2019年8月25日(日)に第51回社会保険労務士試験が行われました。受験された皆様、お疲れ様でした。私アシュラも受験してきました。選択式問題の足切りに泣きそうです。
| 社労士試験はどんな試験?
社会保険労務士(社労士)の資格は国家資格です。1960年代から始まり比較的新しい資格です。それまでは行政書士が担っていましたが、高度経済成長期に社会保険が複雑化する中で中小企業が対応できなくなったことで専門職として誕生しました。
社会保険労務士試験には受験資格があります。たとえば、4年制大学で一般教養科目を履修済みであること、大学で62単位以上拾得したこと、短期大学か高等専門学校を卒業したことなどがあります。学歴以外の受験資格では、司法試験の予備試験に合格したこと、行政書士となる資格を有していることがあります。私は、大学から単位の証明を貰うのが面倒くさいので、行政書士の資格で受験資格を満たしました。
試験科目は大きく分けて2つ。以下のとおり、全部で8科目あります。
1 労働保険
・労働基準法及び労働安全衛生法
・労働者災害補償保険法
・雇用保険法
・労務管理その他の労働に関する一般常識
2 社会保険
・健康保険法
・厚生年金保険法
・国民年金法
・社会保険に関する一般常識
試験は選択式試験(午前)と択一式試験(午後)があります。選択式試験は8科目それぞれ5点満点で合計40点満点。択一式試験は労働保険と社会保険の一般常識問題が1つにまとめられて、7科目それぞれ10点満点で合計70点満点です。
合格点は年によって変わります。選択式は21~26点くらい、択一式は42~48点くらいです。しかも、各科目に足切り点があります。一般的な足切り点は、選択式が各科目3点以上、択一式が各科目4点以上です。選択式と択一式の合計では65~70点くらいです。
今年の合格発表は2019年11月8日(金)です。
| 選択式試験はどうだった?
感想としては比較的易しかったと思います。試験問題は社会保険労務士試験オフィシャルサイトのこちらにあります。感想は各資格予備校の講師の見解とは違うかもしれませんが、一受験生としての感想としてご覧ください。各設問を見てみます。
問1 労働基準法及び労働安全衛生法
判例問題2問、条文問題2問、その他1問でした。判例は全く知りませんでしたが、常識的に考えると正解できそうな問題です。条文問題は知らなければどうしようもありませんが、労働安全衛生法1条の目的が出題されていました。
問2 労働者災害補償保険法
こちらも労災保険法1条の目的が出題されました。しかも3問です。残りの2問は成立届を出す前に労災事故があった場合の故意・過失についてです。労災の目的の方は解きやすかったです。
問3 雇用保険法
基本手当がもらうときの待機期間や育児休業給付金のみなし被保険者期間などが問われました。労災と同様に解きやすかったと思います。
問4 労務管理その他の労働に関する一般常識
技能検定や女性活躍推進法、就業構造基本調査について問われました。補助金などで若年者は35歳未満が多かったり、年齢別有業率は女性の社会進出が話題になっていたりと解きやすかったです。ただ“えるぼし”は知りませんでした。迷った末に間違えました。
問5 社会保険に関する一般常識
船員保険法、介護保険法、国民健康保険法、確定拠出年金法が出題されました。船員保険法は健康保険法などと同じような規定が多いですし、地域包括支援センターは行政書士でお世話になっていたりして、設問の内容は分かりやすかったように思います。得点は別です。
問6 健康保険法
任意継続被保険者、待機期間、全国健康保険協会について出題されました。試験中はこの辺りから少し難しく思えました。直前にまとめを見たおかげで解けた問題もありました。逆に、試験終了間際に書き直して間違えた問題もありました。しっかりと勉強していれば得点できそうです。
問7 厚生年金保険法
保険料の滞納、厚生年金保険事業の積立金、端数処理が問われました。間違えた端数の処理の2問は普通に勉強していれば得点できた問題だそうです。勉強不足が露呈した問題の一つでした。
問8 国民年金法
積立金の運用、保険料の立替納付、延滞金について問われました。延滞金の問題は悩みに悩んで間違えました。試験直前にまとめを見ていたのですが、記憶できていませんでした。勉強不足です。
長くなりましたので、択一式問題の感想については次回に持ち越します。ご了承ください。
| まとめ
1 社労士試験の受験資格は学歴や資格!
2 足切りをクリアして70%取れれば合格!?
3 選択式問題は基本事項が多め!?