行政書士が解決できないこと

行政書士に許認可を依頼する場合、不安なことがあればどのようなことでも相談しても大丈夫です。解決できることなのか、解決できるとしてどのような方法があるのかなどを答えることができます。

ただ、行政書士の業務について相談しても解決できないことはあります。それについて書きたいと思います。

 

 

| 行政書士に解決できないこと

 

建設業や宅建業などを開業するためには免許の許可が必要です。許可の取得は行政書士の独占業務ですので、行政書士は許可を取得する専門家です。何でも相談してください。

建設業や宅建業などの許可を取る場合には資格者が必要です。建設業なら専任技術者、宅建業なら宅地建物取引士の設置です。

行政書士に許可の取得を依頼すると、どのような要件を満たさなければいけないか、どのような書類を準備しなければいけないかなどをアドバイスされます。要件を満たしていない場合にはどのようにして要件を満たすのか、代替手段がないかを検討します。

ところが、“専任技術者として名義を貸してくれる人を紹介して欲しい”とか“専任の宅建士として名義を貸してくれる人を紹介して欲しい”などの名義貸しを依頼されても応えることはできません。名義貸しは違法ですから…。

行政書士がこれに応えて名義貸しの手助けをすると処分を受けます。下手をすると行政書士資格をはく奪されかねません。ですから、行政書士が名義貸しに応えることはできないのです。

 

 

| 資格が必要な業務であることが大切

 

建設業や宅建業は資格がなければ開業できません。資格を得られるまで許可を取らないか、資格者を雇うことができるまで許可の取得を我慢する必要があります。特に宅建業は宅建士の資格がないとどうしようもありません。

建設業にしても宅建業にしても資格が必要な業務であることを強く意識して欲しいと思います。たとえ実務は負けないという自負があっても資格がなければ許可が取れないのです。

許可を取ることなく違法な営業をすることは運転免許を持っていない人が公道で車を運転するのと同じです。堂々と営業をするためにも許可を取得する際には資格者の要件を満たすようにしてください。

 

 

| 遺言、離婚、成年後見で解決できないこと

 

相続対策としての遺言や認知症対策としての成年後見、それに離婚などの相談でも制度的に解決できないことや行政書士のできない業務があったりします。

たとえば、行政書士は遺言書を書くことはできません。遺言書を書くのは本人です。また、財産管理の面で成年後見制度を使っても希望がかなえられないこともあります。夫婦が同意していなかったり条件が折り合っていなかったりする離婚も、紛争性がありますので行政書士は手助けできません。

このような場合は、ご相談を受けた上で他の方法をご提案することになります。行政書士は正当な事由がなければ依頼を拒むことはできませんが、行政書士のできない業務は依頼を断ったり他士業を紹介したりします。どうかご了承ください。

行政書士は士業の中では最もリーズナブルな相談相手です。ご相談していただきますと、様々なご提案ができると思います。お気軽にご相談ください。

 

 

| まとめ

 

1 行政書士は違法な許可の手助けはできません!

2 建設業や宅建業の許可では資格者に注意!

3 行政書士はリーズナブルな相談相手!



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