| 休眠預金(睡眠預金)って?
長い期間、入出金がない口座の預金(睡眠預金)はどのような処理がなされているかご存知ですか?法律上は5年(銀行の場合)または10年(信用金庫などの場合)で時効になってしまいます。権利が消滅してしまうのです。
しかし、これは法律上の話です。実際には、金融機関は長い間放置されていた預金でも通帳と印鑑があれば払い戻しに応じることが多いです。
このように放置された預金額は毎年500億円とも700億円とも言われています。すごい金額ですが、もったいないです。みなさんは使っていない口座は解約してすっきりしませんか?
| 休眠預金(睡眠預金)の使い道
毎年500億円もの休眠預金(睡眠預金)は今まで銀行の収益になっていました。もちろん払い戻しに応じられるように積み立てをしています。この預金をうまく使おうと考えて制定されたのが“休眠預金活用法”です。正しくは長い名前で、“民間公益活動を促進するための休眠預金等に係る資金の活用に関する法律”といいます。
この法律で休眠預金の資金を使える事業は3つあります。
1 子供・若者の支援事業
2 生活困窮者の支援事業
3 地域活性化等の支援事業
これらの事業への助成や貸付などに使われます。しかし、直接的に支援事業に使われるのではありません。金融機関→預金保険機構→指定活用団体→資金分配団体→支援事業団体とお金が流れていきます。こういう遠回りのやり方は役人の考えたシステムの典型ですね。
ただ、このような資金が動く以上、上記のような事業を営む団体にとってはチャンスになります。
例えば、障害者や難病患者、ホームレス、DV被害者などへの支援を行っている団体、介護者の悩みの相談を受ける団体、古民家の活用で環境客や若者を呼び込む事業、農村での新ビジネスを目指す人材を育成する事業など、いろいろと考えられます。
この法律の施行は来年の1月ですが、実際に助成や貸付が行われるのは再来年の秋ごろだと言われています。現在放置されている預金(睡眠預金)を“休眠預金”として扱うための期間、指定活用団体などを指定して事業計画などを認可するための期間など準備が必要だからです。
再来年は新たな事業へ挑戦するチャンスになるかもしれません!
| まとめ
1 放置している口座を確認してみましょう!
2 休眠預金を活用する法律が施行されます!
3 福祉事業参入へのチャンスが来るかも!