戸籍を取らなければいけないとき、謄本が必要なのか抄本が必要なのかを悩まれたことはありませんか?謄本も抄本も発行手数料は同額(450円)です。相続なら謄本が必要ですが、手続によって抄本でもよい場合があります。
今回は、戸籍の謄本と抄本の違いについて書きたいと思います。
| 戸籍の抄本には何が載ってるの?
戸籍の個人に関することだけが載っています。現在の戸籍抄本と改正原戸籍の抄本は、載っている情報に違いがありません。
現在の戸籍抄本
改製原戸籍抄本
現在の戸籍抄本で書かれている内容を見ていきたいと思います。
1 本籍・氏名
本籍地と筆頭者の氏名が載っています。
2 戸籍事項・戸籍改製
改製された日と改正されることになった根拠法令(条文)が載っています。
3 戸籍に記載されている者
名、生年月日、父の氏名、母の氏名、続柄が載っています。
4 身分事項 出生・結婚など
出生や結婚などの身分事項が載っています。出生については、出生日、出生地、届出日、届出人が乗っています。結婚については、婚姻日、配偶者氏名、送付日、受理者、従前戸籍が載っています。戸籍謄本と同じですね。
| 除籍謄本・抄本ってなに?
除籍謄本や除籍抄本は死亡したことが載っている謄本です。内容は現在の戸籍謄本や戸籍抄本と同じです。ただ、死亡したことが載っています。
1 本籍・氏名
本籍地と筆頭者の氏名が載っています。本籍地には○○号以下の記載はありません。
2 戸籍事項・戸籍改製
改製日と改正の根拠になる法令(条文)が載っています。
3 戸籍に記載されている者
名、生年月日、配偶者区分、父の氏名、母の氏名、続柄、除籍の旨が載っています。“除籍”の文字は四角で囲まれていて目立つようになっています。
4 身分事項 出生・結婚・死亡など
出生、結婚、死亡などについて書かれています。
出生については、出生日、出生地、届出日、届出人が載っています。結婚については、婚姻日、配偶者氏名、従前戸籍が載っています。死亡については、死亡日、死亡時分、死亡地が載っています。
除籍謄本と除籍抄本の違いは、他の戸籍の謄本と抄本の違いと同じです。家族のことが載っているかどうかです。
今までをまとめると、戸籍には、現在の戸籍、改製原戸籍、除籍とあり、それぞれに謄本と抄本があります。
| 戸籍の附票ってなに?
戸籍には附票があります。附票には住所の変遷が記載されています。以前は保管期間が5年間でしたので、それよりも古い戸籍の附票は処分されています。2014年以前の住所の変更は分からないと思ってください。附票にも謄本と抄本があります。
戸籍の附票を見てみましょう。
1 改製日
改製日が書かれています。
2 本籍・氏名
本籍地と筆頭者の氏名が載っています。本籍地には○○号以下の記載はありません。
3 附票に記録されている者
名、住所、住定日が記載されています。住定日は住所を変更した日です。この欄の住所には○○号以下のマンション名や部屋番号まで載っています。
本籍地は分かるけれど住所がわからない場合には“戸籍の附票”を取得すれば住所がわかりますし、住所は分かるけど本籍地がわからない場合には“住民票”を取得すれば本籍地がわかります。必要に応じて取得してください。
次回は住民票について書きたいと思います。
| まとめ
1 改正原戸籍にも抄本がある!
2 死亡を証明するのは除籍謄本・抄本!
3 戸籍の附票で住所がわかる!