宅建士試験を受験される方は追い込み時期ですね。忘れやすい“法令上の制限”や“宅建業法”の見直しに頑張っておられると思います。
宅建士試験受験生に苦手意識のある“権利関係”の勉強はいかがでしょうか。今回から数回にわたって苦手意識のある“権利関係”のまとめを書きたいと思います。今回は相隣関係と時効です。相隣関係は実務で結構大切です。調査のときに知識が役立ちます。
ぜひ、復習や知識整理にお役立てください。
| 相隣関係の特徴
1 隣地使用権・立入権
必要な範囲で隣地の使用を請求できます。
2 囲繞地通行権
行動に接していない土地の所有者は、公道に出るために隣地を利用することができます。
3 竹木の枝・根の伐採
隣地の竹木の根が越境している場合は勝手に切れますが、枝が越境しているときは所有者に請求できるだけで勝手に切ることはできません。
4 境界付近の建築
建物を建築するときは境界線から50㎝以上離さなければいけません。ただ、色々な特例がありますので、民法の規定をそのまま使うことは少ないと思います。
5 境界標設置権
土地の境界標の設置費用は、実務では売主負担の場合が多いですが、民法上は隣地所有者との共同の費用で設置することになっています。
6 目隠しの設置
境界から1m未満の距離に窓や縁側・ベランダがあるときには、目隠しをつけなければいけません。
7 自然水流の妨害禁止
隣地から自然に流れてくる水がある場合は、水が流れてくるのを勝手に妨げてはいけません。
| 取得時効の要件
1 平穏
2 公然
3 (所有権の場合)所有の意思
| 即時取得の要件
1 動産
2 前主の無権利
3 前主の占有
4 有効な取引行為
5 平穏・公然・善意・無過失
占有改定では即時取得ができないことに注意してください。
| 取得時効と消滅時効の要件 まとめ
| 履行遅滞と消滅時効のまとめ
| まとめ
1 相隣関係には意外な規定も!
2 即時取得の要件は丸暗記!
3 取得時効と消滅時効はまとめて覚える!