新型コロナの影響を受けた外国人の方へ

日本でお仕事をされている外国人の方はたくさんいらっしゃいます。しかし、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響で企業の業績が悪化し、解雇されたり雇い止めにあったり自宅待機になった外国人の方もいらっしゃると思います。

今回は、そのような外国人の方への政府の対応について書きたいと思います。

 

 

| 在留資格の変更は必要?

 

お仕事が解雇されたり雇い止めになったりした外国人の方は、現在お仕事をされていないことになります。そうすると在留資格が実際の状況と異なっている状態です。このような場合、通常は在留資格の変更が必要になります。

しかし、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響で企業の業績が悪化し、解雇や雇い止めになった外国人の方は、一定の条件を満たせば在留資格の変更をしなくてもよくなっています。ただし、技能実習生には適用されません。

<対象になる方>

1 解雇や雇い止めの通知を受けた外国人で、就職活動を希望する方

2 会社から待機を命じられた外国人で、復職を希望する方

3 会社から勤務日数や勤務時間の短縮を命じられた外国人で、引き続き仕事を続けることを希望する方

4 上記1~3に準ずる方

解雇や雇い止めなどで収入がなくなったり、勤務日数や勤務時間の短縮で収入が減少したりした場合には、在留資格の範囲外の仕事で収入を確保しなければいけないことがあります。たとえば、英会話学校の講師をしている方がアルバイトとしてコンビニで働くような場合です。

このような場合には“資格外活動”の許可を申請して働くことができます。ただし、現在働いている会社の都合で解雇や勤務日数の減少などが生じていることを証する文書を提出する必要があります。また、待機や勤務日数・勤務時間の短縮を命じられている外国人の場合には、仕事先から資格外活動を行うこと(アルバイトをすること)についての同意をもらってください。

資格外活動期間は、許可の日から6か月または今の在留資格の在留期間の満了日までの短い方の期間です。

たとえば、2021年8月12日に資格外活動許可を得た方で、今の在留資格の在留期間が2022年3月31日までだった場合には、資格外活動期間は2021年8月12日から6か月後の2022年2月11日までになります。今の在留資格の在留期間は2022年3月31日までのままで変わりません。

 

 

| 在留期間があと少ししかない場合は?

 

仕事先から解雇や雇い止めの通知を受けた外国人で、在留期間があと2~3カ月しかない場合はどうすればいいのでしょうか?

このような場合には、現在の在留資格を就職活動を目的とする“特定活動”に変更できます。ただし、現在働いている会社の都合で解雇や勤務日数の減少などが生じていることを証する文書を提出する必要があります。特定活動で在留している外国人が、復職したり再就職したりした場合には、すぐに在留資格の変更許可を申請してください。

特定活動への変更とは別に“資格外活動”の許可の申請もできます。待機や勤務日数・勤務時間の短縮を命じられている外国人が資格外活動をする場合には、仕事先から資格外活動を行うこと(アルバイトをすること)についての同意をもらってください。

新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響で就職活動がうまくいかず就職先がなかなか決まらない場合には、在留期間の更新ができます。ただし、更新後の在留期間は6か月間です。

在留期間の更新には特例があります。

(特例1)自宅待機を命じられている外国人で、在留期限が到来する時点で待機期間が1か月を超えている場合には、今の在留資格のままで在留資格の更新が可能です。この場合の在留期間は原則として1年になります。

(特例2)勤務時間の短縮を命じられた外国人で、在留期限が到来する時点で、短縮された勤務時間で仕事をしている場合には、今の在留資格のままで在留資格の更新が可能です。この場合の在留期間は原則として1年になります。

 

 

| まとめ

 

1 仕事内容が変われば在留資格の変更が必要!

2 特例で在留資格の変更が不要になる場合も!

3 在留期間が切れそうな場合にも特例が!



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