社会保険の端数処理はややこしい

| 1円未満はどうするの?

社会保険の計算でよく分からなくなるのが、1円未満の端数の処理の仕方。源泉徴収のときは?平均賃金のときは?賃金総額のときは?と疑問が尽きません。

今回はそんな端数処理をまとめてみたいと思います。

 

| 原則

1 定めがない場合の支払金額・納付額

1円未満切り捨て。

2 源泉控除の場合の被保険者負担額

1円未満五捨六入。50銭1厘以上1円未満を切り上げて、50銭以下を切り捨てます。

3 現金徴収の場合の被保険者負担額

1円未満四捨五入。

 

| 労働法関係

 

1 平均賃金(労基法)

1銭未満切り捨て。

2 給与基礎日額など(労災法)

1円未満切り上げ。

3 自動変更対象額(労災法・雇用保険法)

10円未満四捨五入。

4 賃金総額(徴収法)

1000円未満切り捨て。

5 中途加入・脱退の特別加入保険料算定基礎額の月割(徴収法)

1円未満切り上げ。

6 労働保険料額(徴収法)

1円未満切り捨て。

7 印紙保険料掘被保険者負担分(徴収法)

1円未満切り捨て。

 

 

| 社会保険関係

 

1 定率一部負担金(健康保険法)

10円未満四捨五入。

2 標準賞与額(健康保険法)

1000円未満切り捨て。

3 高額療養費算定基準額(健康保険法)

1円未満四捨五入。

4 傷病手当金との併給調整のときの障害厚生年金・老齢退職年金給付の日額(健康保険法)

1円未満切り捨て。

5 年金給付の裁定・改定(国民年金法・厚生年金法)

100円未満四捨五入。

6 年金給付額計算過程の端数(国民年金法・厚生年金法)

原則、1円未満四捨五入。

7 保険料額(国民年金法)

10円未満四捨五入。

8 支給停止調整開始額など(厚生年金法)

10000円未満四捨五入。

ややこしいのは源泉徴収の5捨6入でしょうか。他には、労働保険料額は1円未満切り捨てで、国民年金保険料は10円未満四捨五入というのも覚えきれません。

逆に、賃金総額や標準賞与額は金額が大きくなるので1000円未満を切り捨てというのは覚えやすいかもしれません。労働保険料の申請書は単位が1000円になっていますもんね。一度間違えて書いた私はよく覚えています。失敗して覚えます!

 

| まとめ

 

1 大原則は1円未満切り捨て!

2 賃金総額・ボーナスなど金額の大きなものは1000円未満切り捨て!

3 国民年金と厚生年金で同じ端数処理をするものがあります!



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