労働時間は8時間/日、40時間/週だけ? その4

近頃、“働き方改革”というスローガンをよく耳にします。働く人が事情に合わせて柔軟に働く方法を自分で選択できるようにするための改革だそうです。

その中で8時間/日、40時間/週の決まりの例外がいくつか作られることになりました。

今回は、みなし労働時間制のうち専門業務型裁量労働制ついてまとめたいと思います。

 

 

| みなし労働時間制は3種類

 

労働時間の原則(8時間/日、40時間/週)の例外として、変形労働時間制とみなし労働時間制があります。みなし労働時間制は次の3種類あります。

1 事業場外労働のみなし労働時間制

2 専門業務型裁量労働制

3 企画業務型裁量労働制

今回は、専門業務型裁量労働制をまとめたいと思います。

 

 

| 専門業務型裁量労働制

 

専門業務型裁量労働制は、対象業務に従事した労働者が労使協定に基づいて定められた時間労働したものとみなす制度です。

ただし、プロジェクトチームを組んで開発業務を行う場合にリーダーの管理下で業務遂行や時間配分が行われている者や、業務に付随する雑用・清掃などしか行わない者は、専門業務型裁量労働制の対象になりません。

専門業務を行う者で業務遂行や時間配分に裁量がある場合に、専門業務型裁量労働制を採用することができます。

対象業務は19種類定められています。業務の性質上、遂行方法を労働者の裁量に委ねる必要があり、使用者が業務遂行の手段や時間配分の決定を具体的に指示することが困難な業務が挙げられています。

1 新商品・新技術の研究開発等

2 情報処理システムの分析・設計

3 取材・編集

4 デザイナー

5 プロデューサー、ディレクター

6 コピーライター

7 システムコンサルタント

8 インテリアコーディネーター

9 ゲーム用ソフトウェアの創作

10 証券アナリスト

11 金融商品の開発

12 大学における教授研究

13 公認会計士

14 弁護士

15 建築士

16 不動産鑑定士

17 弁理士

18 税理士

19 中小企業診断士

これらの業務で専門業務型裁量労働制を採用する場合には、労使協定に一定事項を定めて労働基準監督署に届け出る必要があります。

1 対象業務

2 1日あたりの労働時間

3 業務遂行手段・時間配分の決定等を使用者が具体的な指示をしないこと

4 労働時間の状況に応じた健康・福祉確保措置を講ずること

5 苦情処理措置を講ずること

6 有効期間の定め

7 労働者ごとの記録を有効期間満了後5年間保存すること

 

 

| まとめ

 

1 専門業務型裁量労働制は業務内容が限定的!

2 労使協定を定めて届出する必要あり!

3 業務遂行手段や時間配分は労働者が決定!



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