不動産コンサルタントは誰のため?

| 不動産コンサルタントって何をするの?

 

不動産コンサルタントは不動産の専門家で、不動産に関する相談について改善策や解決策を提示します。これは企画提案型のコンサルティングと呼ばれています。不動産コンサルティング制度検討委員会報告書では、「依頼者との契約に基づき、不動産に関する専門的な知識・技能を活用し、公正かつ客観的な立場から、不動産の利用、取得、処分、管理、事業経営及び投資等について、不動産の物件・市場等の調査・分析等をもとに依頼者が最善の選択や意思決定を行えるように企画、調整し、提案する業務」とされています。ポイントは「公正かつ客観的な立場」という部分でしょうか。

また、改善策や解決策の実行を一般の方が行うのは難しい場合がありますので、そのときにはプロジェクトの進行を請けることもあります。この場合は事業執行型のコンサルティングと呼ばれます。

 

 

| 不動産コンサルティングのいろいろ

 

企画提案型の営業もあります。たとえば、自社の製品の販売促進のために顧客から問題を聞き出してその解決策を提案します。解決のために自社製品を使用してもらって自社製品の販売促進を行います。このような場合は「公正かつ客観的な立場」からの企画提案ではありませんので、コンサルタントと言えるかどうかの判断は難しいところです。

悪質な不動産コンサルタントの中には、マンションの大規模修繕工事で巨額の利益を上げている人もいるようです。たとえば、マンションの管理に関心が薄い所有者が多いマンションで理事長が一部の経営コンサルタントや建設会社とよからぬ関係になって多額のリベートを渡すパターンがありそうです。

不動産業界はリベートの多い業界です。紹介料をお支払いしますからお客さんを紹介してもらえませんかという営業担当を見かけることがあります。中には司法書士からリベートをもらうこともあるようです。士業が紹介料を支払うのは違法だと聞いたことがあるのですが、その辺りはどうなんでしょうね。

特にマンションの大規模修繕工事では金額が大きいため、悪質な不動産コンサルタントが跋扈しているともいわれています。たとえば、1億円の工事代金ならリベートは500万円とも1000万円とも言われています。このようにリベートをもらえるのなら、コンサルティング料を激安にしても十分利益があります。

マンションの大規模修繕工事でコンサルティング料がものすごく安い場合には何か裏があるのかもしれません。コンサルタントは手間も時間もかかる大変な仕事ですので安くで請け負うと割に合いません。それでも激安価格の提示があればどうかご注意を。コンサルティング料が高ければいいというものではありませんが…。

 

 

| まとめ

 

1 公正中立な不動産コンサルタント!

2 悪質な不動産コンサルタントは激安料金を提示!?

3 マンションの大規模修繕工事は特にご注意を!



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建物がさらに省エネへ!

| 建築物省エネ法が改正

 

建築物の省エネはどんどん進んでいます。家庭で使うエネルギーの約30%が冷暖房と言われています。住宅の省エネ性能を高めるには冷暖房のエネルギー消費を少なくするのが効率的です。省エネ住宅の効果は、冷暖房がよく効いて過ごしやすかったり光熱費を抑えたり結露を少なくしたり建築材の劣化を抑えたりできます。ポイントは断熱、日射、気密だと言われています。

2019年2月15日に建築物省エネ法が改正されました。パリ協定の目標達成のために建築物の省エネ対策を強化する必要に迫られてきているのです。建築物を大きく3つに分類して規制を強化しています。

1 オフィスビルなど

省エネ基準の適合が必要な延べ面積の下限を2000㎡から300㎡になります。省エネ基準を満たさないと建築確認が下りませんから建築することができなくなります。

1棟だけでなく複数の建築物で総合的に省エネ性能を高めることができるようになりました。

2 マンションなど

省エネ基準に適合しているかを監督体制を強化することで徹底することになります。民間審査機関を使ってマンションの計画を審査して、監督を強化しようというものです。

3 戸建住宅など

延べ面積が300㎡未満の小規模な住宅などを新築するときには、設計者が建築主に対して省エネ性能に関する説明を義務付けられました。書面の交付も必要なようです。

また、大手ハウスメーカーなどが戸建住宅を建築するときには、省エネ基準を上回るトップランナー基準に適合するようにすることになります。トップランナー制度は機器などのエネルギー消費効率を決める方法のひとつです。エアコンや照明器具、テレビ、パソコン、冷蔵庫、ガス調理器、炊飯器、電子レンジなど多くの家電が対象になっています。住宅に関しては断熱材やサッシ、複層ガラスも含まれています。

 

 

| 省エネ住宅のメリット・デメリット

 

省エネ住宅のメリットは断熱性が高く電気代などが安くすむという以外にも、補助金が受けられたり税金の優遇制度を使えたりします。

補助金は年によって変わりますが、たとえば“ZEH”と呼ばれるもので “ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス”の略称らしいです。。これを受けるには申請手数料が必要ですが、新築のときに書類を提出すると数十万円の補助金を受けられるかもしれません。他にも長期優良住宅の認定を受けると最大140万円の補助を受けることが可能です。

税金では“長期優良住宅の住宅ローン減税”があります。住宅ローン控除の最大控除額は一般的な住宅で400万円ですが、長期優良住宅では500万円が上限になります。一定の省エネ対策等級を取得するとフラット35Sの金利優遇措置を受けることができます。フラット35Sは住宅金融支援機構が提供する金利固定型の住宅ローンです。

反対にデメリットは、初期費用が高くなりやすいこと、省エネ住宅が得意の業者の選定が面倒なことがあります。大手ハウスメーカーであれば問題なく省エネ住宅を建てることができると思いますが、大手ハウスメーカーの多くは価格が高いですね。

 

 

| まとめ

 

1 パリ条約の目標達成のために省エネに注力!

