不動産屋の違法な超過報酬!

| 仲介手数料は上限あり!

 

読まれている方には釈迦に説法ですし、このブログで何度も書いていることですが、不動産屋の受け取る仲介手数料には上限があります。

参照 仲介手数料無料のワケ!(売買編) 不動産売却時の注意点(費用編) 悪徳不動産屋の手口!

売買金額によって分かれていますが、400万円超の場合“物件価格の3%+6万円+消費税”です。たとえば、3000万円の土地・建物を購入する場合、3000万円×3%+6万円+消費税=1,036,800円です。媒介業務でこの金額を超えて受領すると超過報酬として違法行為になります。

媒介業務の内容は、土地・建物を購入するときを例にすると、主に①物件紹介、②媒介契約の締結と書面の交付、③売買の相手方との交渉、④重要事項の説明、⑤売買契約締結と書面の交付、⑥決済、引渡があります。

 

 

| 不動産屋の超過報酬

 

不動産屋のよくある違法行為は、売り手との減額交渉をした報酬として媒介の仲介手数料以外のお金に受け取ることです。これは本当に多くて、毎年のように日本のどこかの不動産屋が行政処分を受けています。違法行為とされていますので注意してくださいね。

では、媒介業務以外の業務にはどのようなものがあるのでしょうか?

媒介業務に関連する業務として、税務相談、法律相談、登記、住宅性能評価などなどがありますが、これらは他の専門家と協働しないといけないことが多くあります。

宅建業者の役割としては、これらに積極的に関与して買主さんや売主さんに分かりやすく説明をし適切な助言をすることが求められています。

このような業務は媒介業務とは別個の業務ですから不動産屋は仲介手数料とは別に請求をすることができます。たとえば、住宅ローンの手続は金融機関と協働する業務で仲介手数料とは別に請求されることが多いでしょう。これは超過報酬ではありません。

ここで問題になるのは不動産コンサルティング業務です。不動産コンサルティング業務の典型例は土地の有効利用の事業立案などです。単なる物件調査や契約の交渉などは媒介業務の範囲内とされます。具体的には、借地権付建物の売却の場合、底地権者や抵当権者との交渉は契約成立のための不可欠な交渉で媒介業務の範囲内とされています。

また、法的な争いに介入して権利を守ろうとする交渉は弁護士法72条違反とされます(東京地判平成25・9・25)。

不動産コンサルティング業務は、その業務内容が難しいだけでなく、業務範囲の適法性も難しいところです。

 

 

| 不動産屋の悩みどころ

 

仲介手数料の上限額が物件価格で決まってくることは、実は不動産屋の悩みを作り出しています。

たとえば、フィクションですが、古い長屋の一室を売却するときを考えてみましょう。築50年ほどの長屋で土地は狭く、建物自体もボロボロ、室内もボロボロの物件。売却価格が50万円だったとします。

この場合の仲介手数料は、50万円×5%+消費税=27,000円。たったこれだけの手数料で、物件調査や買主との交渉、重要事項説明書の作成と重要事項説明、売買契約書作成、登記等の専門家の手配、決済・引渡まですべてをやらなければいけません。少し遠方の物件だと物件の調査費用だけで赤字になります。

不動産屋は通常このような媒介の仕事を受けませんので、売主さんは自分で買主さんを見つけて個人売買をすることになります。これは売主さんの利益になりません。

不動産屋としては、売主さんのために損を覚悟で受けるか、売却を含めた土地活用についてコンサルティング契約を締結するか、自社で買い受けてリフォームなどをしてから転売するか、やっぱり受けないか…。今後のビジョンを明確して取り組まないといけない事案です。悩ましいです。

 

 

| まとめ

 

1 媒介業務の内容と仲介手数料の上限!

2 媒介業務以外の業務範囲と超過報酬!

3 極端に廉価の物件は媒介しにくい!

