くなった方の住民票です。抹消されてから5年しか保存されていませんので、相続手続きで必要な場合には注意が必要です。また、外国人の住民票には国籍が載ります。

2 戸籍謄本

  :本籍・筆頭者・謄本か抄本か

相続手続きでは“出生から死亡までの戸籍”が必要になります。通常は複数の戸籍になりますが、一体何通なのかは交付してもらわないと分かりません。そこで、申請書には“出生から死亡までの全ての戸籍”と書いておけば交付してもらえます。

戸籍謄本にはいろいろな種類があります。“除籍謄本”は亡くなった方の戸籍です。“改正原戸籍”は制度改正前の旧版です。よくあるのが電子化される前の手書きの戸籍です。戸籍自体ではありませんが“戸籍の附票”もあります。附票には住所の変遷が載っていますので、過去の住所を調べることができます。

3 身分証明書

  :氏名・住所・生年月日・本籍・筆頭者

身分証明書は本籍のある市役所で交付される書類で“破産者でないことの証明書”です。ついでに“成年被後見人・被保佐人・被補助人に該当しないこと”も証明されます。

4 登記されていないことの証明書

  :氏名・住所・生年月日・本籍・証明事項

法務局で交付される書類です。“成年被後見人・被保佐人・被補助人に該当しないこと”の証明です。先ほどの身分証明書と同じように思えますが、登記されていないことの証明書では平成12年4月1日以降の情報しかありません。それ以前の情報は身分証明書で証明します。

5 納税証明書

  :氏名・住所・マイナンバー・税目・年度・証明事項

税金の種類によって、税務署(国税)、都道府県事務所(都道府県税)、市役所(市税)が交付します。納税額や滞納・未納の有無が証明されます。交付を受けるにはマイナンバーが必要になりますので準備を忘れないようにしてください。また、納税直後はまだコンピューター入力がされていないので証明を貰えません。

6 登記事項証明書(商業登記)

  :商号名・本店の住所・請求事項

登記事項証明書は法務局が交付します。誰でも、どの支局や出張所でも交付を受けられます。ただし、電子化以前の古い謄本が欲しい場合には、管轄の法務局まで赴かなければいけません。

7 登記事項証明書(不動産登記)

  :地番

不動産の登記事項証明書も法務局が交付します。誰でも、どの支局や出張所でも交付を受けられます。電子化以前の古い謄本の取得手続きも同じです。

注意したいことは、交付に地番が必要なことです。地番は法務局に据えられている“ブルーマップ”という大きな地図で調べます。管轄の法務局にしかないので地番が分からない場合には電話で問い合わせることもできます。また、古い公図を交付してもらうこともできます。

 

 

| まとめ

 

1 二度手間にならないように必要情報をチェック!

2 戸籍にはいくつか種類があります!

3 納税証明書にはマイナンバーを忘れずに!



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家を建てるには道路が必要

最近、若い女性に流行りのタピオカミルクティ。私は一度も飲んだことはありません。どんなものかさっぱり分からないので調べてみますと、タピオカはキャッサバから作られてるようです。イメージ的にはこんにゃく?

そのタピオカ専門店が大和田に開業したみたいです。大阪国際大学と大和田駅の間の常称寺町にある“タピオカ電球君”という店名です。タピオカ好きの人は一度行ってみてはいかがでしょうか?

 

| 敷地は道路の面していないとダメ

 

建物を建てる敷地は、日常的な通行ができるようにしたり、災害時の避難や消防活動をしたりできるように一定の道路に面していなければいけません。“建築基準法が定める道路”に2m以上接する必要があるのです。“建築基準法が定める道路”というのはどのようなものでしょうか。見ていきましょう。

まず、大原則として幅員が4m以上でなければいけません。これを満たしたうえで、次のような道路が“建築基準法が定める道路”です。

1 道路法による道路

2 都市計画法、土地区画整理法、都市再開発法などによる道路

3 昭和25年11月23日以前に存在した道

4 道路法、都市計画法、土地区画整理法、都市再開発法などによる新設や変更の事業計画のある道路のうち、2年以内に事業が執行される予定の者として特定行政庁が指定した道