2 建築物の省エネ化がすすむ!?

3 省エネ住宅にはメリットもデメリットもあります!



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空き家を1円でも売りたい?

| タダでも譲りたい空き家

 

2013年の調査で空き家が830万件もあるという結果は何度かこのブログで書きました。今では1000万件以上あるのではないかともいわれています。

放置される空き家は相続をした実家というケースが多くあります。実家の土地と建物を相続したのはいいけれど、売るに売れないし維持費もかかるし…と空き家として放置されてしまっているケースです。

 

 

| 維持費っていくらくらいかかるの?

 

土地と建物の維持費は住んでいなくてもかかってきます。定期的に管理をするための時間や労力も必要です。

では、どんな維持費がかかるのでしょうか。

1 固定資産税

固定資産税は税金ですから毎年必ず納税しなければいけません。市町村が所有者に課す税金で、土地建物の価値が高いとそれだけ高くなります。固定資産税の税率は一般に1.4%です。ただし、家屋の建っている200㎡以下の宅地の評価額は1/6になりますし、それ以上でも1/3に減額されます。“建物が壊れそうだから”と解体してしまうと、3倍、6倍に跳ね上がってしまいます。

減額後の固定資産税の課税標準額が400万円の場合、400万円×1.4%=56,000円/年です。

2 都市計画税

都市計画税も市町村税で、市街化区域にある土地や建物が対象です。税率は一般に0.3%です。建物が建っている200㎡以下の土地は評価額が1/3に減額されます。固定資産税と合わせて納付書が郵送されてきます。

減額後の都市計画税の課税標準額が400万円の場合、400万円×0.3%=12,000円/年です。

3 火災保険

火災保険は建物の構造や築年数などによって大きく変わってきます。数万円/年くらいでしょうか。ただし、空家は火災保険の対象外としている保険会社は多くあります。年に数回は訪れて別荘のように使用しておくと入れる保険があるかもしれません。その場合には移動のための交通費が発生します。

4 光熱費

“ときどき空き家の様子を見に行くから電気と水道の契約をそのままにしている”という方もいらっしゃるかもしれません。基本使用料だけでも意外な出費になるのではないでしょうか。数万円/年くらいの費用を覚悟しておくと安心です。

5 修繕費

建物が老朽化すると瓦や壁が傷んできて、雨漏りがしたり建材が腐ったり飛び散ったりすることがあります。今ならブロック塀も問題になるかもしれません。このような不具合を修理するために費用をかけますと、1回の工事で数万円、高ければ100万円以上かかる場合があります。

6 草刈りなどの維持費用

庭に草が生い茂ったり庭木が伸びすぎたりしてしまうと、近隣トラブルに発展するかもしれません。年に数回訪れて庭木の剪定や草刈りをすれば問題ありませんが、ご自身でできない場合には便利屋や造園業者に依頼することになります。年間2~3回の剪定と草刈りを依頼した場合、数万円は必要になるでしょう。

また、ゴミが不法に投棄されることもあります。粗大ごみの処分では市町村に連絡をして有料で処分をすることになります。費用はゴミ1個あたり数百円から数千円でしょう。

さらに、雪がよく降る地域では建物の倒壊を防ぐために雪下ろしが必要になります。業者に依頼すると数万円の費用がかかります。

 

空き家の維持費は他にも発生する可能性もありますが、年間20~50万円かかると思います。これだけ必要になるならタダでも譲りたいと考えるのも当然かもしれませんね。

 

 

| まとめ

 

1 空き家はタダでも譲りたい!

2 空き家の維持費は税金だけではありません!

3 空き家の維持費が年間50万円!?



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分譲マンションの賃料は下がりぎみ?

| 分譲マンションを賃貸に

 

不動産への投資が流行っています。様々なセミナーが開かれて投資家を募っています。主として投資家向けの分譲マンションを購入して貸し出すというものです。“投資”ですから利点も欠点もありますが、今回は賃貸に出したときの賃料について書きたいと思います。

 

 

| 近年の大阪の賃料

 

2018年の分譲マンションの平均賃料は近畿圏で1,833円/㎡でした。2009年の1,622円/㎡から上昇してきており、2017年に比べて約2.5%上昇しています。大阪府の平均賃料は2,136円/㎡で、こちらも2009年の1,745円/㎡から上昇しています。2017年と比べて約4.5%の上昇でした。

