| 帰化って?
日本には外国人が多く住んでいます。法務省の統計では平成26年末の在留外国人数はナント212万人超!中国国籍の人が約65万人、韓国・朝鮮国籍の人が約50万人です。割合でいえば約54%ですから、日本に住む外国人の半数以上が中国・韓国・朝鮮国籍の方ということになります。
このような人の中には日本の国籍を取りたいと考える人も多くいらっしゃいます。このときの手続が帰化の許可申請です。帰化の条件は国籍法に書かれていますが、条件を満たしたからといって必ず帰化が許可されるわけではありません。ここが帰化の難しいところです。
| 帰化の条件って?
一般的な条件は6つあります。くだけた表現をすると次のとおりです。
1 引き続き5年以上日本に住んでいること
2 20歳以上で本国の法律で行為能力があること
3 素行が善良であること
4 自分や家族に資産があるか生活できる稼ぎがあること
5 二重国籍にならないこと
6 政府の転覆を目論んだりしていないこと
日本に住んで生活をしている外国人ならばおおよそ条件を満たすと思います。ただ、先ほども書きましたが、これらの条件を満たしたら必ず帰化ができるわけではありません。
| 帰化の手続は?
帰化をするにはまず法務局に行って担当官に相談をします。このときにご本人の状況を色々聞かれて、手続きに必要な書類を教えてくれます。必要な書類は本国の謄本、日本での出生届などの証明書、源泉徴収票、資格証明書、運転記録証明書など多岐にわたります。
次に、書類を記入したり収集したりします。外国の書類は全て日本語に翻訳しなければなりません。本国の謄本の翻訳が大変なんです!翻訳をプロに頼むとけっこうな金額がかかります。
すべての書類が揃ったら申請書類一式を法務局に提出します。この申請は必ずご本人でなければなりません。行政書士などが代理人として申請することはできません。法務局から何度も念を押されます。
次に、いよいよ山場の面談です。この面談も必ずご本人でなければなりません。日本語能力をチェックしながらいろいろな質問がされますが、中には意地悪な質問もあります。あとで必ず調査されますので、正直に答えないと嘘がバレます。嘘がバレると帰化の許可申請はほぼ却下になるでしょう。注意してください。
面談の後、追加書類の指示があれば提出してください。法務大臣の決裁、官報告示と進んだら法務局から連絡が来ます。在留カードなどを返却し、帰化届や各種名義変更手続、国籍喪失の届出などをして、帰化の手続は終了です。
簡単に手続の流れをまとめます。
法務局に相談
↓
書類集め
↓
申請 (必ず本人)
↓
面談 (必ず本人)
↓
許可または不許可の連絡
↓
在留カードなどの返却
|
(ここまでがいわゆる許可手続き)
↓
帰化届
↓
各種名義変更手続
↓
国籍喪失の届出
| まとめ
1 日本に住む外国人は200万人以上!
2 帰化には条件があります!
3 帰化の手続は意外に面倒!
帰化手続はご自身でされる方もいらっしゃいますが、書類集めの段階で断念される方が多くいらっしゃいます。また、一度不許可になりますと次の帰化申請の許可は大変難しくなります。不安に思われる方は行政書士に相談することをお勧めいたします。