不動産屋の民法改正 対策編

前回と前々回の記事で、民法改正によって売主さんの責任範囲が増えたり買主さんの対抗手段が増えたりすると書きました。

では、仲介をする不動産屋はどのような対策をとることができるのでしょうか。

 

 

| 契約書への記載事項

 

瑕疵担保責任が契約不適合責任に変わることで、買主さんは追完請求や代金減額請求を行使することができるようになりました。これらの請求は、解除や損害賠償に比べて、買主さんが行使しやすい請求です。

そこで、仲介業者はこれらの請求を受けないようにするために買主さんに瑕疵を知らせて納得してもらう必要があります。そのためには、重要事項説明で買主さんから指摘される可能性のあることを漏れなく説明をし、契約書にも漏れなく記載する必要があります。

 

 

| 買主さんからの価格交渉への対応

 

重要事項説明で瑕疵を全て明らかにすると当然ながら買主さんは価格交渉をすると思われます。価格を買主さんに納得してもらうために、瑕疵保険に加入しているので安心して購入していただけることをアピール必要があります。瑕疵保険加入への費用は売主さんに負担してもらうとよいでしょう。

また、インスペクションを実施することで専門家による指摘がなかったことも安心材料にすることができます。

瑕疵保険とインスペクションの実施することで、仲介業者は自信をもって買主さんへ物件を提案することができます。空き家対策として中古市場を活性化するためにも、売主さんや仲介業者の負担が増えることなく新しい民法に対応していけることを望みます。

 

 

| 瑕疵担保責任と契約不適合責任の違い

 

最後に、瑕疵担保責任と契約不適合責任の違いをまとめておきたいと思います。

1 責任の性格

瑕疵担保責任 :法定責任

契約不適合責任:契約責任

2 責任の対象

瑕疵担保責任 :特定物のみ

契約不適合責任:特定物、不特定物

3 瑕疵の範囲

瑕疵担保責任 :隠れた瑕疵かつ原始的瑕疵

契約不適合責任:原始的瑕疵、後発的瑕疵

4 売主の責任

瑕疵担保責任 :無過失責任

契約不適合責任:過失責任(損害賠償)

5 損害の範囲

瑕疵担保責任 :信頼利益のみ

契約不適合責任:信頼利益、履行利益

6 買主の対抗手段

瑕疵担保責任 :契約解除、損害賠償請求

契約不適合責任:契約解除、損害賠償請求、追完請求、代金減額請求

7 消滅時効

瑕疵担保責任 :権利行使できるときから10年

契約不適合責任:権利行使できるときから10年または権利行使できると知った時から5年

 

 

| まとめ

 

1 重要事項説明や契約書に不具合を全て記載!

2 インスペクションと瑕疵保険で安心を提供!

3 新民法で不動産の中古市場が活性化!?



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