行政書士試験はどうやって受かる?

| 行政書士試験は難関試験?

 

行政書士試験の合格率はおおよそ10%前後です。2006年度が4.8%だったり2017年度が15.7%だったりしますが、だいたい8%~13%くらいです。他の法律系国家試験と比べると年ごとの合格率にかなりの幅があります。なぜなのでしょうか。

それは合格のために必要な点数が決まっているからです。たとえば弁護士になるための司法試験では上位から○人と言った具合に合格者が決められます。ですので毎年合格点が違います。司法書士試験も同じです。

ところが、行政書士試験は試験問題が難しくても簡単でも合格点は決まっています。法令科目や一般知識科目での足切り点はありますが、試験全体で60%以上の得点があれば合格します。ただ、例外的に問題の難易度によって補正措置が取られることもあります。2014年度試験(合格率8.3%)では、法令科目の足切り点が110点、合計得点が166点に補正されました。通常通りだと4%を切る合格率になってしまったのかもしれませんね。

合格率だけを見ると難関試験ではありますが、実際に問われる内容はそれほど難しい問題ばかりではありません。取るべきところを取って、皆が間違える問題は分からなくてもかまいません。よく司法試験(択一)レベルの問題が出ていると言われることがありますが、それはごく一部ですし司法試験は論文試験が本番です。司法試験の択一では多くの受験生が正解する内容の問題が行政書士試験で出題されると正答率は高くないかもしれません。

このように考えると行政書士試験は法律系資格試験の中ではそれほど難関試験ではないのではないかと思っています。

 

 

| 合格への近道は?

 

なるべく短期間で合格しようとするならば、資格予備校に通うのが一番です。費用は30万円くらいでしょうか。実際に講師の講義を聞くとテキストを見るだけよりも理解が深まります。

そこまで費用をかけられない、通学の時間が取れない、近くに資格予備校がないなどの理由がある場合には、市販のテキストと過去問をおすすめします。大手資格予備校の出版しているテキストならばまず問題はありません。LECの出る順シリーズ、伊藤塾のうかる!シリーズなどがあります。

市販テキストを使う場合にはかならず過去問をやってください。過去問10年分が100%解けるようになれば択一問題に歯が立たないということはなくなるはずです。予想問題はやらなくても問題ありません。

テキストと過去問以外では、六法が必須です。できましたら判例が載っている六法がおすすめです。六法はテキストや過去問に条文が出てきたら必ず読むようにしてください。これは“必ず”です。条文を覚えてしまっていても読んでください。何回六法を開いて条文を読んだかで合否が決まると思ってくれてもいいくらいです。法律の試験は条文が命ですからね。

ついでにその条文の重要判例も読んでください。判例集は判例の載っている六法があれば必要ないと思います。テキストと六法の判例だけで十分です。

 

 

| 最難関の40字記述対策は?

 

行政書士試験の一番の肝は40字記述です。ここでどれだけ点数を稼げるかによって合否が変わってきます。3問とも大きく外さずそこそこ書けたならば60点中40点くらいとれると思います。ただ、40字記述をそこそこ書くには相当の勉強が必要です。

40字記述対策として最も効果的なのが、民法なら条文の読み込み、定義の暗記、超重要判例の言い回しの暗記です。このためのおすすめするテキストは、司法試験用の完全整理択一六法(民法)です。過去に択一問題や40字記述問題で出題された条文のチェックと暗記に使えますし、判例の立場が整理されています。学説はまったく気にしなくて大丈夫です。

行政法は制度の流れをしっかりと把握しておくことです。“誰が”“誰に対して”“どのような主張が可能”で“どのような結論になるのか”を書けるようにしておく練習です。訴えの利益などの原告適格は忘れやすく“どのような結論になるのか”の部分で問われることがあります。訴訟要件を欠けば却下判決なることなどを各訴訟類型でまとめておくと対策として有効ではないでしょうか。

民法でも行政法でも問題を解く練習には40字記述用の問題集を使ってください。このアウトプットは必須です。頭でわかっていても本番では書けないことが多くあります。キーワードが分からないとどうしようもありませんが、解答を書きにくいと思う場合にはヒントが問題文にあります。

40字記述の書き方がよく分からない場合には、何冊か問題集を用意して同じところが問題になっていればその部分を重点的に覚えてしまうとコツがつかめてくるのではないでしょうか。

問題に問われたことを問われたとおりに解答する形式面は大切です。“問われたとおりに”というのは解答を導くためのヒントです。形式面が間違っていれば0点になることも覚悟しなければいけません。知識を基に素直に解答を導けるように練習してください。

 

 

| まとめ

 

1 行政書士試験はそれほど難関ではない!?

2 資格予備校に通うのが一番の近道!

3 40字記述の解答にはコツが必要!



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