行政書士には外国人の入国・滞在を手助けする業務があります。外国人や代理人の代わりに入管当局へ出頭したり書類を作成して提出したりします。この業務は入管当局に登録された弁護士か行政書士しか行うことができません。
ただ、行政書士の場合、入管当局に登録されるためには業界内の研修会に参加をして試験に合格しなければいけません。
そこで、入管業務を行うための申請取次研修会について書きたいと思います。内部事情もちらほら出てくるかも…。今回は第11回です。
| 特定技能、技能実習の条件
特定技能や技能実習の在留資格を得るには、前提として上陸許可基準を満たさなければいけません。
特定技能の場合は就業する業種が14業種に限定されています。
技能実習の場合には、実習終了後には母国へ帰国することが前提になっています。
特定技能と技能実習は細かく規定されていますので、今回は割愛します。
| 家族滞在の条件
日本で暮らしている外国人が、日本に家族を呼んで一緒に生活をしたいと思ったときに、家族に対して認められる在留資格です。
一定の在留資格が認められている場合には、家族滞在の在留資格は認められません。家族の帯同が認められている“外交”などの在留資格は除かれていますし、旅行を念頭に置いた“短期滞在”などの在留資格も家族滞在は認められていません。もちろん、身分系の在留資格も除かれています。
家族滞在の在留資格を得るためには、前提として上陸許可基準を満たさなければいけません。
そのうえで、次の2つの要件を満たす必要があります。
1 外交、公用、特定技能1号、技能実習、短期滞在を除いた在留資格であること、または留学の在留資格であること
留学の場合には、大学、大学院、専修学校の専門課程などの学生でなければいけません。高等学校、専修学校の高等課程・一般過程で教育を受けている場合、各種学校などで専ら日本語の教育を受けている場合には、留学生の家族が家族滞在の在留資格を得ることはできません。
2 扶養している配偶者または子であること
子には嫡出子、養子、非嫡出子が含まれます。成年に達した子でもOKです。親はダメです。
留学の在留資格で日本に滞在している外国人が、卒業後に日本での就労を考えている場合には、留学の在留資格から“定住者”“特定活動”などへの在留資格の変更が認められています。
“特定活動”が出てきましたので、次回は”特定活動“の在留資格について書きたいと思います。
| まとめ
1 特定技能は14業種に限定!
2 技能実習は次週終了後に母国へ帰国!
3 家族滞在は配偶者と子のみ!親はダメ!