5 政令で定める基準に適合する道で、特定行政庁から位置の指定を受けた道

 

このように挙げても分かりにくいですね。簡単に言いますと、公の道路、昔からあった道、行政から位置の指定を受けた道が建築基準法上の道路ということになります。

4m未満の道でも例外的に建築基準法上の道路として認められる場合があります。昭和25年11月23日以前に建築物が立ち並んでいる幅員4m未満の道で、特定行政庁が指定した道です。昔から住宅街の中にある細めの道ですね。

ただし、4m未満の道にしか接していない場合には、新たに建物を建築することができなかったり、道路の中心線から2mまでが道路とみなされてしまって再建築するときに敷地が狭くなったりします。

今までは道路の幅員は“4m”と言ってきましたが、実は道路の幅員がもっと厳しい地域があります。行政が指定する地域では道路の幅員は6m以上を原則とされます。6mの道路は意外に広くて、かなり厳しい基準になっています。

 

 

| 私道の場合はどうするの?

 

私道であっても、上で書いた3(古い道)や5(位置指定道路)、例外規定(2項道路)などに該当すれば建築基準法上の道路として認められます。最近の開発分譲住宅では、私道とせずに市に寄付をしてしまうことが結構あります。市道(公道)に接する住宅として高く売ることができるからでしょうか。

私道だと掘削に許可が必要だったり工事をするときに手間や費用が余分にかかったりしますから、そのような面倒がなるべく排除されていて個人的には好感を持てます。

私道は自分の所有の土地ですから、本来は自由に変更したり廃止したりすることができるはずです。ところが、私道を変更したり廃止したりすると、上で書いた接道義務を全うできない場合には、行政から変更や廃止を禁止されたり制限されたりすることがあります。

自分の土地だからと言って勝手に道がなくなってしまうと、近隣の人に多大な影響がありますよね。通行する道がなくなったり再建築ができなくなったりすると困ってしまいます。

 

 

| まとめ

 

1 家を建てるための道路は原則幅員4m以上が必要!

2 建築基準法上の道路には多くの種類があります!

3 前道が私道でも要件を満たせば家を建てることができます!



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会社に関係する士業って何があるの?

| おおよそ7士業が会社に関係

 

会社では契約を締結したりオフィスを移転したりするときなどに専門家の協力が必要な場面があります。どのような専門家に相談するのがいいのかはだれでも迷うことだともいます。

会社と関係する士業にはおおよそ7つあります。

1 弁護士

契約書や規約の作成、文書の違法性を見つけたりします。その他にも、訴訟に発展する場合のサポートや裁判所への対応をしてくれます。法律系の士業では最も業務範囲が広いため、専門分野ごとに相談先を変える必要があります。

2 司法書士

店舗を移転したり株式を発行したりする場合などに法務局への登録業務を行います。商業登記や不動産登記が専門です。

3 行政書士

許認可に関する届出を代行します。役所に許可・認可・届出などを行っている場合には、会社の重要事項に変更があるときには変更届を提出しなければならないことがあります。そのような場合にも行政書士に相談します。許認可の数は多いため専門的に業務をしている行政書士が多いので、弁護士と同じく得意分野ごとに相談先を変える必要があります。

4 社会保険労務士

雇用保険、労災保険、年金保険、健康保険の書類作成や提出をします。労務に関する相談や労使関連の紛争への対応も行います。就業規則の作成などの相談もできます。

5 弁理士

商標権、特許、意匠権などの知的財産を権利にしたり、知的財産が侵害された場合のサポートをしたりします。かなり専門的な業務です。

6 税理士

税務関係のすべてをサポート済ます。中小企業では最も頼れる士業ではないでしょうか。

7 公認会計士

会社の監査をします。その他に、上場の相談や準備にも応じてくれます。上場している大企業では必須の士業です。

 

 

| 最初はどの士業に相談すればいいの?

