前回の記事“新型コロナの影響を受けた外国人の方へ”では、新型コロナの影響を受けた外国人の方への優遇措置を書きました。ただし、この制度は技能実習生が使えないものでした。技能実習生が新型コロナウイルス閑静松の影響で解雇などされて実習が続けられなくなった場合の支援策はないのでしょうか。
今回は技能実習生に向けての支援策を書きたいと思います。
| 技能実習生への支援策
技能実習生への支援策は、通常の外国人労働者も利用できます。また、採用内定を取り消された留学生も利用できます。
支援策は、特例措置として最大1年間の“特定活動(就労可)”の在留資格を許可することになっています。ただし、“特定活動(就労可)”への在留資格の変更は、新しい就業先が見つかって雇用契約を締結した後になります。また、この特例措置は“当面の間”とされていて、明確な期限が定められているわけではありません。この措置で1年間在留した後でも、母国への帰国が困難な場合には6か月の範囲内で在留期間の更新が可能です。
この支援策の対象者が転職・就職先を見つけることが難しい場合、国のサポートによる求人事業者とのマッチング支援を受けることができます。ハローワークのようなことをしてくれると思ってよいと思います。問い合わせ先は地方出入国在留管理局です。
| マッチング支援の流れ
就労先をなかなか見つけることができずマッチング支援を受ける場合には、まずお近くの地方出入国在留管理局へお問い合わせください。地方出入国在留管理局はいわゆる“入管”です。
1 個人情報の取扱に関する同意書の提出
個人情報の取扱に関する同意書には、氏名、連絡先、希望する分野などの必要事項を記入します。提出先は、“特定技能”の場合は地方出入国在留管理局、それ以外の在留資格の場合は出入国在留管理庁です。
個人情報の取扱に関する同意書のひな形はこのようになっています。
2 出入国在留管理庁が、関係省庁などを通じで職業紹介機関に情報を提供
3 職業紹介機関による転職・就職先企業とのマッチングの実施
職業紹介機関が受入先機関を紹介し、転職・就職希望の外国人が企業で面接をします。面接の結果採用が決まりましたら、次のステップに移ります。
4 転職・就職先企業との雇用関係の締結
5 地方出入国在留管理局へ“特定活動(就労可)”への在留資格変更の申請、許可
6 受入先企業での就労
このマッチング支援は、技能実習を終了したにもかかわらず、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響で移動制限などを受けて帰国が困難になった方も対象になっています。
お近くでお困りの外国人の方がいらっしゃいましたら、ぜひこのような制度があることをご紹介ください。
| まとめ
1 国の就労支援で就労先をマッチング!
2 マッチング支援は個人情報の同意書を提出するだけ!
3 就労先が決まれば特定活動への変更可!