仲介手数料、家賃1か月分は違法!?

賃貸住宅を借りるときには、当月家賃・共益費、前払家賃・共益費、保証会社保証料、火災保険保険料、仲介手数料などを支払います。これらは初期費用として不動産屋から明細を提示されると思います。おおよそ家賃の4か月分くらいでしょうか。

2020年1月14日に東京高等裁判所で出された判決では、仲介手数料として家賃1か月分を受け取った仲介業者に返金を命じる判決が出ました。不動産屋が仲介手数料として家賃1か月分を受け取るのは違法なのでしょうか。 “仲介手数料、家賃1か月分は違法!?” の続きを読む



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定期借家契約ってなに?

| 更新がないのが特徴

 

前回の記事で、大家さんから契約を解除するには正当な事由が必要と書きましたが、これは普通の賃貸借契約の場合です。部屋を借りたときの契約書には“一般賃貸借契約書”などと書かれていたりします。

それとは違って、一定の期間だけ借りて更新がない賃貸借契約もあります。それが“定期借家契約”です。定期借家契約は期間が過ぎると必ず契約が終了します。定期借家契約の特徴は次のとおりです。

1 契約期間に制限なし

2 書面での契約が必須

3 期間満了によって終了することを書面で説明して交付

一定の期間を借りていられると言っても、借主さんの転勤や療養などやむを得ない事情で住むことができなくなることもあります。そのような場合には、契約解除をする1か月前に予告しておくと解除ができます。ただし、床面積200㎡未満の居住用の建物に限られます。事業用の場合には借主さんから中途解約はできません。

 

 

| 定期借家契約のメリットとデメリット

 

大家さん側から見たメリットとデメリットを挙げてみます。借主さんから見るとメリットとデメリットは逆になりますのでご注意ください。

1 基本的に契約期間内での中途契約はできない

2 再契約をすることで住み続けることができる

3 契約期間満了で確実に賃貸借契約が終了する

4 書面で契約するので証拠として残る

5 一般的に敷金・礼金・賃料は安めの設定

メリットとデメリットは一般的な賃貸借契約との違いによるものですから、結局は次の場面でメリットとデメリットがあることになります。

1 契約方法:書面必須なのか口頭でもいいのか

2 更新の有無

3 期間の上限:平成12年3月1日より前は20年

4 期間の下限:1年未満の契約ができるかできないか

5 中途解約 :原則として可能か不可能か

6 賃料の増額・減額:増額・減額の請求ができるかどうか

 

定期借家契約は大家さんの事情から契約期間が決められているので、一般的には契約期間の自由がないと考えられます。その分賃料が安いというのが借主さんにとってのメリットでしょうか。大学生さんが入学と同時に4年間・6年間借りるというのもいいかもしれません。留年できないプレッシャーで勉強に身が入るかも…。

 

 

| まとめ

 

1 定期借家契約は期間の決まった賃貸借契約!

2 通常の賃貸借よりも契約の要件が多いです!

3 一般的に賃料が安いことが多いです!



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大家さんの都合で退去?

| 借主さんの権利ってなに?

 

民法では賃貸借について様々な規定がなされています。賃貸借には、パソコンを借りたり土地を借りたり家を借りたりと色々なケースがあります。住むために家を借りる場合には、借地借家法という法律で特別な規定があり、家は生活の基盤の1つであることから借主さんが強く保護されています。一般に、借地借家法の適用がある建物の賃借権を借家権と呼んでいます。

借家権のポイントはいくつかありますが、一番大きな保護は存続期間や正当事由です。1年未満の借家契約は“期間の定めのない契約”とみなされます。1年以上の借家契約は“期間の定めのある契約”です。多くの場合“2年”というのが多いのではないでしょうか。

“期間の定めのある契約”の場合、大家さんが期間満了と同時に明渡を求めるためには、期間満了前の1年~6か月前の間に借主さんに予告しなければいけません。大家さんが更新をしない場合には“正当な事由”が必要です。正当な事由については後で書きたいと思います。

契約が更新されると、そのあとは“期間の定めのない契約”になります。“期間の定めのある契約”から“期間の定めのない契約”に変わります。

“期間の定めのない契約”の場合、大家さんはいつでも解約の申し入れができます。ただし、“正当事由”が必要です。

契約を解約した場合、解約申し入れから6か月後に解約の効果が生じます。ですから、借主さんは解約の申し入れを受けても6カ月間は住み続けることができます。6か月がたっても借主さんが住み続けていて、大家さんが異議を述べないときには契約が更新されたものとみなされます。反証はできません。

逆に、“期間の定めのない契約”の場合には、借主さんもいつでも解約の申し入れができます。しかも正当事由はいりません。解約の効果は、解約の申し入れから3か月後に生じます。借主さんからの解除について契約書にもっと短い期間、たとえば1ヵ月と書かれている場合には、それに従います。

 

 

| 正当事由ってなに?

 

先ほど何度も“正当事由”と書きましたが、“これが正当事由だ!”というものは存在しません。“正当な事由”かどうかの判断要素には次のものがあります。

1 建物の大家さんや借主さんが建物の使用を必要とする事情

2 建物の賃貸借に関する従前の経過

3 建物の利用状況や現況

4 建物の大家さんが立ち退き料を支払うという申し出

このように書くと分かりにくいですね。建物を使う必要性は大家さん側の必要性が大切だと思います。“自分で使うから返して!”という主張はできせん。また、従前の経過というのは、家賃滞納の有無や近隣住民への迷惑行為などが考えられます。利用状況・現況は部屋の使い方や建物の老朽化などがありますね。立ち退き料の支払いをする場合にも“正当な事由”と判断されやすくなります。

注意して欲しいのは、家賃の滞納を数カ月してしまって契約書に基づいて解約をされた場合には正当な事由は関係ありません。ですから、立ち退き料を貰えなくても退去しなければいけません。その他に契約に違反したことが原因で解約された場合にも同様です。

借主さんが強く保護されているといっても何でもわがままが通用するわけではありませんのでご注意ください。

 

 

| まとめ

 

1 大家さんは少なくとも6か月前に解約を申し入れます!