行政書士の犯罪

| 行政書士のできる仕事

 

行政書士のできる仕事は幅広いです。官公署に提出する書類と権利義務・事実証明に関する書類の作成が独占業務です。簡単に言うと、許認可関係の書類作成、契約書などの作成、名簿や帳簿、図面などの作成です。

ただし、行政書士法以外の法律で制限されている業務はできません。ここに業際問題が発生します。

 

 

| 行政書士のできない仕事

 

業際問題は、士業同士の縄張り争いです。行政書士の仕事は幅広いですから、様々な士業と縄張りが接しています。

弁護士、司法書士はもちろん、社会保険労務士、弁理士、税理士、土地家屋調査士、建築士とぱっと思いつくだけでもこれだけあります。相手の縄張りに侵入すると犯罪になり刑罰が科されます。

一番問題になるのは弁護士でしょう。行政書士は争いになるような事案の仕事はできません。争いごとの解決は弁護士の仕事です。ただし、行政書士にも争いごとに首を突っ込むことができる分野があります。

一つ目は聴聞手続などです。行政庁にした申請が不許可になったときに争う手段の一つです。広い意味での紛争ですね。これは“特定行政書士”という資格を有する行政書士のみができます。

二つ目はADRです。各都道府県の行政書士会が“認証紛争解決事業者”となって、行政書士が争いを解決します。これも多くの研修と試験をクリアした行政書士のみができる仕事です。

次に問題になるのは司法書士ですね。会社設立を業務として行っている行政書士は多いですが、定款の認証などは行政書士ができる反面、会社設立の登記はできません。これは司法書士の業務です。

行政書士会は行政書士への商業登記の解放を望んでいた時期がありましたが、今はもう主張していないようです。

 

 

| 業際問題の解決方法!

 

業際問題を解決する方法は、他士業と連携・協業することです。一度受けた仕事が争いごとになりそうなら弁護士にバトンタッチ。会社設立なら登記は司法書士を紹介するなど、お客さんも士業も損をしない方法が連携・協業です。

当事務所は、弁護士、司法書士、土地家屋調査士、税理士などと連携・協業関係にあります。行政書士は間口が広いですから、様々な相談を受けます。その中で、行政書士ができないことは他の先生方にお願いしています。

行政書士会では毎年のように業際問題で処分者が出ています。行政書士が犯罪行為をしてしまうとお客さんも不安になります。一人で何でもやるのではなく、できないことは他の先生を頼りにすることが大切ですね。

 

 

| まとめ

 

1 行政書士の仕事の範囲は広い!

2 弁護士や司法書士などとの縄張り争いがある!

3 他士業との連携・協業で業際問題は解決!

法律家による横領事件!

| 成年後見制度ってなに?

成年後見制度は、認知症などで判断能力が不十分な人のために財産を管理したり契約をしたりする後見人を選任して判断能力が不十分な人を保護する制度です。

法定後見制度と任意後見制度があり、違いは裁判所が後見人を選ぶのか本人が事前に後見人を選ぶのかの違いです。法定後見制度には“後見”“保佐”“補助”の3つがあります。

大きな問題が起こるのは“後見”ですので、ここでは“後見”に絞って書きたいと思います。

裁判所から成年後見人が選任されると、本人の財産はすべて成年後見人が管理します。裁判所は成年後見人の提出した書類をチェックするだけです。このような大きな権限が問題を起こしてしまう原因になっています。

| 後見人による横領事件

後見人になる人で一番多いのが親族です。最高裁判所の資料によると約28%(約9700件)です。次に、司法書士(27%、約9400件)、弁護士(23%、約8000件)、社会福祉士(約11%、約4000件)と続きます。行政書士は799件でわずかに約2%です。

10年ほど前は90%近くが親族だったことに比べると、司法書士や弁護士が担い手になってきていることがわかります。

それに対して、後見人の不正事件は増加傾向にあります(内閣府資料による)。平成23年には約300件だったのが、平成26年には800件を超えました。平成27年には減少して約500件になっています。

その9割以上が親族などの専門職以外が後見人になっているケースです。後見人としての認識の甘さが事件を引き起こしているようです。被害総額は50億円程度(平成27年は約30億円)ですからちょっと魔が差したという範疇を超えています。

ただ、全体の1割に満たないにしても士業などの専門家による事件が起きていることが問題です。信頼が命綱の法律のプロによる犯罪ですからね。士業全体の信用にもかかわってきます。業務上横領罪で捕まることがわかっていて、それでも犯行に及ぶのですからかなり強い誘惑のようです。

自分の財産管理ができない人間が他人の財産管理をするなんてありえません!

