宅建士試験の振り返り(2020年度10月)問27・28

2020年の宅地建物取引士試験は、新型コロナウイルス感染症への対応のため例年と異なる試験形態になってしまいました。都市圏では受験会場が確保できなかったため、10月の試験を受験できない受験生がいます。2020年は10月と12月の2回、試験が行われることになりました。

前回から引き続き2020年10月試験の問題を振り返ってみたいと思います。今回は、広告と宅建士です。

 

 

| 2020年10月試験 宅建業法

 

1 問27 正解肢2

広告に関する問題で、個数問題です。

肢ア 取引態様の明示

広告時と注文時のどちらの時期にも取引態様を明示しなければいけません。注文時の取引態様が公告時の取引態様と同じであっても、注文時には改めて取引態様を明示しなければいけません。

肢イ 誇大広告

誇大広告には2つあります。(1)著しく事実に相違する表示、(2)実際のものよりも著しく優良又は有利であると誤認させるような表示、の2つです。誤認させる方法は決まっていません。一般人を誤認させる程度であればどのような方法であっても禁止されています。表示をしないことも誤認させる方法になりえます。

肢ウ 取引態様の明示

肢アで書いた通り、公告時には取引態様を明示しなければいけません。

肢エ 広告開始時期

工事完了前の広告も可能です。ただし、開発許可や建築確認などの処分がなされた後でなければいけません。開発許可申請や建築確認申請をしてもまだ広告はできません。

2 問28 正解肢3

宅建士に関する一般的な問題です。

肢1 宅建士試験後の登録

宅建士試験に合格後、何年経ったとしても登録をすることができます。

肢2 宅建士証の更新

宅建士証の有効期間は5年です。5年ごとに更新をしなければいけません。更新申請は、有効期限が切れる前に手続きをすればOKです。ただし、宅建士証の更新に必要な法定講習には受講期間の制限があります。法定講習は申請前6か月以内に行われる講習を受講します。90日前から30日前までの手続きは宅建業免許の更新です。

肢3 宅建士証の提示

宅建士証の提示が必要な場面は2つあります。(1)重要事項説明をするとき、(2)取引関係者から請求があったとき、の2つです。

肢4 登録の移転

法定講習は宅建士証の交付・申請時に必要なものです。目的は法律知識の更新です。登録の移転をしたとしても、5年に1回の法律知識の更新時期ではありませんので法定講習の受講は不要です。

 

 

| まとめ

 

1 誇大広告には2つのパターン!

2 工事完了前でも開発許可後・建築確認後は広告OK!

3 宅建士証の交付・申請時には法定講習を受講!



ブログランキングに参加しています。ボタンをクリックしていただけると更新の励みになります。右のサイドバーからもぜひ!(スマホの方は下部のバナーから!)


にほんブログ村 企業ブログへ
Translate »