市民農園を経営する! 農園利用方式

都会の中のオアシスである市民農園(貸し農園)。近年は特に人気のようです。門真市にもシルバー人材センターの経営している市民農園だけでなく、民間企業が経営している市民農園があります。お子様に無農薬野菜を食べさせたい若い夫婦や定年後の年配者が利用しているようです。

今回は、農園利用方式の市民農園についてと市民農園の開設の手続きについて書きたいと思います。

 

 

| 農園利用方式で開設する方法

 

農園利用方式は、農家である市民農園主の指導の下で、利用者が継続的に農作業を行う方式です。農業体験を実施している農園は農園利用方式を利用しています。

農園利用方式で市民農園を開設するには特別必要な手続はありません。ただし、市民農園を開設するときに農地を買ったり借りたりする場合には、別途農地法上の手続きが必要になります。

 

 

| 特定農地貸付けでの開設

 

特定農地貸付けで市民農園を開設する方法は大きく2つあります。農地を所有している場合と農地を借りて開設する場合です。特定都市農地貸付けも同様ですが、農地所有者から開設者が直接借り受ける形態です。

1 所有のうちで開設する場合

(1)市町村と貸付協定を締結

貸付協定は、市民農園廃園後の農地の利用方法や農地の管理方法についての協定です。

(2)貸付規定の作成

貸付規定は、利用者の募集や選考方法、貸付けの期間、農地の適切な利用方法などを記載した規定です。

(3)農業委員会に申請

(4)特定農地貸付けの開始

2 農地を借りて開設する場合

(1)市町村と貸付協定を締結

(2)貸付規定の作成

(3)農業委員会へ申請

(4)農地所有者から自治体などが農地を借受

(5)自治体などから開設者に農地を貸付け

(6)特定農地貸付けの開始

 

 

| 市民農園整備促進法での開設

 

1 都道府県の基本方針を理解する

市民農園を開設するには、まず都道府県が策定している市民農園整備基本方針に従う必要があります。市民農園整備基本方針には次のようなことが記載されています。

(1)整備の基本的な方向性

(2)整備すべき区域の設定に関する事項

(3)市民農園施設の整備 など

2 市町村が指定する市民農園区域を理解する

市町村は、都道府県が策定した基本方針に基づいて、市町村内の一定の区域で一定の要件に該当する者を市民農園として整備すべき区域として指定することができます。この指定がある場合には、市民農園区域内での開設の手続きが楽になることがあります。

メリットを受けられる市民農園の要件としては次のようなものがあります。

(1)相当規模の一段の農地があり、自然的条件や利用の動向から市民農園として利用することができ棟であること

(2)周辺地域の農業上の効率的かつ総合的な利用の確保に支障を生ずるおそれがないこと

(3)利用者が相当程度見込まれること  など

3 市民農園開設の認定を受ける

市民農園開設者は市町村から市民農園の認定を受ける必要があります。

(1)整備運営計画の作成

(2)市町村と協定を締結

特定農地貸付けや特定都市農地貸付けの場合には協定の締結が必要です。

(3)農業委員会の決定

(4)都道府県知事の同意

(5)市町村の認定取得

 

 

| まとめ

 

1 農園利用方式は手間いらず!

2 特定農地貸付けは農業委員会への申請が必要!

3 市民農園整備促進法では整備運営計画の作成が必要!



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