行政書士試験の振り返り 問題11・12

2020年も11月8日(日)に行政書士試験が行われました。合格発表は2021年1月27日(水)です。合格発表まであと少しですね。受験された方は解答速報でおおよその自己採点ができているかと思います。気が気でない方もいらっしゃるでしょう。

そこで、2020年の行政書士試験の問題を振り返ってみたいと思います。記述式が終わりましたので、択一式の問題を考えていきます。著作権に引っかかる問題は除外します。今回も引き続き行政法です。

 

 

| 問題11 正解肢3

 

行政手続法の用語の定義に関する問題です。知っているかどうかで正解できるかどうかが決まってきます。定義は行政手続法2条に書かれています。

肢1 不利益処分(行政手続法2条4号)

不利益処分とは、行政庁が、法令に基づき、特定の者を名宛人として、直接に、これに義務を課し、又はその権利を制限する処分をいいます。ただし除外規定があります。(1)事実上の行為など、(2)申請を拒否する処分など、(3)名宛人の同意のある処分、(4)処分の効力を失わせる処分で事実の消滅の届出があるもの、の4つが除外されています。申請を拒否する処分は不利益処分にあたりません。

肢2 行政機関(行政手続法2条5号)

行政機関は大きく2つに分けられます。まずは、地方公共団体の機関(議会以外)です。もう1つは、内閣に置かれる機関、内閣府設置法に規定する機関、国家行政組織法に規定する機関、会計検査院関係の機関、これらの職員などです。

肢3 処分基準(行政手続法2条8号ハ)

処分基準とは、不利益処分をするかどうか又はどのような不利益処分とするかについてその法令の定めに従って判断するために必要とされる基準をいいます。

肢4 申請(行政手続法2条3号)

申請とは、法令に基づいて行政庁の許可、認可、免許その他の自己に対し何らかの利益を付与する処分を求める行為であって、当該行為に対して行政庁が諾否の応答をすべきこととされているものをいいます。第三者に対してなされる処分を求める行為は申請ではありません。

肢5 届出(行政手続法2条7号)

届出とは、申請以外で、行政庁に対し一定の事項の通知をする行為であって、法令により直接に当該通知が義務付けられているものをいいます。行政庁に許諾を義務付けていません。

 

 

| 問題12 正解肢1

 

行政手続法の聴聞、弁明の機会の付与に関する問題です。行政書士試験ではよく問われる分野です。

肢1 代理人の選任

聴聞では代理人を選任することができます(行政手続法16条1項)。弁明の機会の付与の場合は、聴聞での代理人の選任の規定を準用しています(行政手続法31条)。

肢2 聴聞、弁明の機会の付与の内容

聴聞は許認可等を取り消す不利益処分をするときなどに行われます(行政手続法13条1項1号)。弁明の機会の付与は聴聞が必要な不利益処分以外のときに行われます(行政手続法13条1項2号)。

肢3 書面・口頭での手続

聴聞は口頭で行われます。弁明の機会の付与は書面が原則です。しかし、行政庁が認めたときは口頭ですることもできます(行政手続法29条1項)。

肢4 参加人

聴聞では、主催者が必要と認めた場合、利害関係人を参加させることができます(行政手続法17条1項)。しかし、弁明の機会の付与では、聴聞の規定を準用する31条で17条を準用していません。ですから、弁明の機会の付与では利害関係人は参加できません。そもそも、原則として書面で行われますから、参加というのは考えにくいのかもしれませんね。聴聞の規定を準用しているのは15条3項(名宛人の所在が判明しない場合)と16条(代理人)だけです。

肢5 文書の閲覧権

聴聞では、当事者や参加人は資料の閲覧を請求することができます。ただし、第三者の利益を害するおそれがあるときなどでは閲覧を拒否されることがあります(行政手続法18条1項)。弁明の機会の付与では31条で18条を準用していませんので、文書の閲覧を請求することはできません。

 

 

| まとめ

 

1 行政手続法の定義は行政書士試験の基礎知識!

2 聴聞と弁明の機会の付与は頻出分野!

3 弁明の機会の付与での準用条文は要チェック!



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