行政書士の仕事は色々な種類がありますが、行政書士会では“主な取扱業務”として登録されています。行政書士会のサイトの“行政書士検索”をご覧ください。
今回は行政書士の中での人気業種(大阪会編)を書きたいと思います。
| 大阪府行政書士会のネット登録者は3331名
2019年8月15日現在、大阪府行政書士会のネット検索の登録者は3331名です。法人会員は除いた個人会員だけの人数です。主な取扱業務を登録していない行政書士が多いようで、延べ人数は1173名でした。
行政書士会のサイトの検索画面をみますと、“主な取扱業務”という欄があってチェックをつけて検索できるようになっています。主な取扱業務は12種に分けられています。
1 農地・土地開発
農地を売却したり、農地を宅地にしたりする場合の許可を取得します。農林水産省のサイトには農地転用の許可基準が載せられています。
2 建設業・経審
一人親方も含めて建設業者は数が多いためニーズがあって人気があります。建設業の許可を取ると年1回都道府県に決算報告が必要ですから、継続的に仕事をいただける可能性があります。
3 社会保険・労働保険
本来、社会保険労務士の業務ですが、社会保険労務士制度ができる前に行政書士の登録をしていた方は特別に社会保険や労働保険の手続きをすることができます。
4 会社・法人
会社の定款(案)の作成が主でしょうか。商業登記は司法書士が行います。新規に法人を立ち上げて許可を取得する場合に、許可の申請手続きと一緒に受注することが多いと思います。記帳代行もここに含まれているのかもしれません。
5 運送・自動車
運送業関連の許可や車庫証明の取得です。
6 遺言・相続・遺産分割
遺言書(案)の作成や相続手続き、遺産分割協議書の作成などです。弁護士や司法書士などの他士業と業務内容がバッティングしてます。葬儀屋や金融機関も手を広げている分野ですからライバルが多いです。
7 外国人関連
入国管理庁に対する在留資格の申請や法務局への帰化申請などです。入国管理庁の手続は申請取次弁護士と申請取次行政書士の特権になっています。法務局への帰化申請は司法書士も手掛けています。
8 知的資産
特許などは弁理士の業務ですが、著作権などは行政書士の業務になります。新品種の登録など種苗法関係の仕事もあります。
9 中小企業支援
行政書士の独占業務ではなくコンサルタントとしての業務です。新規に事業を始める方に許認可申請、社会保険・労働保険の加入、補助金・助成金などをセットで提案したりします。
10 風俗・各種営業
飲食店の開業や食品加工場の設置などの許認可・届出を代行します。ニーズは多いと思いますが、店主ご自身で手続きをする方も多いようです。
11 産業廃棄・環境
産業廃棄物の許可は大変難しく、社長さんが個人で手掛けるのは難しいです。土地探しも含めて産廃を専門に手掛けている行政書士へ依頼されることをおすすめします。
12 権利義務・事実証明
契約書や離婚協議書、内容証明の作成などを行います。弁護士や司法書士も手掛けていますのでライバルが多いです。
| 人気業種トップ5
先ほどの12種類の業務の中で、行政書士に人気のあるトップ5をご紹介します。もちろん、ニーズがなければ業務にできませんから、背景には依頼者がいらっしゃいます。意外な業種が入ってるかも!?2019年8月15日現在の人数です。
1位 遺言・相続・遺産分割:207名(18%)
2位 会社・法人 :179名(15%)
3位 建設業・経審 :155名(13%)
4位 権利義務・事実証明 :144名(12%)
5位 外国人関連 :126名(11%)
この5つの業種が抜きんでて多いです。6位は中小企業支援で91名(8%)ですから、トップ5は強いです。
| まとめ
1 行政書士会の検索から人気業種をピックアップ!
2 遺言・相続関連が堂々の1位を獲得!
3 建設業や外国人関係は意外に少ない!?