2019年行政書士試験 行政法検討 (問題21~問題22)

2019年の行政書士試験が11月10日(日)に行われてから1か月以上が経ちました。受験生の皆さんはいかがお過ごしでしょうか。合格の発表は2020年1月29日(水)です。待ち遠しいですね。

合格発表までの間に2019年度の行政書士試験の択一だけを検討をする予定でしたが、記述式についても書きたいと思います。

今回は、2019年の問題21、問題22です。問題20は公表されていませんので割愛します。行政法は苦手なのでつたない検討になりますがご了承ください。

 

 

| 行政書士試験の行政法検討(問題21~22)

 

行政法の択一は問題8~26の19問です。選択式は問題42と問題43の2問です。記述式は問題44の1問です。択一式の問題数が多いですね。

 

【問題22】

国家賠償法2条1項の問題です。判例問題の組み合わせです。

判例問題なので、流れを重視して前から順番に見ていきましょう。

まず、国賠法の2条1項にいうところの“営造物の設置または管理の瑕疵”についてです。空欄[ア]がありますが、条文を覚えていないと入らないでしょう。

次に、国や地方自治体の過失の有無についてです。これも条文を知らなければ入らないと思います。

中身に入っていきましょう。事案としては次のようなものになります。

以前から落石や崩土のある道路で通行人や通行車に危険がありました。管理者は“落石注意”の看板を掲げたり赤の布切れをつけたりして注意喚起をしていました。しかし、防護柵や防護覆をしておらず、落石しそうな岩石を放置し、崩土のおそれがあっても事前に通行止めにするなどの措置をしていませんでした。

管理についての評価としては、通行の安全性の確保ができていないので管理に瑕疵があったというべきだとされています。

さらに管理費用について言及されています。防護柵や防護覆などを設置する費用は高額になるので空欄[ウ]に困却するであろうことは推測できます。しかし、高額になるからといって道路の管理の瑕疵によって生じた損害に対する賠償責任を免れることはできません。

管理費用に関する記述ですので、空欄[ウ]には“予算措置”が入ると思われます。

最後に、本件事故が不可抗力や空欄[エ]のない場合であることは認められないとされています。空欄[エ]は不可抗力と並列で書かれていますので、“避けることができない”という意味合いの言葉が入ります。選択肢を見ると“回避可能性”が入ることが分かります。

空欄[ア]と空欄[イ]は飛ばしましたが、空欄[ウ]と空欄[エ]で選択肢1か5が正解だと分かります。

ざっと問題を読みましたので、空欄[ア]からもう一度考えましょう。営造物の設置または管理の瑕疵についてですが、営造物に“過渡的な安全性”しかないとすると大変危険です。工事中ならいざ知らず完成している営造物ですから、“通常有すべき安全性”が必要でしょう。モノについての損害賠償関係で“過渡的な安全性”が出てくることはあるのでしょうか。

次に空欄[イ]の過失の有無について見なおしてみます。民法でも同じですが、設置物の所有者の責任は無過失責任です。意思表示などではなく、モノに関連して重過失が出てくるのは失火法くらいでしょうか。ですので、空欄[イ]には“過失”が入ると思われます。

以上から、次のようになります。

ア:通常有すべき安全性

イ:過失

ウ:予算措置

エ:回避可能性

この問題は現場で考える問題だと思われます。選択肢1か5かに絞れれば、あとは通常の勉強で培った法的な思考力で答えが出るかもしれません。

 

【問題22】

地方自治体の議会に関する問題です。正しい肢を選びます。

1 長は議会(臨時会)を招集できます。議長は長に招集を請求することで、長に招集義務が生じて議会が招集されます。招集請求があったにもかかわらず長が招集しないときは、議長は直接議会を招集することができます。ちなみに、天皇が議会を召集する場合は“召集”、天皇以外が議会を招集する場合は“招集”の漢字が使われます。

2 議員による議会の招集請求は1/4以上の議員によって長に対して請求します。請求のあった日から20日以内に長は臨時会を招集します。地方自治法101条に規定があります。地方議会の招集手続は条文が少ないですので丸暗記してしまいましょう。

3 問題文のとおりです。長は開会日の7日(都道府県・市)か3日(町村)前に告示をしますが、緊急を要する場合は期間が短かったり告示をしなかったりしてもかまいません。

4 議案の提出は1/12以上の議員によってなされなければいけません。1人での議案の提出は認められていません。予算については議員が議案を提出することはできません。

5 議会の運営については、地方自治法101条以下に規定されています。議員の請求による会議の開催については101条、会議の公開については115条に規定されています。

 

 

| まとめ

 

1 判例問題は長分でも論旨を追って!

2 長文問題ほど国語的に解けたり常識で解けたりします!

3 地方議会の招集手続は試験前に丸暗記!



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