| まずは予防から
認知症は様々な生活要因だけでなく多くの原因が絡み合っているとされています。科学的に十分な実証がなされていない方法はありますが、決定的な予防方法は見つかっていません。
効果があるとされている方法を楽しみながら試してみることで、少しでも生活に活かしていけるのならばよいのではないかと思います。
1 食生活
野菜や果物をよく食べるようにしてビタミンC・E、βカロチンを摂取することがよいとされています。魚のDHCやEPA、赤ワイン・チョコレートなどのポリフェノールも効果があるようです。
2 生活習慣病の予防と治療
高血圧、肥満、糖尿病などは認知症の原因の一つと考えられています。このような生活習慣病を予防し、治療することが認知症の発症を減少させる可能性があります。
3 運動
30分以上の運動を週に2~3回するのがよいと言われていて、散歩が勧められています。最近では、たとえば散歩中に4歩ごとに手をたたくなど単純に1つの運動ではなく他のトレーニングを組み合わせると効果があるそうです。
4 社会的な活動
趣味として読書、ゲーム、楽器演奏などをすることで達成感を味わったり、同じ趣味の仲間と交流をしたり共同作業をすることが効果的です。ご家族と話をするだけでも違うそうです。これらが難しい方なら、数日前のことを思い出して日記を書く、食事を作るときに数品を同時に作る、効率のよい買い物の計画を立てるなど日常の生活の中でできることを試してみてはいかがでしょうか。
5 睡眠
朝起きた後2時間以内に日光を浴びたり30分未満の昼寝をしたりすることも認知症の予防に効果があるそうです。
| こんな症状があれば認知症!?
1 初期症状
認知症の初期にはたとえば次のような症状がみられます。
・同じ話を繰り返す
・約束を忘れる
・必要ないのに同じものを何度も買ってしまう
・周囲の会話の速さについていけない
・赤信号なのに渡ろうとする
・テレビドラマの話が分からなくなる
・怒りっぽくなる
こういった症状が現れると辛いものです。症状を自覚していなくても、身の回りでおかしなことが起こり始めて不安や怒りを感じたりします。
2 中核症状の進行
症状がさらに進むと次のような障害が現れます。
・先ほど置いたものの場所を思い出せない
・近い過去の体験を丸ごと忘れる
・時間、日にち、昼夜、季節が分からない
・自分がどこにいるのか分からない
・着替えの順番が分からない
・踏切が閉まっているのに渡ろうとする
このような症状が現れると、他人への暴言や介護の拒否、無気力、外出時に道に迷う、徘徊、被害妄想、幻覚といった言動がみられるようになります。
| 認知症になったときの対処を事前に
認知症になると自分のことを自分で決められなくなってしまいます。家族から行動を制限されてしまうかもしれません。
そうなる前に自分のことは自分で決めてしまおうというのが任意後見契約です。移行型任意後見では認知症になる前から一定の事務を信用できる任意後見人に任せて、認知症になった時の対応もやってもらいます。“委任契約”と“任意後見契約”の2つで成り立っています。
認知症になる前の段階で信頼できないと判断すれば解約できますので、認知症になった後のことを安心して任せられるのが利点です。
亡くなった後の葬儀や供養について決めておきたい場合には、“死後事務委任契約”も同時に行ってしまいます。さらに遺言も書いておくことをお勧めします。
これらをすべて公正証書としておくと後から揉めることが少なくなります。“委任契約”、“任意後見契約”、“死後事務委任契約”、“遺言書”の4点セットを検討してみてはいかがですか?
寝屋川市では“今日から始めよう認知症予防講座”が開かれます。認知症サポート医が講師となって認知症や認知症の予防に関する講和がなされます。
日時:平成30年12月26日(水)
時間:14:00~15:30(開場は13:30)
場所:寝屋川市立保健福祉センター 4階 健康指導室
寝屋川市池田西町28-22
対象:65歳以上の寝屋川市民
定員:40人(申し込みが多いときは抽選)
費用:無料
申込:平成30年12月17日(月)までに高齢介護室の窓口か電話
高齢介護室直通電話 072-838-0372
| まとめ
1 認知症は予防できる!?
2 認知症を疑う症状はいろいろ!
3 自分のことは自分で決めておく!