| 日本への留学生の人数
独立行政法人日本学生支援機構では、外国人留学生の人数を毎年発表しています。2018年5月1日現在で、外国人留学生は29万8,980人。大学のみの卒業生は毎年約2万5,000人で、就職を目的とした在留資格変更許可件数は約2万2,000人。このうち日本で就職をする大卒の留学生は約9,000人です。
政府が目標にしている50%まではまだまだ足りていません。そのため、在留資格である特定活動の適用を拡大することになりました。前回の記事“在留資格をさらに拡大!”では、留学生が起業するために経営・管理の在留資格を取得する基準が緩和したことを中心に書きました。
本日は留学生による起業ではなく就職について書きたいと思います。
| 留学生が卒業後に就活するための在留資格
大学や専修学校を卒業した留学生は、“留学”の在留資格では在留できません。そのため、卒業後も日本に在留して就職活動をするには在留資格の変更をします。在留の状況に問題がなく、就職活動の継続に卒業校の推薦がある場合には“特定活動”の在留資格に変更することができます。在留期間は6ヵ月ですが、1回だけ期間の更新ができます。
卒業後2年目以降になりますと、少し様子が変わってきます。この場合には、地方公共団体が実施している就職支援事業の対象になって、対象者である証明をもらわなければいけません。在留資格は“特定活動”で在留期間は6ヵ月、1回だけ期間の更新ができます。
まとめますと、留学生は卒業後2年間、就職活動のために日本に滞在することができます。
在留資格の変更のための必要書類は次のとおりです。
1 在留資格変更許可申請書
2 写真(4㎝×3㎝)
3 パスポート及び在留カード
4 在留中の経費の支払い能力を証明する書面
5 身分を証明する文書
6 大学等の卒業証明書の写しまたは卒業証明書
7 大学等からの推薦状
8 継続就職活動を行っていることを明らかにする書面
9 (専修学校の場合)専門士の商業を有することの証明書
たくさんありますが、卒業証明書の類や大学からの推薦状は容易に集められると思います。難しいのは経費の支払能力の証明する書面や継続就職活動を行っていることを明らかにする書面でしょうか。前者は仕送りや資金のある通帳、後者は不採用通知などになるのでしょうか。
在留資格の関係では様々な書類を集めて説得力を持たせる必要がありますので、留学生で現在就職活動中の方は、就職活動に関係する書面は捨てずに大切に保管しておいてください。
| まとめ
1 留学生の国内就職率は50%が目標!
2 終活のための“特定活動”の期間は6ヵ月!
3 現在就活中の留学生は終活関連の書類を大切に!