月別で見ますと、近畿圏の2018年12月の平均賃料は1.798円/㎡となっており、少し下がっています。前月比で-0.9%です。大阪府の平均賃料は1,985円/㎡で、前月比-2.6%です。大阪市内の物件数が減ったことや築古物件が増えたことが原因にあるようです。

 

 

| 分譲マンションのメリットとデメリット

 

分譲マンションは賃貸マンションよりも構造がしっかりしていて耐震性や防音性が良い物件が多いことが利点です。その他にも管理人が常駐していたり防犯性が良かったりと様々な利点があります。その分、家賃が少し高い物件が多く、物件数自体が多くありません。

一般的なメリットとデメリットを並べてみます。物件によって条件が異なり差があることをご了承ください。

【メリット】

・耐震性や防音性が比較的高い

・管理人がいることが多い

・防犯性が比較的良い

・購入者が居住していることが多いので、住人のマナーが比較的良い

【デメリット】

・家賃が比較的高額

・物件数が少ない

・マンションの規約がある

 

 

| まとめ

 

1 不動産投資が流行っています!

2 大阪の分譲賃貸マンションの賃料は高止まり!?

3 分譲マンションを借りるメリットに魅力!

 

 

体調を崩しておりまして短めの記事になっています。申し訳ありません。インフルエンザが流行しているようですので、皆様も体調にお気を付けください。



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修繕積立金は大丈夫?

| マンションは売り時?

 

前日の記事“マンションは賢く買える?”で書きましたが、中古マンションの高騰が一息ついています。ですが、まだまだ高値で維持しています。さらに、大阪の新築マンションは1970年代以降に多く建築されましたが、購入した多くの人が高齢になり売却に出されると予想されています。相続が絡んでいるかもしれません。

ただ、中古マンションの購入希望者はこの5年ほどはそれほど増えていません。供給数は増えています。どんどん売りに出されても希望価格ではなかなか売れず、結局は売却価格を下げて売ることになっていると思われます。

そうは言っても、大阪市内では成約した物件の㎡単価は上昇してきましたので、少々価格を下げても手にする金額は増えるのではないでしょうか。

 

 

| 中古マンションを買うときに気を付けたいこと

 

中古マンションが多く売りに出されたとして、購入するときにはどのようなことに気を付けたらいいのでしょうか?

 

1 修繕積立金

一番はやはり修繕積立金が十分に用意されているかどうかです。新築での販売時には多くのマンションで修繕積立金をギリギリで見積もっています。そのままでは、ちょっとした事情の変化で工事費が高騰した場合に対応できません。工事のときに数十万、数百万円の一時金を要求されると資金計画が狂ってしまいます。

マンションの大規模修繕工事は12年おきに行うのが目安とされています。修繕積立金はおおよそ1㎡あたり170~180円/月程度です。70㎡だと12,000円/月前後でしょうか。この頃は少し安くなってきて、8,000~10,000円/月くらいが増えてきています。

ただ、国土交通省の“マンションの積立金に関するガイドライン”(2011年)では、15階未満で5,000㎡未満のマンションの場合、1㎡あたり218円/月が平均値です。70㎡だと15,260円/月です。機械式駐車場がある場合にはさらに高額になります。

実際に10,000円/月前後の修繕積立金で工事が可能なのか、長期修繕計画とともによく吟味したいところです。長期修繕計画を購入前に閲覧させることは義務ではありませんから、見せてくれるところは自信があるのかもしれません。

2 マンションの管理

マンションを内覧するときにはまず見た目に注意しましょう。特に共用部の管理がしっかりなされているかを見ます。

エントランスでは、タイルはがれが放置されていないか、ポストは綺麗に整理整頓されているか、掃除は行き届いているか、掲示板の掲示物が破れていないかなどをチェックします。

壁や天井は経年によって徐々に劣化していくのは常ですが、ひび割れや錆の浸透など見ただけでわかることもあります。このような状態を管理組合が把握しているか、どのような対策を取るのかなどを不動産屋の担当に確認してください。

実際に管理をしているのは管理会社ですが、管理組合は管理会社を変えることもできますから、結局は管理組合がどれだけマンションの管理に関心があるかが分かります。

3 不動産屋の担当者

不安や疑問は不動産屋の担当者に尋ねるのが手軽です。実際に購入希望者と直接話をしてきているため購入者の目線に近い位置にいます。中には、管理組合の総会の時期や修繕計画についてもある程度把握している担当者もいるでしょう。

その他にも、現地を内覧中に購入希望地域の市場価格の変化や地域での評価なども聞くことができるかもしれません。

残念なことに、不動産の営業マンにはノルマのために都合の悪い情報を伝えないといった会社からの命令に従っている人もいます。誠実な営業マンは、お客さんのため、また後々のトラブルを回避するために悪い情報もきちんと伝えてくれます。良い点、悪い点を知ったうえで価格に納得して購入されるならば、購入後も気持ちよく暮らせると思います。

 

 

| まとめ

 

1 中古マンションは余りぎみ!?

2 中古マンションの購入時は修繕積立金をチェック!

3 管理や不動産屋の担当者も気にとめて!



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