【外国人】不法残留と不法在留って違うの? その1

外国人の不法残留(オーバーステイ)のニュースはあまり聞かれなくなりました。しかし、出入国在留管理庁によりますと、2021年1月1日現在で8万人以上の不法残留者がいるとのことです。

どのようなことをすると不法残留になるのでしょうか。今回は、不法残留と不法在留について書きたいと思います。

 

 

| 不法残留?不法在留?

 

“不法残留”と似た言葉に“不法在留”があります。この2つ、実は違いがあります。何が違うのでしょうか。

不法残留は、上陸・入国したときは適法だったけれども、在留期間が切れた後もまだ日本にいる場合です。

ニュースになるのはこのパターンが多いと思います。たとえば、去年の秋頃に報道された事案で、シェアハウスに不法残留の男を住まわせたとして逮捕された人がいました。不法残留と知りながらシェアハウスに居住させた、つまり不法残留を手助けしたとされています。不法在留をしていた男はシェアハウスで在留カードを偽造した疑いで逮捕されています。

これに対して、不法在留は犯罪の臭いがぷんぷんします。不法在留は、上陸・入国がそもそも違法で、違法に入国した後もそのまま日本に滞在している場合です。

違法に入国する方法は、密入国をしたり偽造・変造した旅券(パスポート)を使ったりします。偽造・変造された旅券(パスポート)を使って上陸・入国すると、一見適法な在留資格を持っているように見えますが違法な状態です。

不法残留と不法在留の違いは、上陸・入国時に適法だったのか違法だったのかです。

また、在留許可がなく日本に滞在している状態は“不法滞在”と呼ばれています。

 

 

| 不法残留していたらどうなるの?

 

不法残留であっても不法在留であっても、不法滞在をしているといずれ日本から出国せざるを得なくなります。

不法残留の場合には、退去強制という手続になるか出国命令という手続になります。

1 退去強制の手続

退去強制は、警察署や出入国在留管理庁に出頭するか逮捕されるかが手続の始まりです。

(1)出頭・逮捕

(2)取り調べ

(3)収用

(4)処分(退去強制など)

退去強制になると最低5年間は日本に入国することはできません。5年以上経った後でも入国できるかどうかは分かりません。

また、3年以下の懲役・禁固、300万円以下の罰金に処せられます。

2 出国命令の手続

出国命令を希望していても必ず出国命令になるとは限りません。

(1)出頭・逮捕

(2)取り調べ

(3)収用

(4)処分(出国命令など)

手続の流れは退去強制と同じようなものです。

出国命令は処分のときに言い渡されるものですので、収容されている本人は最後まで退去強制になるのか出国命令になるのか分からない状態です。

出国命令になるのは次の要件を満たす場合です。

(1)速やかに出国することを希望して自ら出頭したこと

(2)不法残留であること

(3)一定の罪(窃盗など)により懲役刑などの判決を受けていないこと

(4)以前に強制送還されたり出国命令で出国したりしたことがないこと

(5)速やかに出国することが確実であること

この5つの要件を満たした場合には、退去強制ではなく出国命令になることがあります。ですので、不法残留されている方で出国を希望する場合には、逮捕される前に荷物をまとめて身辺整理を終えたら出入国在留管理庁へ出頭してください。

出国命令の場合には、日本に入国できない期間が1年間になります。ただし、退去強制と同じく次回も日本に入国できるかどうかは分かりません。

また、3年以下の懲役・禁固、300万円以下の罰金に処せられます。

 

長くなりましたので、不法在留については別の記事に書くことにします。

 

 

| まとめ

 

1 最初が違法か適法かで呼び名が違う!

2 退去強制だと5年以上は入国禁止!

3 出国命令だと1年以上は入国禁止!



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