フリアコは、掃除などをする代わりに宿泊料を無料にしてもらうことで、フリーアコモデーションの略語です。日本でも一般的に行われています。ただ、これで宿泊したり宿泊させたりすると逮捕されてしまう人たちがいます。
今回は、フリアコを題材に就労について書きたいと思います。
| 掃除をすれば宿泊費がタダ!
宿泊をするには宿泊料金を支払わなければいけませんが、中にはタダで泊まれる宿があります。それが、フリアコをしている宿です。
お金がないけれども旅行をしたい、宿泊費を浮かせたいという方にはちょうど良いサービスですね。“ゲストハウス”と呼ばれる簡易宿泊施設で提供されているサービスです。
フリアコの仕事内容でよくあるのが、ベッドメイキング、水回り・室内・共用部の掃除、チェックイン対応、夜間の受付スタッフなどです。勤務時間は3~4時間が多いのではないでしょうか。夜間の受付スタッフは時間が長いですけどね。期間は2週間以上の滞在を条件にしている宿が多いようです。
宿泊料が無料になりますので給料は出ません。家賃分が報酬という計算です。中には3食の食事が付いたり食費を出してくれたりする宿もあるそうです。宿を探す方法ではヤドグラシというサイトが有名です。
フリアコのメリットはいくつかあります。
1 家賃・光熱費がかからない(場合によっては食費も)
2 外国人客が多いので英語の勉強になる
3 空き時間で自分の仕事ができる
4 滞在先の地域に馴染める
もちろん、デメリットもあります。
1 相部屋で長期滞在する必要がある
2 宿泊客の数によって勤務時間が変わる
3 プライベートの時間が少ない
4 外国人との文化の違いへの理解が必要
一定期間だけ滞在をして旅をして回るという方には面白いかもしれませんね。
| 外国人観光客がフリアコをすると違法!
フリアコは宿泊料が無料になりますので、労働の対価として宿泊することが認められていると言えます。つまり、働いたらその分の報酬をもらっているのです。
そうすると、外国人観光客がフリアコに宿泊してスタッフとして働くと入管法違反になります。不法就労として国外へ退去強制させられます。
また、働かせた業者も3年以下の懲役または300万円以下の罰金に処せられる可能性があります。“給料を渡していない、泊めさせて家事を手伝ってもらっただけだ”という言い訳は通じないと思っていいです。実際に札幌市の業者が逮捕されています。
では、外国人がフリアコを利用するにはどのようなビザが必要なのでしょうか。
簡単に言いますと、就労系のビザが必要です。それ以外には身分系のビザでも就労できます。
<フリアコを利用できるビザ>
1 就労系ビザ(技術・人文知識・国際業務、技能など):仕事内容に制限あり
2 身分系ビザ(永住者、日本人の配偶者等、定住者など):どの仕事でも就労可
3 ワーキングホリデーなどのビザ
外国人の方にフリアコを利用してもらうときは十分に注意してください。
| まとめ
1 フリアコを使えば無料で宿泊可能!
2 外国人のフリアコ利用には要注意!
3 就労可能なビザがなければフリアコの利用不可!