行政書士試験の憲法(天皇制)

前回は地方自治について書きました。地方自治の本質である住民自治と団体自治、地方自治体の長や議員の直接選挙、地方自治体の条例制定権などを判例を交えてご紹介しました。

今回は天皇制について書きたいと思います。国民主権と天皇制の関係は?天皇は何をするの?といった疑問に答えられるように書いていきます。

 

| 大きく変わった天皇制

 

明治憲法から日本国憲法になって変わった規定はたくさんあります。その中でも天皇制は最も大きく変わったかもしれません。

明治憲法下では主権者は天皇で政治の中心にいました。日本国憲法では主権者は国民になり天皇は日本国の象徴になりました。しかも国民の総意に基づくものだとされています。

 

憲法 1条

天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。

 

このようにいろいろと変わりましたが、最も大きな変化は“統治権の総覧者”から形式的・儀礼的行為を行うようになったことではないでしょうか。

天皇は形式的・儀礼的な行為である国事行為のみを行うとされています。憲法には10個の国事行為が並べられています。試験対策としては10個すべてを覚えてくださいね。

 

憲法 7条

天皇は、内閣の助言と承認により、国民のために、左の国事に関する行為を行ふ。

1 憲法改正、法律、政令及び条約を公布すること。

2 国会を召集すること。

3 衆議院を解散すること。

4 国会議員の総選挙の施行を公示すること。

5 国務大臣及び法律の定めるその他の官吏の任免並びに全権委任状及び大使及び公使の信任状を認証すること。

6 大赦、特赦、減刑、刑の執行の免除及び復権を認証すること。

7 栄典を授与すること。

8 批准書及び法律の定めるその他の外交文書を認証すること。

9 外国の大使及び公使を接受すること。

10 儀式を行ふこと。

 

国事行為は内閣の助言と承認によって行われます。つまり、国事行為の内容を決めたり責任を負ったりするのは内閣だということです。

 

憲法 3条

天皇の国事に関するすべての行為には、内閣の助言と承認を必要とし、内閣が、その責任を負ふ。

 

 

| 天皇の仕事は国事行為だけじゃない!?

 

天皇は国事行為を行いますが、それ以外の行為も行います。当たり前と言えば当たり前ですが、生きていくのに必要な食事や睡眠、読書や研究などの私的行為をします。

その他にも、国会でのお言葉や施設・行事の視察などの公的行為を行います。公的行為は天皇の象徴としての地位に基づく行為だとされています。

また、天皇が生活をするための費用は国から支出されます。天皇や皇族の財産は国の財産になりましたので、天皇には財産がありません。そこで、生活費用を国が負担しているのです。

国の財産は国会で議決されます。国会を通じて支出されますので、天皇にも民主的コントロールが及んでいます。

 

憲法 88条

すべて皇室財産は、国に属する。すべて皇室の費用は、予算に計上して国会の議決を経なければならない。

 

 

| まとめ

 

1 天皇は日本国の象徴!

2 国事行為の他、公的行為、私的行為がある!

3 天皇の生活費は国家が支出!



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