相続が発生すると遺産分割協議書を作成します。遺産を誰にどのように分配するのかを決めた合意書です。遺産分割協議書には相続人全員の同意が必要ですが、行方不明・音信不通の相続人がいる場合にはどうしたらいいのでしょうか?そのときに選任されるのが不在者財産管理人です。
以前の記事では不在者財産管理人の仕事や専任の仕方を書きました。今回は不在者財産管理人の疑問と回答を書きたいと思います。
| 不在者財産管理人 Q&A
さっそく質問と回答を書いていきます。
1 財産管理人になる資格は?
財産管理人になるための資格は必要ありません。適性としては、不在者の財産を適切に行えることです。通常は、不在者との関係性や利害関係の有無などを考慮して適性が判断されます。一般的には、不在者の親族、弁護士・司法書士などの専門職が財産管理人になります。
2 財産管理人は何をするの?
財産管理人の主な仕事は、不在者のために財産を管理したり、財産目録を作ったり、家庭裁判所に状況を報告することです。財産管理人に選任されたら、まずは不在者の財産を調査します。調査した結果を財産目録や管理報告書にまとめて家庭裁判所に提出します。家庭裁判所から定期的に不在者の財産状況を報告するように求められることもあります。
3 不在かどうかはだれが決めるの?
不在かどうかは、家庭裁判所が申立書や資料を確認した上で、申立人や不在者の親族に事情を聴いて決定します。家庭裁判所が不在かどうかを独自に調査することがあります。
4 財産管理人はタダで仕事をするの?
財産管理人から報酬の請求があった場合、家庭裁判所の判断で不在者の財産から報酬が支払われます。
5 いつまで仕事をするの?
財産管理人の仕事は、一般的に、不在者が現れたとき、不在者が失踪宣告されたとき、不在者が死亡したとき、不在者の財産がなくなったときまで続きます。申立てをするきっかけになった遺産分割協議などが終わったら終了ではありません。財産が多い場合には何年も続くと思っても間違いではありません。ただ、少額の遺産しかないということでしたら、比較的早めに財産がなくなって仕事が終わります。
6 財産管理人は遺産分割協議に参加できるの?
財産管理人は不在者の財産を管理するのが仕事です。ですから、原則として遺産分割協議に参加することはできません。しかし、家庭裁判所から“権限外行為許可”をもらうと、遺産分割協議に参加することができます。遺産分割協議をする場合でも、“不在者のために”参加するのですから、不在者が一方的に損をするような遺産分割協議はできません。原則的には、法定相続分を相続してその財産を管理することになるかと思います。
| まとめ
1 財産管理人はだれでもなれる!
2 財産管理人には報酬が支払われる!
3 遺産分割協議をするには別途手続きが必要!