| トラブル防止方法

不正事件を防ぐ方法としての1つ目は、信頼できる人を任意後見人として選任しておくことです。

判断能力が衰えた後、後見人にどのような支援をしてもらうのかは自由に決められます。ただし、判断能力がしっかりしているうちに契約をしておかなければなりません。

2つ目としては、後見監督人を選任してもらう方法です。

後見監督人は後見人を監督する役目を担っていますので、何かおかしいと思ったときに後見人に事務の報告をさせることができます。チェック機関として働きますのでトラブルの回避に役立ちます。

3つ目としては、確率の問題になりますが、家庭裁判所に士業の後見人を選任してもらうことです。

それだけで事件の9割を防げると思っていいでしょう。ごく一部の士業が事件を起こしていますが、ほとんどの士業は依頼者の利益のために頑張っています。

| まとめ

1 成年後見制度は判断能力の不十分な人を支援する制度

2 後見人の横領事件は年に数百件!

3 不正事件を防ぐためには士業を選任するのもあり!

悪徳不動産屋の手口!

| “片手”と“両手”

 

売買をしている不動産屋はほぼ仲介手数料のみで経営しています。仲介手数料は400万円~の物件で(3%+6万円)×消費税です。仲介手数料を売主さんまたは買主さんからだけもらう場合を“片手”、売主さんと買主さん両方からもらう場合を“両手”と呼んでいます。

詳しくは、仲介手数料無料のわけ!(売買編)を参照してください。

 

 

| 不動産屋は“両手”がうれしい!

 

不動産屋にとっては売り上げが倍増する“両手”がうれしいのは当然です。売却物件を預かって自分で売る!つまり、自分で買主さんを見つければ“両手”です。売り上げ倍増です!

では、そんなに簡単に買主さんは見つかるのでしょうか?

売主さんは早く、高く売りたいに違いありません。そのためには広告をしてたくさんの人に“この物件がある”ことを知ってもらわないといけません。そのためにあるのが“レインズ”です。

売主さんと不動産屋が専属専任媒介契約や専任媒介契約を締結した場合には、不動産屋は必ず“レインズ”に売主さんの物件を登録して、物件の存在を広く周知させることが義務付けられています。こうすることで早く、高く売れる可能性が高まるのです。健全でいいシステムですね。

 

 

| 悪徳不動産屋はこうする!

 

売主さんが残念にも悪徳不動産屋と媒介契約を結んでしまった場合、どうなるのでしょうか?

まず、悪徳不動産屋のとる一つ目の方法は、“レインズ”に登録義務のない一般媒介契約を結ぶという方法です。一般媒介契約は他の不動産屋とも並行して結ぶことができますから、悪徳不動産屋は売主さんに他の不動産屋とは契約しないように言い聞かせます。そうして“レインズ”には登録せず、チラシやインターネット上でも広告をしないで自分で買主さんを見つけるのです。すぐには見つからないでしょうから売却までの時間はかかりますし、何かしらの理由をつけては売却価格を下げるように要求してくるでしょう。売主さんにとっては何一つ良いことがありません。

二つ目の方法は、専属専任媒介契約を結んで“レインズ”に登録しますが、すぐに消して他の不動産屋の目につかないようにするのです。すぐに消さないにしても、もし物件情報を見つけられて不動産屋から問い合わせがあったときは「商談中」などと嘘を言って買主さんに紹介させません。

このように物件の情報を独占して他の不動産屋に開示しないことは“囲い込み”と言われています。

“囲い込み”をする理由はもうお分かりですね。そうです、売主さんと買主さんの両方から仲介手数料をもらうためです。2年ほど前に大手不動産屋が“囲い込み”をしているというニュースが流れました。大手不動産屋のネームバリューでは安心できない現実が明るみになったのです。

 

 

| さらにひと手間!

 

もっと頑張る(?)悪徳不動産屋はもうひと手間をかけます。

大手不動産屋の場合、まず“囲い込み”をして自社の取扱い物件数を増やします。しかし、それは他の物件を買ってもらうためのエサとして使うのです。“モノは悪くないけど高い物件”として買主さんに見せることで他の物件を売りやすくするためのエサです。紹介・案内はしていますから“売れなくても自社の責任ではない”という体を作るのです。

そうしておいて、売主さんには「かなりのお客さんに案内していますけどなかなか決まりませんねぇ~。ここらで売却価格を下げませんか?」などと持ち掛けます。相場まで下げても決まらなければ、相場より少し安い価格まで下げてしまいます。ここまでくれば“モノは悪くないけど高い物件”が“モノは悪くないのに安い物件”に様変わりです。

ここからが本領発揮です。この“モノは悪くないのに安い物件”は一般の方には売りません。建設会社やリフォーム会社などの業者に売ってしまうのです。なぜでしょうか?

