以前の記事で社内行政書士はいないとの話を書きました。では、行政書士は独立開業している方ばかりなのでしょうか?実は使用人行政書士の方はたくさんいらっしゃいます。実際に行政書士を求人している行政書士事務所はいくつもあります。
今回は行政書士の求人について書きたいと思います。
| インターネット上には求人がたくさん
行政書士試験に合格しても独立開業はハードルが高い、就職先がなければ生活できないと考えている受験生は相当数いるのではないでしょうか。行政書士試験の受験生の多くは資格取得が目的で、行政書士で食っていこうと考えている方は少ないかもしれません。しかし、中には行政書士で独立開業をするんだ!と意気込んでいる受験生もいるでしょう。
業務のやり方について全く知らないからいきなり独立開業は厳しい、できればどこかで行政書士として修業がしたいと考えておられる受験生に朗報です。
求人サイトで行政書士を検索してみると何千件もの求人情報が出てきます。大阪だけでも数百件はあると思います。すごいですね。行政書士事務所は人手が足りていないのでしょうね。
実際に大阪府でどのような条件で求人が出されているのか見てみましょう。
<例1>
・仕事内容:行政書士業務、役所申請代行、お客様対応
・必要な資格:行政書士
・必要な経験など:不問
・雇用形態:契約社員
・月給:16~20万円
・通勤手当:実費支給(上限あり)
・勤務時間:9:00~18:00
・休憩時間:60分
・年間休日:120日
<例2>
・仕事内容:国際行政書士業務全般
・必要な資格:行政書士有資格者
・必要な経験など:不問
・雇用形態:正社員/契約社員
・月給:19~40万円
・通勤手当:実費支給(上限あり)
・勤務時間:9:00~18:00
・年間休日:124日
<例3>
・仕事内容:不動産会社の法務
・必要な資格:契約法務業務経験者、司法書士または行政書士の資格取得者
・雇用形態:正社員
・想定月収:29~40万円
・勤務時間:9:00~18:00
・年間休日:105日
なかなか好条件ですね。年間休日が120日以上で月給20万円ならば公務員と似たり寄ったりの待遇です。ただ、仕事は激務かもしれません。
行政書士事務所での仕事内容は、主に顧客対応、役所回り、金融機関回り、顧客回り、書類作成、必要書類準備などです。誰にでもできる仕事もあれば、行政書士ならではの仕事もあります。書類作成や必要書類の準備などは行政書士の仕事ですね。
書類作成や必要書類の準備は一から指導してくれる行政書士事務所は少ないと思います。事務所内での正解が必ずしも役所の正解ではないからです。事案ごとにそれぞれ色々なやり方があって、書類の書き方も色々です。特に入管関係は千差万別です。
分からなければ、過去の事案を参照したり役所に問い合わせたりして作成・準備するしかありません。これはどの行政書士でも同じだと思います。
結局、行政書士事務所に行政書士として勤務するには、四苦八苦しながらもなんとか自分で仕事を完結できなければいけません。そのようなことができる人材を求めていると言えるでしょう。
行政書士としてではなく、行政書士試験に合格できる知識を求めている職場では、契約書のチェックや訴訟対応などが主な業務になります。このような職場では通常の企業の法務とあまり変わりはないかもしれませんね。
| まとめ
1 行政書士の求人は多い!?
2 行政書士事務所での勤務は激務!?
3 行政書士試験合格の知識を求めている職場も!