 

会社を作るときには、まず行政書士に相談すると許可が必要かどうかなどのアドバイスから定款の作成まで行います。商業登記になると司法書士の出番です。

会社を作ったら税理士さんを探しましょう。顧問になってもらわなくても、飲み友達として仲良くなるだけでもアドバイスを貰えるかもしれません。

どのような業種でどのような業務をするのかによって、どのような士業と付き合うのかが変わってきます。技術を商品にする業務なら弁理士が必要ですし、不動産を扱うのなら司法書士が必要です。許可が必要な業務なら行政書士ですね。

顧問契約の報酬は弁護士で月額5万円以上、税理士や社会保険労務士で月額3万円程度でしょうか。司法書士や行政書士は顧問契約になじまない業務が多いです。

 

 

| まとめ

 

1 7つの士業が会社に関わっています!

2 創業前は行政書士へ、創業後は税理士へ!

3 顧問契約は月額3万円程度が多いかも!?



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民法ってどんな法律?(物権編②)

| 物権はいくつかに分けられる

 

以前のブログ“民法ってどんな法律?(物権編①)”で書きました通り、民法には9種類の物権が書かれています。実はもう一つありまして、“入会権”という物権もあります。現在ではほとんど利用されていませんので9種類と書かせていただきました。ご了承ください。

これらの物権は大きく2つに分けられます。占有権と本権です。占有権以外の物権は“本権”と呼ばれています。占有権だけが少し変わった物権だと思ってください。

本権の中ではまた2つに分けられます。所有権と制限物権です。所有権だけがモノを全面的に支配する権利ですので特別扱いをされます。

制限物権の中ではまたまた2つに分けられます。用益物権と担保物件です。用益物権はモノを一定の目的のために利用するための権利です。地上権、地役権、永小作権、入会権の4つが用益物権です。担保物権は債権(請求権)を担保するための権利です。留置権、先取特権、質権、抵当権が担保物権です。

 

 

| 物権を手に入れる!

 

物権を取得する方法は2つあります。原始取得と承継取得です。

原始取得は、まだ誰のものでもないものを手に入れたり、時効で手に入れたりしたときに、前主のキズを承継しません。つまり、まっさらの権利を手に入れることができるのです。

承継取得は原始取得と違って、前主のキズを承継します。中古品ですね。モノの売買や相続のときにモノの所有権を取得しますが、その所有権には地役権や抵当権のような権利がくっついている場合があります。この地役権や抵当権がキズです。

逆に、物権を失くしてしまう場合があります。モノが壊れて無くなってしまったり、モノを売ってしまったり、誰かに時効取得されてしまったりした場合です。

 

| 物権は公開されてる!?

 

物権は強力な権利ですので、取引を安全にするために特別な工夫がなされています。

1つは公示の原則です。誰が所有しているのか、権利がどのような状態なのかを他の人にもわかるようにすることを公示と呼んでいます。権利は見えませんから、権利の状態が分からずに取引に入った他人に損害を与えてしまうかもしれません。それを防ぐための方法が公示なのです。

不動産の場合は登記です。法務局に行って申請をすれば誰でも不動産登記を見ることができます。不動産以外のモノ(動産)の場合は引渡です。簡単に言えば持っている人が所有者です。貸し借りがある場合などは違いますけどね。船や飛行機や車は登記や登録制度があります。樹木や農作物には明認方法という公示方法があります。

物権が移転した場合には当事者間ではもちろん有効ですが、他人に物件の移転を主張するためには公示が必要です。民法には177条(不動産)や178条(動産)に、公示のない物権変動は第三者に対抗できないと書かれています。

 

 

| まとめ

 

1 物権はいくつもに分類されます!

2 占有権、所有権は意外に特別な権利!

3 物権は誰でもわかるようになっています!



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