2020年の宅地建物取引士試験は、新型コロナウイルス感染症への対応のため例年と異なる試験形態になってしまいました。都市圏では受験会場が確保できなかったため、10月の試験を受験できない受験生がいます。2020年は10月と12月の2回、試験が行われることになりました。
今回から2020年12月試験の問題を振り返ってみたいと思います。今回は農地法と国土利用計画法です。
| 2020年12月試験 農地法・国土利用計画法
農地法と国土利用計画法を振り返ります。受験をされなかった方はインターネット上で問題を探してみてください。
1 問21 正解肢3
農地法に関する問題です。農地の意味や転用許可を問うています。今回は問われていませんが、3条許可、4条許可、5条許可の違いはしっかりと理解しておく必要があります。
肢1 農地の意味
農地法の農地は現況で判断されます。登記簿上の地目ではありません。現に農地として利用している土地であれば、登記簿上山林であっても農地法の適用を受けます。
肢2 3条許可
相続人が相続をする場合には3条許可は必要ありません。しかし、たとえ親子であっても贈与による権利移転では3条許可が必要です。
肢3 3条許可
原則として、農地の権利移転がある場合には3条許可が必要です。競売による権利移転であっても同様です。
肢4 許可の面積要件
農地を転用する場合は面積にかかわらず知事の許可が必要です。以前は4ha超の農地の権利移転は大臣許可が必要でしたが、現在では通常の知事許可でOKです。
2 問22 正解肢4
国土利用計画法23条に関する問題です。いわゆる事後届出です。事後届出が必要か否かは、取引主体、権利性、対価性、契約性などが判断基準になります。
問1 知事勧告と公表
事後届出があった場合、知事は届出から3週間以内に利用目的について勧告をすることができます。対価の額は事後届出の勧告対象ではありません。対価の額は、監視区域または注視区域の事前届出の勧告対象です。勧告に従わなかった場合には公表されることがあります。
問2 事後届出違反
事後届出を怠った場合、知事からの勧告なく罰則が適用されます。罰則は6か月以下の懲役または100万円以下の罰金です。
問3 取引の当事者
取引の当事者が国や地方公共団体などの場合、事後届出は不要です。
問4 地上権設定での事後届出
対価を支払って地上権の設定をする場合、事後届出の対象になります。都市計画区域外では10,000㎡以上の場合には事後届出が必要です。ちなみに、市街化区域では2,000㎡、市街化調整区域と非線引き区域では5,000㎡以上の場合に事後届出が必要です。表にして丸暗記が必要です。
| まとめ
1 農転は3条、4条、5条の違いをしっかり理解!
2 農地か否かは現状の利用方法で決まる!
3 事後届出の数字は表にして丸暗記!