近年は、相続した土地に好みの家を建てたい、土地だけを買って家は自由に建てたいという方が増えてきているようです。特に地方都市ではその傾向が強いそうです。
住宅生産団体連合会は“2018年度 戸建て注文住宅の顧客実態調査”を行い、結果を公表しました。2019年で19回目の調査です。調査対象は3大都市圏と地方都市圏の8都市圏。有効回答数は3,687件でした。
この調査の中で、注文住宅購入を検討する中で特に重視した点について見てみたいと思います。
| 注文住宅を建てる人はこんな人?
注文住宅を建てる人ってどんな人でしょうか。4都市圏でみた平均顧客像を抜粋して見てみます。
・世帯主年齢 40.9歳
・世帯人数 3.32人
・親子世帯 52.0%
・世帯年収 874万円
・延床面積 128.1㎡
・住宅取得費 4,918万円
・建築費 3,605万円
・自己資金 1,356万円
・贈与額 1,174万円
・借入金 4,069万円
大雑把な平均像を考えますと、40歳で3人家族、年収は870万円。5,000万円で130㎡の家を建てて借入金は4,000万円。
大阪のしかも京阪地域で考えますと、年収も住宅取得費も借入金も多いように思います。イメージとしては、年収600万円で、住宅取得費は3,000万円、自己資金は300万円で諸経費をカバー、とこんなイメージです。
| 注文住宅でこだわったところはどこ?
いくつかの選択肢の中から選ぶ形式のアンケートになっています。特にこだわった方の多い項目をピックアップします。
1 通勤・通学などの利便 (約59%)
家を買うときには気にしますよね。しかも調査対象が都市圏ですから、車通勤よりも電車通勤を優先しているのでしょう。交通の便が良いだけでも日常生活は変化しますから。
2 敷地の広さや日当りなど空間のゆとり (約45%)
日当りは大切です。湿気はカビ発生の原因になりますし、家が傷んでしまいます。せっかくお気に入りの家を建てたのですから、大切に住みたいですものね。
3 街並み・景観 (約40%)
周辺の街並みを気にされる方が多いようです。お子さんのいらっしゃるご家庭では商業地よりも住宅街を選ばれるのでしょう。治安に関しては別項目がありますので、純粋に見た目だけなのかもしれません。
4 日常の買い物の利便 (約34%)
日々の生活の中で、毎日の買い物のしやすさは重要です。近くにスーパーや商店街があること、近くになくても利用しやすいことなど色々な選択肢が考えられます。
5 水害・津波の受けにくさ (約24%)
この項目は、毎年“幼稚園・小学校などの利便”や“治安・犯罪が発生しにくい環境”などの選択肢よりも下位の選択肢でしたが、2019年は堂々の5位です。近年の自然災害が大規模化していますので、重要項目の上位になりました。
その他に設備として、太陽光発電パネル(約49%)、メンテナンスフリー外壁(約42%)、エコキュート(約40%)などの導入した方が多いようです。
| まとめ
1 40歳で年収870万円の人が5000万円の家を建てる!?
2 注文住宅でも一番のこだわりは立地!
3 水害や津波の受けにくさもこだわる人が増えてます!