一般の方に売っても“次”はありません。一回だけの取引です。一生の間に何軒も家を買う人はそうそういませんから、当たり前と言えば当たり前です。ところが業者は違います。何度でも取引があります。何度も取引をしていれば、仲介手数料を少し上乗せしてくれるかもしれません。売上増加です!

それだけではありません。建築業者が建物を取り壊して新築物件として売り出せば、その販売を任せてくれるかも知れません。“両手”を狙える可能性はグンと高まります。売り上げ倍増です!

業者へ売るときに“両手”の仲介手数料。さらに新築物件を売るときに“両手”の仲介手数料。一つの土地・建物でものすごい儲けが出ます。

簡単に計算してみましょう。

売主さんの土地・建物を1000万円で業者に売ったとすると、仲介手数料は1000万円×3%+6万円+消費税で約39万円。“両手”ですから約78万円。

この建物を取り壊して新たに建物を建てて新築物件として3000万円で売ったとします。この時の仲介手数料は3000万円×3%+6万円+消費税で約103万円。ここでも“両手”ですから約206万円。

先ほどの約78万円と合わせると約284万円の仲介手数料です。土地・建物の売却時に仲介手数料が“片手”だと約39万円だったのが、約284万円です。利益は7倍にも膨れ上がりました。

ここまでやっている不動産屋がいるのかどうかはわかりません。私の想像にすぎませんが、売主さんを食い物にして儲けに走る不動産屋があってもおかしくないと思います。

 

 

| まとめ

 

1 不動産屋は“両手”が欲しい!

2 悪徳不動産屋の“囲い込み”には要注意!

3 もっと酷い不動産屋があるかも…!

長屋の盲点!?

| 長屋ってどんなもの?

 

長屋、現代風に言いますとテラスハウス。壁がつながった一戸建て住宅のようなものです。イメージ図はこのようなものです。ちょっとおしゃれすぎでしょうか?

 

 

 

 

 

土地はそれぞれ別人が所有していますが、建物は連棟になっています。不動産業界ではこのような建物を一戸建てとして扱っています。ただし、隣家とつながっているため色々とややこしくなります。守口市や門真市にはまだまだたくさんありますが、もし私が扱うときがくると分からなくて泣いてしまいそうです。社長にどやされながら頑張りますけどね。

 

 

| 隣との境目ってどこ?

 

マンションでは専有部分と共用部分があって、マンションの標準管理規約によると壁の上塗り部分より内側が専有部分です。

同じように考えますと、長屋でも壁の上塗り部分より内側が専有部分で、壁などの躯体部分は共有部分になります。

ただ、マンションのように標準管理規約がありませんので、どのように扱うかは住人の合意に従わざるをえません。この合意はないことがほとんどですから、売買のときには住民で合意をしてハッキリとしておく必要がありそうです。

 

 

| 越境した庇はどうするの?

 

先ほどの専有部分と共用部分に関係しますが、マンションの標準管理規約を採用すると、各戸の入り口にある庇は共用部分になります。

でも、マンションとは違って一戸建てがつながっているのですから、感覚としてはそれぞれの庇はそれぞれの家の持ち物(専有部分)とも言えます。これもやはり住人の合意によって決めないと結論は出ないと思います。

 

 

| 建て替えってできる?

 

1棟の建物の一部分は自分の持ち物ですから、もちろんリフォームや建て替えはできます。

ただ、ここでも問題があります。建て替えるということは、1棟の建物の一部分を壊して作り直すのですから、建物全体の構造が変わってしまいます。強度が下がってしまうかもしれません。そうなりますと、他の住民は黙っていないでしょうね。ここでもやはり住民全員の合意が必要でしょう。

 

 

| まとめ

 

1 長屋は土地も建物(の一部)も個人の所有!

2 隣家との境目は住人の合意次第!

3 越境物にも注意!

4 建て替えはできるけれどもやはり住民の合意がいる!?