2020年も11月8日(日)に行政書士試験が行われました。合格発表は2021年1月27日(水)でした。
合格された方、おめでとうございます!登録をして行政書士としてがんばろう!と思われる方もいらっしゃると思います。よろしくお願いします。
惜しくも不合格の方、お疲れ様でした。2021年の試験も受験しようと思われる方は、どうぞこのブログの試験問題検討ページをご覧になってください。試験合格にお役に立てると嬉しいです。
さて、2020年の行政書士試験の問題を振り返ってみたいと思います。記述式、択一式の法令、選択式が終わりました。残すところは一般知識のみです。著作権に引っかかる問題は除外します。今回も引き続き一般知識を振り返りたいと思います。
| 問題53 正解肢4
地域再生、地域活性化などの政策や事業に関する問題です。組合せ問題です。
肢ア まち・ひと・しごと創生基本方針
まち・ひと・しごと創生基本方針では4つの基本目標と2つの横断的な目標が定められています。基本目標1は“稼ぐ地域をつくるとともに、安心して働けるようにする”、基本目標2は“地方とのつながりを築き、地方への新しいひとの流れをつくる”、基本目標3は“結婚・出産・子育ての希望をかなえる”、基本目標4は“ひとが集う、安心して暮らすことができる魅力的な地域をつくる”となっています。問題文では、基本目標1、基本目標2、基本目標4が記述されています。横断的目標は、“多様な人材の活躍を推進する”と“新しい時代の流れを力にする”の2つです。
肢イ アートを活用した地域再生
アートの活用として有名なところでは、瀬戸内国際芸術祭(ART SETOUCH)があります。黒い斑点のある赤いかぼちゃのオブジェを写真などで見たことのある方も多いのではないでしょうか。ART SETOUCHでは、3年ごとに開催される瀬戸内国際芸術祭を中心に、アートを通して地域の活力を取り戻し、再生を目指す活動をしています。
肢ウ 地域おこし協力隊
地域おこし協力隊は、人口減少や高齢化などの進行が著しい地方で、農業体験やイベント開催などを考える地域外の人材を積極に受け入れて地域協力活動を行ってもらい、定住・定着を目指す制度です。地方の若者を大都市へ呼び込む制度ではありません。
肢エ 商店街の空き店舗の利用
商店街の空き店舗は様々な自治体で問題になっており、補助金等を使って利用を促進しようとしています。たとえば、東大阪市では一定の条件を満たすと30万円または対象経費の1/2が補助されます。
肢オ エリアマネジメント
エリアマネジメントは、“地域における良好な環境や地域の価値を維持・向上させるための、住民・事業主・地権者等による主体的な取組”をいいます。魅力的な環境や美しい街並みなどの資産価値を保全したり増進したりして、ブランド力の形成や安全・安心な地域づくりなどを行うものです。主体は民間であって自治体ではありません。
| 問題54 正解肢3
日本の人口動態に関する問題です。組合せ問題です。
肢ア 死因のランキング
日本人の死因で最も多いのはガン(悪性腫瘍、約30%)です。2番目が心疾患(心筋梗塞など、約15%)、三番目が脳血管疾患(脳梗塞など、約10%)になっています。
肢イ 平均初婚年齢
平均初婚年齢は、最近10年間は30歳前後です。男性は31歳、女性は29歳です。晩婚化は落ち着いてきたと言われています。
肢ウ ベビーブーム
ベビーブームは2度ありました。第1次ベビーブームは1947~1949年と言われています(団塊世代)。この3年間は約250万人/年が生まれていて1949年は約269万人だったそうです。第2次ベビーブームは1970~1975年と言われていて、出生数は190万人/年を超えていました(団塊ジュニア)。1973年がピークで、約209万人が生まれています。第2次ベビーブームは第1次ベビーブーム期に生まれた人たちによるものと言われています。第2次ベビーブームによる第3次ベビーブームはありませんでした。
肢エ 人口の自然増減数
最近10年間では、人口は自然減少しています。少子化の影響で出生者数が減っていることに加えて、比較的人口の多い団塊世代やその親の世代が亡くなっていることが原因だと思われます。2007年以降は自然減の状態が続いています。
肢オ 出産年齢層
肢イでも書きましたが、平均初婚年齢が30歳前後になっていることから、母の出産年齢も30歳代が最も多くなっています。最近10年は第1子の出産平均年齢(母)は30歳になっています。30年前に比べて4歳ほど晩産化しています。
| まとめ
1 空き店舗の利用で補助金の受給が可能!?
2 日本人の死因トップはガン!
3 最近10年は晩婚化、晩産化が明確に!