残したいものといらないもの

| 経営者は何を残したいの?

 

経営者は会社を背負って生きています。人生とともに成長してきた会社を信頼できる配偶者や子どもが引き継いでくれるのなら、これに勝る喜びはないのではないでしょうか。

経営者と配偶者が会社の引継ぎについてどのように思っているのかを、ストライクが調査を行ったそうです。調査の対象者は男性の経営者。自分がなくなったときに残したい資産は何かを尋ねています。

では、さっそく結果を見てみましょう。

1位 現金・預金(70%弱)

2位 居住用の不動産(40%強)

3位 会社(約40%)

4位 保険金(20%強)

5位 投資用の不動産(約20%)

現金・預金、家の次に会社が来ています。経営者の方は家を残したいのと同じくらいの割合で会社を引き継いでほしいと思っておられるようです。

 

 

| 経営者の妻が残されて困るものは?

 

では、逆に経営者の奥さんが残してほしくないと思っているものは何でしょうか。ストライクが去年の夏に調査しています。

1位 会社(40%弱)

2位 美術品・骨董品(20%弱)

3位 投資用の不動産(10%弱)

4位 株式・国債(7%)

5位 居住用の不動産(6%)

この結果を見て愕然とされる経営者の方は多いのではないでしょうか。約40%もの経営者は会社を残したいと考えているのに対して、40%弱の経営者の奥さんは会社を残してほしくないと答えています。

逆に残して欲しいものは、現金・預金(90%弱)、保険金、居住用の不動産、株式・国債となっています。会社と答えた奥さんは15%だったそうです。

 

 

| 事業の引継ぎは社会問題化

 

中小企業の経営者には団塊の世代(第一次ベビーブームの世代)が多いと思います。中小企業庁の2015年の調査によりますと、中小企業の経営者で最も多い年齢層は66歳だそうです。現在だと70歳ですね。

多数いる団塊の世代の経営者がいくら家族に事業を引き継いでほしくても、奥さんは会社を引き継ぎたくないと思っています。もちろんお子さんがしっかりと継いでくれるのが一番ですが、不景気なご時世ですから不安定な自営業はあまり人気がありません。脱サラをしてまで継いでくれるということは稀でしょう。

70歳になる中小企業の経営者は約245万人もおられますが、その半分は後継者が決まっていないようです。70歳は平均的な引退の年齢とも言われていますので、事業を辞めるかどうか思案されている経営者が多いのでしょうね。中小企業の黒字廃業がこれからどんどん増えていきそうです。

 

 

| まとめ

 

1 会社を残したい経営者は約40%!

2 会社を残してほしくない経営者の妻は40%弱!

3 中小企業の後継者が決まらず黒字廃業が多発する!?



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