第1号被保険者、第2号被保険者、第3号被保険者などという言葉を聞くことがあります。インターネットでも見ることがあります。第1号被保険者などは一体どんな加入者のことなのでしょうか。
| 国民年金の被保険者の場合
国民年金には強制加入の被保険者と任意加入の被保険者がいます。国民年金は強制加入と思っていましたが、任意加入になる方がいらっしゃいます。任意加入になる方は第1号加入者の方のみで、次のいずれかに該当する方です。
・日本国内に住所がある20歳以上60歳未満の方で、厚生年金保険の老齢給付等を受けることができる方
・日本国内に住所がある60歳以上65歳未満の方
・日本国籍を有していて日本国内に住所がない20歳以上65歳未満の方
この他に特例任意加入被保険者という方もいて、次の要件を満たした場合に任意加入被保険者になることができます。
・昭和40年4月1日以前に生まれた方
・老齢年金の受給権を有しない方
・日本国内に住所がある65歳以上70歳未満の方
・日本国籍を有していて日本国内に住所がない65歳以上70歳未満の方
一方で、強制加入になる方は次のとおりです。
・20歳に達した方(誕生日の前日)(第1号被保険者)
・日本国内に住所がある方(第1号被保険者)
・厚生年金の老齢給付等を受けることができなくなった方(第1号被保険者)
・厚生年金の被保険者の資格を取得した方(第2号被保険者)
・被扶養配偶者となった方(第3号被保険者)
・被扶養配偶者で20歳になった方(第3号被保険者)
強制加入になる場合をみると何となく第1号被保険者~第3号被保険者の区別が分かってきた気がします。国民年金法の第7条第1項によりますと、次のように分けられています。
・第1号被保険者:自営業者など
・第2号被保険者:会社員・公務員
・第3号被保険者:会社員・公務員の妻など
| 厚生年金の被保険者の場合
国民年金と同じように厚生年金の被保険者もいくつかに分けられています。国民年金の場合は3種類でしたが、厚生年金の場合は4種類に分けられています。
・第1号厚生年金被保険者:第2号~第4号までの被保険者以外の被保険者
・第2号厚生年金被保険者:国家公務員共済組合の組合員
・第3号厚生年金被保険者:地方公務員共済組合の組合員
・第4号厚生年金被保険者:私立学校教職員共済制度の加入者
第1号の被保険者はさらに3種類に分けられています。
・第1種被保険者:第3種被保険者以外の男子
・第2種被保険者:第3種被保険者以外の女子
・第3種被保険者:坑内員、船員
厚生年金に加入されている方の多くは第1号の第1種か第2種ですね。公務員なら第2号か第3号、私立学校の教職員なら第4号になります。
| まとめ
1 国民年金は自営業者などが第1号被保険者!
2 厚生年金は民間のサラリーマンが第1号厚生年金被保険者!
3 サラリーマンの配偶者は第3号被保険者かつ被扶養者!