| 実家の相続したときの問題
実家を相続させたり相続したりする予定の方はたくさんいると思います。実家だけではなく、別荘を所有していたり駐車場や賃貸マンションを所有していたりする不動産の所有者にとって、相続で家族がもめることないように対策をすることは“終活”の一つです。
不動産の所有者である夫が亡くなった後、奥さんと子供たちが相続することになった場合、現金や預金は比較的スムーズに分割できると思います。ところが、不動産は管理や売却手続きが必要ですから話し合いがまとまりにくく、手間暇をかけるのが面倒になって共有名義にしてしまうことになる可能性があります。
共有名義になると、売却するにしても賃貸で貸すにしても共有者全員で話し合わなければいけません。意見がまとまらないと最終的には不動産が放置状態になり、空家のまま時間だけが過ぎていくケースが多くあります。
これを解決する方法は、不動産の所有者は遺言を残しておいたり売却しておいたりする方法がありますし、相続した家族は共有名義にせずに単独名義にしておくことが大切です。
その他に相続税などの税金を心配される方もいらっしゃると思いますが、実家だけの相続の場合は多くの方が非課税の範囲内で相続税を支払わずに済んでいるようです。
| 共有名義で放置すると大変
不動産が共有名義になっても家族は仲が良いので話し合いでまとまるだろうと考えておられる方もいらっしゃるかもしれません。相続した実家を売却するときに音頭を取る方がいて話し合いがスムーズに進めば問題ありません。
しかし、長い間実家が放置されてしまうと、代を重ねるうちに相続人の数がどんどん増えてしまいます。80歳以上の方の中には兄弟が10人以上いる方もいらっしゃいますし、少子化が叫ばれている現在でも3人以上のお子さんがいる方も多いと思います。
京都市では、管理ができていない空き家のうち1割弱は所有者が判明しない物件なのだそうです。中には、不動産の登記が大正時代から変更されておらず100人以上の法定相続人がいる案件もあるとか。こうなってしまうと個人ではとても対処できません。
具体的な対処方法については次回に書きたいと思います。
| まとめ
1 不動産の相続は共有名義になりがち!
2 不動産の法定相続人が100人以上になるケースも!
3 “終活”で共有名義を回避!