行政書士は食えない!?

| 行政書士の年収

 

行政書士の平均年収は600万円ほどだと言われています。これは“平均”ですから、ほとんど仕事をしていない人から数千万円を稼いでいる人まで様々です。

ボリュームゾーンの統計はなかなかないので想像にすぎませんが、500万円以下が75%という数字があります。ここから想像すると開業5年ほどで200~300万円程度ではないでしょうか。独り身で自宅開業ならいいですが、家族を養うとなると厳しい数字だと思います。

 

紙幣と硬貨

 

 

| どれだけの仕事が必要?

 

行政書士の報酬の平均値などは“行政書士の報酬は高い!?”で書きました。

では、どれだけの仕事をこなせば食べていけるのでしょうか?年商で500万円を基準に、いくつかのパターンを考えてみます。単価は平成27年の報酬調査結果を基に最頻値を採用します。

 

1 建設業専門の場合 → 月に2件ずつの新規と更新

法人の新規で15万円、法人の更新が5.4万円です。法人の新規と更新を月に2件ずつ受注すると、489.6万円。建設業は先輩方が超強力なライバルですから、法人の新規2件/月はかなり厳しいと思います。会社設立も一緒に受けるなら最頻値は10万円/件ですので、1~2件/月の受注で何とかなるかもしれません。この場合は司法書士の先生とタッグを組む必要があります。

 

2 車庫証明専門の場合 → 毎日4~5件

車庫証明は5千円ですから月に84件。土日を除いて月に平均20日申請できるとすると日に4~5件。こちらも先輩方が強力なライバルですが、中古車屋さんやディーラーさんの下請けとして毎日ルート営業をするなら可能な数字だと思います。

 

3 帰化専門の場合 → 家族なら月に2件

帰化は10~15万円ですから月に3~4件の受注が必要です。帰化の需要はそれほど多くないでしょうし帰化専門の行政書士事務所は多いですから、これだけで食べていくのは厳しいそうです。ただ、家族4人を月に1~2件なら可能かもしれません。

 

4 相続関係専門の場合 → 月に9件

遺言書の起案、遺産分割協議書の作成、財産の調査などは全て5万円ですから、月に8~9件をこなさなければなりません。近隣住民を潜在的な顧客とすると、いくら高齢化社会といってもこれほど多くの人は亡くならないでしょう。需要を超えていそうです。

 

5 産廃業専門の場合 → 毎週1件

最頻値は10.8万円です。帰化と同じくらいですから月に4件ですね。

 

6 薬局開設専門の場合 → 月に2件

これが一番儲かるんじゃないかと思っています。回答数が少ないですから、先輩方はそれほど強いライバルではありません。最頻値はありませんので平均値の約25万円で計算しますと、月に1~2件です。

 

ここまで計算してみると一つの分野での専門は厳しそうです。

車庫証明、帰化、薬局開設の専門は可能かもしれませんが、最初から決め打ちせずにいろいろな仕事を受けて近隣に名前を売りながらニッチな分野の専門を狙っていく必要がありそうです。

行政書士の業務は幅広いのですからそこを活かしたいですね。

 

 

| まとめ

 

1 平均年収は600万円!ボリュームゾーンは200~300万円か?

2 専門の分野だけだと厳しいかも…

3 ニッチな分野がねらい目!?



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