| 選挙の翌日に増税へ
平成29年10月21日、衆議院議員の総選挙がありました。与党圧勝で終わったわけですが、この翌日の平成29年10月22日、政府税制調査会が開かれました。
その議題に上がったのが“サラリーマン大増税!”。“所得税の給与所得控除の見直し”が提言されたのです。そのほかに“基礎控除”なども見直される方針が調査会で確認されました。11月14日をめどに税制改正大綱の取りまとめが行われるとのことです。選挙のない平成30年には増税が決まる可能性があります。
| 見直しの中身は?
まだ方針が決まっただけですので何とも言えませんが、年収500万円の4人家族で約30万円/年の増額になりそうです。少し詳しく見てみましょう。
例として、年収500万円、専業主婦と16歳未満の子どもが2人の4人家族をモデルにします。
現在の所得税控除額は154万円です。財務省としてはこれを減額したい考えで、税制調査会で年収500万円の必要経費は19万円だと報告しました。実態調査をするとこのくらいだと言うのです。19万円の内訳ですが、衣料品1万3千円、交際費6千6百円、理容・洗濯7千5百円などなど。
私の実態とはかけ離れてる金額ですが、みなさんはどうでしょうか?年に1着、紳士服量販店で吊るしのスーツを買うだけで5万円はかかります。月に1回、取引先と飲みに行くだけで年間10万円はかかります。月に1回、散髪に行くだけで年間3万円はかかります。健康維持のためにジムに通えば月に1万円以上かかりますし、とてもじゃありませんが年間19万円で収まるはずがありません。
| 税額はどうなるの?
現在の所得控除額154万円の場合、所得税10万円、住民税21万円です。所得控除額が19万円になるといくらになるでしょうか?試算してみましょう。
所得税は24万円になり14万円アップ!住民税は36万円になり15万円アップ!計29万円アップです。年間29万円、月間2万4千円も収入が減ります。
月に2万円あれば、読書に音楽、自転車や釣りなど普通の趣味が一つ持てます。月に1~2回、家族で食事にも行けるでしょう。サラリーマンの余暇の過ごし方を変えてしまうかもしれません。
増税が始まる可能性がある平成31年には消費税も10%に引き上げられます。“給与所得控除”の見直しに合わせて“家計”の見直しも考えねばなりませんね。
| まとめ
1 税調で増税の検討を開始!
2 必要経費は年間19万円!?
3 年収500万円の4人家族で約30万円の増税!
4 消費税増税と控除減額で家計の見直しも!