| 大阪北部地震の死者4名
平成30年6月18日に発生した大阪北部地震では、4名の方が亡くなられました(内閣府発表、7月4日18:00現在)。そのうち2人はブロック塀の崩壊に巻き込まれて死亡しています。
これを重く見た自治体は学校を含めた施設のブロック塀を点検しています。全国では、建築基準法の基準に適合しない疑いのあるブロック塀は小中高だけでも2498校あると報道されています。
大阪府は、自治体の所有する施設だけでなく、一般住宅についてもブロック塀の点検を指導しています。
| 危ないブロック塀は撤去!?
一般住宅で危ないブロック塀が見つかった場合、どうしたらいいのでしょうか。建前では撤去するのが一番です。しかし、解体には費用がかかります。1㎡あたり5,000~8,000円程度が相場のようです。大きさにもよりますが撤去には10万円以上の費用がかかりそうです。
しかも、ブロック塀を撤去しただけでは塀が無くなったままですので、新たにフェンスなり生垣なりブロック塀なりを作らなければいけません。費用は解体工事よりも高くなりそうです。
ブロック塀の点検だけを指導しておいて、あとは知らないでは行政として片手落ちでしょう。そこで、ブロック塀の解体費用や設置費用を補助する制度を始める自治体が増えてきました。
| ブロック塀の解体・設置費用の補助制度
大阪府では、大阪市、高槻市、交野市、四條畷市、寝屋川市でブロック塀の解体と設置工事費用を補助する制度が設けられつつあります。京阪地域の寝屋川市の概要は次のとおりです。平成30年7月11日に報道提供されました。
1 補助対象のブロック塀
道路・公園などに面するブロック塀で、多可さ60㎝以上で、法令違反や安全性に課題があるもの。
法令違反:塀の高さ・厚さ、鉄筋、控壁など
安全性:傾き、ひび割れ、ぐらつきなど
2 補助金額
撤去費用:撤去工事費用の全額(上限額20万円)
設置費用:通学路の場合、設置費用の75%(上限額25万円)
通学路以外の場合、生垣の設置費用の50%(上限額10万円)
3 申請受付開始予定時期
平成30年8月初旬の予定
4 予算額
5100万円 撤去120件分(通学路100件、その他20件)
5 その他
この制度に係る予算は平成30年7月23日の市議会臨時会で付議される予定です。
寝屋川市の全小学校区の通学路では、全ブロック塀889か所のうち、法令違反320か所、安全性に問題がある塀107か所だそうです。通学路だけで計427か所のうち100か所分しか予算を計上できないのは残念です。
補助の申請をお考えの方はぜひ麻田事務所までご相談ください。
| まとめ
1 大阪北部地震の死者の半数はブロック塀の崩壊が原因!
2 ブロック塀の撤去は意外に高くつきます!
3 ブロック塀の撤去・設置には補助金が出るかも!