主要都市の地価動向を調査した地価LOOKレポートが発表されました。今回は令和元年第3四半期の結果です。地価の上昇地区数は100地区のうち97地区。第1四半期と同様の結果になりました。
平成30年第4四半期の地価LOOKレポート、平成31年第1四半期の地価LOOKレポートについてはリンク先をご覧ください。
| 大阪の地価は上がってる?下がってる?
地価LOOKレポートは国土交通省が3ヵ月ごとに実施・公表している地価動向調査です。全国の主要都市100地区が対象になっています。大阪では、西梅田、茶屋町、中之島西、北浜、心斎橋、なんば、OBP、新大阪、福島、天王寺、阿倍野、豊中、江坂の13地点が対象になっています。
2008年から始まった調査で、短期間で実施されますので細かな動向が分かるようになっています。矢印の色や方向で地価の変化が一目でわかるようになっています。不動産鑑定士のコメントが載っていますので、見て楽しい報告書になっています。
早速、大阪の地価を見てみましょう。
大阪府では地価が下がった地点はありません。西梅田や茶屋町、新大阪は6%以上の上昇です。前回の調査でも西梅田、茶屋町、新大阪は6%以上の上昇になっていました。地価の上昇に伴って既存ビルの賃料も大幅な上昇になっているようです。今後も上昇が続くと予想されています。
比較的上昇が緩やかな地点は、OBP、阿倍野、豊中の3地区のみです。OBPは大阪のオフィスエリアとして有名ですから、賃貸需要が強く空室率はかなり低い水準で推移しています。大型開発計画が進捗中のようで今後も地価の上昇傾向が予想されています。
阿倍野は外国人観光客向けの店舗需要があって取引価格の上昇が続いているようです。オフィスや店舗の賃料は横ばいですが、取引価格は上昇していく予想になっています。
豊中は千里中央エリアで住宅街として調査されています。70㎡程度の分譲マンションが賃貸に出された場合、賃料は15~17万円程度で横ばいのようです。新規の分譲マンションは価格の上昇が見込まれていて、それに伴って地価もやや上昇傾向にあるようです。こんごも緩やかな上昇傾向が続くと予想されています。
大阪は各地点とも短期での変化は少ないようです。大阪のキタを中心にして周辺地域の価格が上昇していっています。全体的には、取引価格が上昇していても賃料にまで波及していないようですので、利回りは下がっています。
| まとめ
1 梅田近郊、新大阪の地価は大きく上昇!
2 千里中央、京橋、阿倍野あたりの上昇は緩やか!
3 地価の上昇が賃料の上昇に波及していない!?