新型コロナウイルスが猛威を振るっています。イベント等の自粛期間が延長され、まだまだ終息へ向かう気配がありません。
そのような中で、出入国在留管理庁から外国人の在留資格認定証明書の有効期限についての通知がありました。
| 在留資格認定証明書ってなに?
在留資格認定証明書は、外国人が日本へ上陸するときに手続きを簡便化するために事前に交付される証明書です。外国人が短期滞在以外の在留資格で日本へ上陸しようとするときには、申請をすることで法務大臣があらかじめ上陸条件の適合性を審査して、条件に適合することの証明書を交付することができます。
この在留資格認定証明書をもって日本へ入国するときには、入国審査手続きが簡単にすんで早く入国できるようになります。
在留資格認定証明書を持っていたとしても、上陸拒否事由に該当するなど他の上陸条件を満たしていないことが判明すると入国できません。
| 在留資格認定証明書を貰うにはどうしたらいいの?
在留資格認定証明書を交付してもらうには多くの手続きがあります。一般的には、雇用する企業の従業員が日本国内での手続きを代行します。小さな企業や今までに外国人を招聘したことがない企業の場合には、出入国在留管理庁への申請取次の資格を持っている行政書士や弁護士に依頼をします。
1 在留資格認定証明書交付申請
日本国内で出入国在留管理庁へ在留資格認定証明書の交付申請をします。交付申請ができるのは本人や代理人などです。在留資格認定証明書の交付申請には多くの書類が必要になります。
2 在留資格認定証明書を外国人へ送付
在留資格認定証明書が交付されましたら、外国人へ送付します。次に書く日本国外での手続きで利用するためです。
3 ビザの申請
在外日本公館で在留資格認定証明書を提示してビザの申請をします。審査に通ると在外日本公館でビザが発給されます。
4 日本への入国
旅券、ビザ、在留資格認定証明書を持参して日本へ入国します。在留資格認定証明書の有効期間は原則として3か月間です。上陸港で旅券、ビザ、在留資格認定証明書を提示して旅券に上陸許可の証印を貰います。中長期の在留になる場合には在留カードの交付をしてもらいます。
| 在留資格認定証明書の有効期間の延長
2020年3月10日付で、出入国在留管理庁が在留資格認定証明書の有効期間の延長に関する通知を出しました。原則として3か月だった有効期間が、当面の間6カ月間有効なものとして取り扱うそうです。
この取り扱い変更の原因は、お察しのとおり新型コロナウイルス感染症の影響です。
交付後3カ月以上経過した在留資格認定証明書を使用する場合には、在外公館でビザを発給する際に、雇用機関等から“引き続き、在留資格認定証明書交付申請時の活動内容どおりの受入れが可能である”ことを記載した文書(任意の様式)の提出が求められます。ですので、招へいする外国人へ文書を新たに送付する必要があります。
有効期間が6か月になる取り扱いは、2020年3月10日(火)から実施しています。
ビザの発給申請時に在留資格認定証明書の有効期間(3か月)が過ぎている場合や、ビザの発給申請中に在留資格認定証明書の有効期間(3か月)が過ぎてしまった場合にも、6か月の有効期間のある在留資格認定証明書として利用することができます。ただし、上陸申請時は、在留資格認定証明書の発行時から6か月以内でなければいけません。
ビザの発給をしてもらったけれども、上陸時にビザの有効期間が過ぎていて在留資格認定証明書だけが有効である場合には、日本国内に上陸することはできません。上陸時にビザの有効期間が過ぎている場合には、在外公館で改めてビザの再申請をする必要があります。
| まとめ
1 入国手続きを簡略する在留資格認定証明書!
2 在留資格認定証明書は出入国在留管理庁が発行!
3 在留資格認定証明書の有効期間が6か月に延長!