認定支援機関って何? (第2回)

| 第1回のまとめ

 

認定支援機関は経営の専門家です。事業計画作りのお手伝いから融資の支援、フォローアップまで行います。チームを組んで専門性の高い支援を行いますし、経営状態を把握しやするために新会計制度を推奨しています。詳しくは「認定支援機関とは?(第1回)」をご覧ください。

 

 

| 中小会計要領の活用で経営が分かる!

 

会社のお金を増やすにはどうしたらいいのでしょうか?「売上を上げる!」「経費を減らす!」という答えはもちろん正解です。売上を上げて経費を減らす以外にもお金を増やす方法はあります。ここでは3つ挙げたいと思います。

1 借金をする!
融資を受ければそれだけ手元の現金は増えます。しかし、返済が必要ですので会社は潤いません。

2 固定資産を売る!
確かに固定資産を売却すれば手元に現金ができます。しかし、これでは商売ができません。

3 利益を出す!
借金のように返済義務はありませんし、固定資産もありますから商売は続けられます。しかもお金は増えます。

このようなことを書くと当たり前に思われたかもしれません。売上をあげたり経費を減らしたりして利益を出せば、会社のお金が増えて潤うのは当たり前のことです。そして、利益を出すことが会社のお金を増やす最もよい方法なのです。ではその方法はどうすればいいのでしょう?中小会計要領はこの“利益を出す”ために便利な道具なのです。

 

 

| 財務の把握と経営改善

 

まずは3つの数字を見てみましょう。“売上高総利益率”と“売上高営業利益率”と“経常利益率”です。損益計算書に書かれています。これらの数字を前年と比較したり、同業他社と比較したりして、経営成績を見ていきます。

次に、財政状態を見ていきます。長年、社長さんや従業員が一丸となって儲けを積み上げてきたと思います。財産が増加していますか?資金はどのようにして用意しますか?借入金の返済額をご存知ですか?こういったことを把握していきます。
経営成績と財政状況が把握できれば将来の方向性が定まってくるはずです。

売上高総利益率を見ると仕入れや販売で工夫するところが見つかりませんか?経常利益率をみると不要な経費が見つかりませんか?売掛金や在庫が多すぎませんか?これらを考えていくと経営を良くする具体的な方法が分かってきます。ここまでくれば経営改善に取り組むことができます。

 

 

| 得意先・仕入先との信頼関係

 

商品はきちんと支払ってくれて儲けさせてくれる得意先に販売したいですよね。仕入先は、良品を切らさないで供給してくれて、倒産せず成長している会社がいいです。このように良い得意先・仕入先に恵まれていることが利益の根源になります。

 

 

| 中小会計要領の出番!

 

ここまでにお話した数字が記載されているのが、中小会計要領に従って作られた計算書類です。中小会計要領は、経理担当者が少ない小規模事業でも採用できる簡素な会計ルールです。このルールで作成した計算書類は金融機関や取引先に開示されることを前提としていますので、大切で基本的な事項だけを記載します。また、法人税の申告にも無理なく使えるようになっています。

中小会計要領を採用していると、以下のような支援策を利用できます。

1 日本政策金融公庫(中小企業事業)

中小企業会計活用強化資金による優遇金利(▲0.4%)

2 日本政策金融公庫(国民生活事業)

会計関連融資制度による優遇金利(▲0.2%)

3 信用保証協会

会計割引制度による保証料▲0.1%

 

 

| まとめ

 

1 中小会計要領を採用すると経営が見えてくる!
2 金融機関や得意先に開示できる計算書類が作れる!
3 中小会計要領で融資もお得に!



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