2 借主さんは少なくとも3か月前に解約を申し入れます!

3 大家さんからの解約には正当な事由が必要!



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契約書の担保責任ってなに? ~その3~

| 売買契約の担保責任

 

前回・前々回の記事で売買契約の担保責任は6つあることを書きました。

1 モノの全部が他人のモノの場合

2 モノの一部が他人のモノの場合

3 数や量が足りなかったり一部が滅失したりする場合

4 用益権によって制限されている場合

5 隠れた瑕疵がある場合

6 担保権によって制限されている場合

1と2は前々回、3と4は前回に内容を書いています。“契約書の担保責任ってなに? ~その1~”と“契約書の担保責任ってなに? ~その2~”をそれぞれご参照ください。

今回は、5の隠れた瑕疵がある場合と6の担保権によって制限されている場合を書きたいと思います。今回で売買の担保責任は終わりです。

 

 

| 全然分からなかった不具合はどうする?

 

通常の人は業界の人に比べてモノやサービスに詳しくないので、どこをどのように見たらいいのか分かりません。建物を買うときも同じです。建築士や不動産屋が見れば分かる不具合でも、一般の人が見ても分からない不具合がたくさんあるのではないでしょうか。

そこで、通常の人の注意では知りえない欠陥(隠れた瑕疵)が存在する場合、売主は担保責任を負うことになっています。

買主は契約の解除と損害賠償請求をすることができます。ただ、欠陥を知っていた買主は売る主に何も請求することができません。

 

 

| 土地の抵当権が実行されちゃった!

 

土地を買ったけど抵当権が付いていて、その抵当権が実行されて土地を失ったとき、買主は何を主張できるでしょうか。

実行されるかもしれない抵当権がついていることを知っていたんだし、その分安く買ったんだから、何も請求できないんじゃないの?と思われた方は残念ながらハズレ。

買主が抵当権の存在を知っていても知らなくても、売主に対して契約の解除と損害賠償請求をすることができます。実際の取引では抵当権は抹消することが多いのですが、民法上は抵当権がついたまま取引をすることは通常だとされています。

ここでのポイントは、担保権の実行によって所有権を失ったときという限定付きであることです。

 

 

| まとめ

 

1 隠れた瑕疵があったときは解除と損害賠償請求!

2 担保権が実行されたときも解除と損害賠償請求!

3 担保権の実行の場合は悪意の買主も請求可能!



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契約書の担保責任ってなに? ~その2~

| 売買契約の担保責任

 

前回の記事で売買契約の担保責任の種類を6つ挙げました。

1 モノの全部が他人のモノの場合

2 モノの一部が他人のモノの場合

3 数や量が足りなかったり一部が滅失したりする場合

4 用益権によって制限されている場合

5 隠れた瑕疵がある場合

6 担保権によって制限されている場合

このうち1と2は前回の記事に内容を書いています。“契約書の担保責任ってなに? ~その1~”をご参照ください。

今回は3の数量が足りなかったり一部滅失したりする場合と4の用益権によって制限されている場合を書きたいと思います。

 

 

| 数が足りない!?

 

たとえば瓶ビールを1ダース酒屋さんに注文したとします。酒屋さんは1ダースを配達したつもりでしたが、ビンの1本が空ビンでした。酒屋さんに「1本少ないから持ってきて」と電話すると「あれが最後の1ケースだったので、今日は配達できません」と断られてしまいました。

この場合、売主の担保責任以外にもいろいろ追及できそうですが、ここでは担保責任を考えてみます。

まず、モノが足りないのだから代金を返してよという主張が考えられます。買主が数の足りないことを知っていた場合は主張できませんが、知らなかった場合には主張できます。また、1本足りないことでビールを買った目的が達成できない場合は契約の解除をすることができます。ただし、買主が数量不足を知っていた場合にはやはり主張できません。さらに、損害賠償請求をすることもできますが、数量不足を知っていた買主は主張できません。

数量が足りない場合や一部が滅失している場合には、このことを知っていた買主は売主に何も請求できず、知らなかった買主は代金減額請求、解除、損害賠償請求を主張できます。

 

 

| 使いたくても使えない!

 

たとえば家を建てようと思って土地を買ったのに、その土地は別の人が耕作をしていて使えない場合、どうしたらいいでしょうか。

耕作をしている人が永小作権を持っていて適法に耕作しているなら、土地の買主は家を建てることができません。このように契約の目的を達成できない買主は契約を解除することができます。ただし、別の人が耕作していることを知っていた買主は解除ができません。

また、損害賠償請求をすることもできますが、別人が耕作いていることを知っていた買主は損害賠償請求もできません。

この場合も、用益権による制限を知っていた買主は売主に何も主張できませんが、知らなかった買主は契約の解除と損害賠償請求をすることができます。

 

 

| まとめ

 

1 数が足りない場合は代金減額ができます!

2 使いたくても使えない場合は解除や損害賠償請求ができます!

3 ただし、どちらも悪意の買主は何も主張できず!



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