法定相続人の確定のやり方 その2~委任状の書き方編~

相続の中でも面倒くさい“遺産分割協議書の作成”。数回にわたって手順を書きました。しかし、内容としてかなり省略した部分があります。法定相続人の確定についての部分です。かなり細かくなりますので文章量のバランスがおかしくなってしまったからです。

今回は以前に省略した法定相続人の確定のやり方を書きたいと思います。

 

 

| 委任状の書き方

 

亡くなった方の除籍謄本を取得するときには、委任状が必要になる場合があります。もちろん、亡くなった方から委任を受けるわけにはいきません。そんな委任状があれば偽造です。委任状は法定代理人からもらいます。たとえば、配偶者、子、父母などです。

委任状には記載しなければいけないことがいくつかあります。亡くなった方の除籍

謄本や住民票の除票などを取得するときの委任状について書きたいと思います。

とりあえず見本を作ってみました。住所や氏名などはでたらめです。

委任状 見本

1 “委任状”との記載

題名に委任状と書いておきます。大き目の字で書いておくのをおすすめします。

2 委任をした年月日

委任状を書いた年月日を忘れずに記入してください。交付請求書を提出する年月日ではないのでご注意ください。西暦でも和暦でもどちらでもOKです。

3 提出先

提出先は◯◯市長と書いてください。

4 代理人の住所と氏名

代理人の住所と氏名を記入します。代理人の本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカードなど)の提示かコピーの提出を求められますので、本人確認書類と同じ住所と氏名を書いてください。特に運転免許証にはご注意ください。転居をしたのに運転免許証の住所変更をしていない場合は本人確認書類として使えません。

5 代理人に権限を委任する旨の文言

代理人に権原を委任することの文言が必要です。見本にあるように無難に“私は、上記の者を代理人に定め、下記の権限を委任します。”と書いてあればOKです。

6 委任事項

地味に重要なところです。ここに書かれていないことは、たとえ当たり前の手続きだったとしても市区町村役場は一切認めません。お役所だけにお役所仕事です。取得する必要がある可能性があれば全部書いておきます。“~に関する一切の権限”と書いてもいいですし、“~の申請および受領”と書いてもOKです。委任状を使う場合ではあまり考えられませんが、もし提出する書類の中で返却してほしいものがあれば、“原本の返却に係る一切の権限”とか“原本の返却の申請および受領”のような委任事項を付け加えてください。

7 委任者の住所、氏名、連絡先

委任者の住所と氏名と連絡先を記入します。委任者の署名であれば捺印はいらない場合もありますが、念のために委任者はハンコを押してください。認印でOKですが、ゴム印は避けた方がいいかもしれません。

 

 

| まとめ

 

1 代理人、委任事項、委任者の記載は必須!

2 代理人の住所には要注意!

3 委任事項は全てを細かく具体的に書いた方が無難!



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