| 建築物省エネ法が改正
建築物の省エネはどんどん進んでいます。家庭で使うエネルギーの約30%が冷暖房と言われています。住宅の省エネ性能を高めるには冷暖房のエネルギー消費を少なくするのが効率的です。省エネ住宅の効果は、冷暖房がよく効いて過ごしやすかったり光熱費を抑えたり結露を少なくしたり建築材の劣化を抑えたりできます。ポイントは断熱、日射、気密だと言われています。
2019年2月15日に建築物省エネ法が改正されました。パリ協定の目標達成のために建築物の省エネ対策を強化する必要に迫られてきているのです。建築物を大きく3つに分類して規制を強化しています。
1 オフィスビルなど
省エネ基準の適合が必要な延べ面積の下限を2000㎡から300㎡になります。省エネ基準を満たさないと建築確認が下りませんから建築することができなくなります。
1棟だけでなく複数の建築物で総合的に省エネ性能を高めることができるようになりました。
2 マンションなど
省エネ基準に適合しているかを監督体制を強化することで徹底することになります。民間審査機関を使ってマンションの計画を審査して、監督を強化しようというものです。
3 戸建住宅など
延べ面積が300㎡未満の小規模な住宅などを新築するときには、設計者が建築主に対して省エネ性能に関する説明を義務付けられました。書面の交付も必要なようです。
また、大手ハウスメーカーなどが戸建住宅を建築するときには、省エネ基準を上回るトップランナー基準に適合するようにすることになります。トップランナー制度は機器などのエネルギー消費効率を決める方法のひとつです。エアコンや照明器具、テレビ、パソコン、冷蔵庫、ガス調理器、炊飯器、電子レンジなど多くの家電が対象になっています。住宅に関しては断熱材やサッシ、複層ガラスも含まれています。
| 省エネ住宅のメリット・デメリット
省エネ住宅のメリットは断熱性が高く電気代などが安くすむという以外にも、補助金が受けられたり税金の優遇制度を使えたりします。
補助金は年によって変わりますが、たとえば“ZEH”と呼ばれるもので “ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス”の略称らしいです。。これを受けるには申請手数料が必要ですが、新築のときに書類を提出すると数十万円の補助金を受けられるかもしれません。他にも長期優良住宅の認定を受けると最大140万円の補助を受けることが可能です。
税金では“長期優良住宅の住宅ローン減税”があります。住宅ローン控除の最大控除額は一般的な住宅で400万円ですが、長期優良住宅では500万円が上限になります。一定の省エネ対策等級を取得するとフラット35Sの金利優遇措置を受けることができます。フラット35Sは住宅金融支援機構が提供する金利固定型の住宅ローンです。
反対にデメリットは、初期費用が高くなりやすいこと、省エネ住宅が得意の業者の選定が面倒なことがあります。大手ハウスメーカーであれば問題なく省エネ住宅を建てることができると思いますが、大手ハウスメーカーの多くは価格が高いですね。
| まとめ
1 パリ条約の目標達成のために省エネに注力!
2 建築物の省エネ化がすすむ!?
3 省エネ住宅にはメリットもデメリットもあります!