| 地価LOOKレポートを見てみます
国土交通省が2019年の第1四半期(2019年1月1日~4月1日)の地価LOOKレポートを発表しました。
地価LOOKレポートは以前にもご紹介しましたが、全国100地区の四半期ごとの地価動向を調査したものです。全体的には地価が上昇した地区が97地区、横ばいが3地区になっています。
| 大阪の地価は?
地価が上昇した地区が100地区中97地区ですから、大阪も地価が上昇しています。0%超3%未満の上昇率になった地域は25地区中11地区、3%以上6%未満の上昇率になった地域は25地区中14地区です。
もう少し詳しく見てみましょう。
大阪府では、大阪市北区、中央区、淀川区などの商業地域は3%以上6%未満の上昇率が多くなっています。OBP(中央区)や阿倍野(阿倍野区)では0%以上3%未満の上昇率です。住宅地では福島区や天王寺区では3%以上6%未満の上昇率です。
取引価格が上がるとオフィスの賃料も上がります。ただ、店舗の賃料はまだ横ばいの地域が多いですし、住宅街の取引価格の上昇はマンションの賃料の上昇につながっていないようです。そのため、取引価格との利回りは下がっているようです。
大阪市の中心部ではオフィスビルの空家率が低水準で推移していて、オフィスの賃料高騰につながっているようです。心斎橋や難波などの“ミナミ”ではオフィスの賃料は横ばいで、店舗の賃料が上昇しています。
豊中市(千里中央)では大型商業施設があることからファミリータイプのマンションの人気が高いです。しかしニュータウンの建替による集合住宅ばかりで賃貸マンションがほとんどないため、70㎡の分譲マンションの賃貸では家賃15~17万円ほどになるようです。台地で地盤が強く、緑が多くて利便性もよいという人気の土地柄です。
吹田市(江坂)では単身用のマンションが多く、店舗も充実しています。賃貸マンションの1階が店舗になっているパターンが多いです。ホテルなどの宿泊施設や投資家向けの賃貸マンションなどの需要が高まっているようです。新大阪と同じようになっていくのではないでしょうか。
このようにみると、大阪市内の中心部やOOSAKAメトロ御堂筋線沿いの地価が上昇していることが分かります。京阪沿線でも新築住宅の価格は上昇傾向ですが、こちらは土地というよりも建物の価格が上がっているように思います。材料や人件費は毎月のように上がっていくようで、建築会社は頭を抱えているのではないでしょうか。
| まとめ
1 地価LOOKレポートを発表!
2 ほとんどの地区で価格が上昇!
3 大阪市中心部や御堂筋線沿いの地価も上昇!