宅建士試験の振り返り(2020年度10月)問45・46

2020年の宅地建物取引士試験は、新型コロナウイルス感染症への対応のため例年と異なる試験形態になってしまいました。都市圏では受験会場が確保できなかったため、10月の試験を受験できない受験生がいます。2020年は10月と12月の2回、試験が行われることになりました。

前回から引き続き2020年10月試験の問題を振り返ってみたいと思います。今回は、宅建業法の免許と重要事項説明書です。

 

 

| 2020年10月試験 住宅瑕疵担保履行法と住宅金融支援機構

 

1 問45 正解肢2

住宅瑕疵担保履行法に関する問題です。私の苦手な分野になってきました。最後まで頑張ります。

肢1 供託と瑕疵担保責任保険契約の締結

住宅瑕疵担保履行法では資力確保措置として2つ設けられています。供託と保険契約の締結です。瑕疵担保責任の主体は新築住宅の売主で、期間は引渡から10年、構造耐力上主要な部分または雨水の侵入を防止する部分の隠れた瑕疵について瑕疵担保責任が発生します。本肢では、新築住宅の売主であるAが供託または保険契約の締結が必要です。

肢2 供託の超過額の返還

11年目以降に合計額が減ると供託の超過額が発生します。超過額が発生すると知事の承認を得た上で超過した供託を取り戻すことができます。

肢3 知事への届出

知事や大臣への届出は、毎年3/31と9/30(基準日)から3週間以内です。もし届出をしなければ、基準日の翌日から起算して50日経過後には新しい契約ができなくなります。

肢4 供託と契約締結の義務

買主が宅建業者の場合には資力確保措置は必要ありません。

2 問46 正解肢2

住宅金融支援機構に関する問題です。実務でも使う場合がある知識です。

肢1 証券化支援事業(買取型)とMBS(資産担保証券)の発行

証券化支援事業の仕組みを説明した問題です。問題文のとおりです。

肢2 災害滅失時の元金据置期間

災害滅失時には元金据置期間を設けることができます。その他に、貸付条件の変更、支払方法の変更、償還期間の延長ができます。

肢3 証券化支援事業(買取型)と貸付債権の譲受

債権の譲受の対象になるのは、住宅建設・購入のための債権、申込者本人または親族の居住する住宅、償還期間が15年以上50年以下の債権、貸付利率が全期間で定率である債権の4つです。本肢の場合は、住宅建設・購入のための債権ですから、債権の譲受の対象になっています。しかし、賃貸住宅の建設・購入ですから、申込者本人または親族の居住する住宅ではありませんので、債権の譲受の対象にはなりません。

肢4 団体信用生命保険

住宅金融支援機構は団体信用生命保険(団信)を取り扱っています。

 

 

| まとめ

 

1 住宅瑕疵担保履行法では資力確保措置が大切!

2 住宅金融支援機構の証券化支援機構の仕組みの理解は必須!

3 住宅金融支援機構では団体信用生命保険の取扱いあり!



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