| 懲役や罰金
労働保険・社会保険関係の法律には様々な規制があります。報告・届出の懈怠や虚偽の報告・届出をした場合にも罰則が設けられています。
事業主に対する罰則もあれば事業主以外に対する罰則もあります。今回は労働保険・社会保険関係での罰則についてまとめたいと思います。
| 労働法関係(事業主等)
労働法関係ではかなり厳しい罰則が設けられています。
1 強制労働:懲役・罰金刑
1年以上10年以下の懲役又は20万円以上300万円以下の罰金
2 中間搾取、児童使用、坑内労働違反:懲役・罰金刑
1年以下の懲役又は50万円以下の罰金
3 法定労働時間規定違反など:懲役・罰金刑
6か月以下の懲役または30万円以下の罰金
4 告懈怠・虚偽報告など:懲役・罰金刑
6か月以下の懲役又は30万円以下の罰金
5 印紙関係の違反:懲役・罰金刑
6か月以下の懲役又は30万円以下の罰金
6 労使協定・就業規則の届出違反など:罰金刑
30万円以下の罰金
| 社会保険関係(事業主等)
社会保険関係は労働法関係よりも少し緩くなっています。
1 報告懈怠・虚偽報告など:懲役・罰金刑
6か月以下の懲役又は50万円以下の罰金
2 答弁懈怠・虚偽陳述など:懲役・罰金刑
6か月以下の懲役又は50万円以下の罰金
3 届出懈怠・虚偽の届出など:懲役・罰金刑
6か月以下の懲役又は50万円以下の罰金
4 印紙関係の違反:懲役・罰金刑
6か月以下の懲役又は50万円以下の罰金
5 被保険者の資格の得喪、報酬月額等の届出懈怠など:懲役・罰金刑
6か月以下の懲役又は50万円以下の罰金
6 被保険者への通知懈怠:懲役・罰金刑
6か月以下の懲役又は50万円以下の罰金
7 保険料の納付懈怠:懲役・罰金刑
6か月以下の懲役又は50万円以下の罰金
8 被保険者の資格の得喪等以外の報告・届出懈怠、虚偽報告・届出:過料
10万円以下の過料
9 健保組合の設立命令違反:過料
遅延機関に負担すべき保険料額の2倍以下の過料
事業主に対してだけでもかなり多くの罰則があります。事業主さんは労働保険や社会保険の届出はきちんと正しくしなければ痛い目に合うかもしれません。悪質だとして懲役刑にでもなったら社会的な制裁を受けるかもしれません。怖いですね。
| まとめ
1 労働・社会保険関係でも罰則があります!
2 労働法関係の罰則は厳しくなっています!
3 社会保険関係では報告・届出をしないだけで罰則があります!