【行政書士試験】2021年度 試験問題の振り返り(第13問)

毎年、行政書士試験の問題を検討しているのですが、今年は何かとバタバタしておりまだ試験問題すら見ておりませんでした。

合格発表が近くなっているこの時期です。受験生の皆様はワクワクドキドキの時期も過ぎて落ち着いているかと思います。では、令和3年度行政書士試験を見てみたいと思います。今回も引き続き択一問題を見ていきます。

 

 

| 択一式 第13問(行政法)

 

選択式に引き続いて、択一式の問題も掲載しません。行政書士試験の問題は、一般財団法人行政書士試験研究センターのサイトにありますので、気になる方は各自ダウンロードしてください。PDFファイルで約570KB程度のサイズです。

第13問は行政指導の組み合わせ問題です。毎年のように出題される分野です。条文数はそれほど多くありませんし、丸暗記したいこともあまり多くありませんので、しっかりと得点できるようになりたいです。

【肢ア】

誤りです。前半は正しいです。行政指導では相手方が行政指導に従わないからと言って不利益な取り扱いをしてはいけません。

 

行政手続法 第32条

2 行政指導に携わる者は、その相手方が行政指導に従わなかったことを理由として、不利益な取扱いをしてはならない。

 

ただし、根拠規定が法律にあるかどうかで差を設けていません。

【肢イ】

正しいです。行政指導をするときには、相手方に対して一定の事項を示さなければいけません。

 

行政手続法 第35条

2 行政指導に携わる者は、当該行政指導をする際に、行政機関が許認可等をする権限又は許認可等に基づく処分をする権限を行使し得る旨を示すときは、その相手方に対して、次に掲げる事項を示さなければならない。

一 当該権限を行使し得る根拠となる法令の条項

二 前号の条項に規定する要件

三 当該権限の行使が前号の要件に適合する理由

3以下、略

 

また、行政指導を口頭で行った場合で、相手方から提示事項を書面で求められたときは、原則として提示事項の記載された書面を相手方に交付しなければいけません。

 

行政手続法 第35条

3 行政指導が口頭でされた場合において、その相手方から前二項に規定する事項を記載した書面の交付を求められたときは、当該行政指導に携わる者は、行政上特別の支障がない限り、これを交付しなければならない。

 

【肢ウ】

正しいです。行政指導を求められた場合には、申出について必要な調査を行わなければいけません。ただし、申出に対する諾否の応答は必ずしも必要ありません。

 

行政手続法 第36条の3

 何人も、法令に違反する事実がある場合において、その是正のためにされるべき処分又は行政指導(その根拠となる規定が法律に置かれているものに限る。)がされていないと思料するときは、当該処分をする権限を有する行政庁又は当該行政指導をする権限を有する行政機関に対し、その旨を申し出て、当該処分又は行政指導をすることを求めることができる。

2略

3 当該行政庁又は行政機関は、第一項の規定による申出があったときは、必要な調査を行い、その結果に基づき必要があると認めるときは、当該処分又は行政指導をしなければならない。

 

【肢エ】

誤りです。よく出題される知識ですね。しっかりと整理して覚えておきましょう。

行政手続法が適用されないものは、地方公共団体が主体となる次の6つあります。

1 法令に基づく行政指導

2 条例等に基づく申請に対する処分

3 条例等に基づく不利益処分

4 条例等に基づく行政指導

5 条例等に基づく届出

6 要綱に基づく行政指導

逆に言うと、地方公共団体が主体となる場合で行政手続法が適用されるのは3つだけです。

1 法令に基づく申請に対する処分

2 法令に基づく不利益処分

3 法令に基づく届出

どちらでもいいですので、表にまとめるなどして丸暗記してください。

 

 

| まとめ

 

1 行政指導は頻出分野!

2 条文を読んで制度を理解!

3 行政手続法の適用除外は丸暗記!



ブログランキングに参加しています。ボタンをクリックしていただけると更新の励みになります。右のサイドバーからもぜひ!(スマホの方は下部のバナーから!)


にほんブログ村 企業ブログへ
Translate »