建設業許可の疑問 ~経管・専技~

| 許可の要件について

 

1 経営業務の管理責任者

Q1 役員の常勤性ってどんな書類を出せばいいの?

A1 大阪府の場合、役員報酬が月額10万円以上で、勤務日以外は所定の時間中、職務に従事している者です。常勤性の証明には10種類の確認書類を組み合わせて提出します。健康保険証や所得税の確定申告書など様々ありますので、以下の表をご参照ください。

 

建設業許可_常勤性の証明必要書類一覧表

 

Q2 「支配人」ってなに?

A2 支配人は支店長などで、営業に関する一切の裁判上または裁判外の行為をする権限をもっている使用人です。現実には商業登記がなされているかどうかで判断されます。

Q3 経営業務の管理責任者の経験って何をしていればいいの?

A3 原則として常勤で、取締役、理事、個人事業主、支店長、営業所長など営業の取引で対外的に責任を有する人です。このような地位にある人が経営業務について総合的に管理した経験を求められます。

 

男性の経営者や会社員が、仕事の戦略(策略)を練っている様子を描いたイラスト

 

Q4 専任技術者と兼任できるの?

A4 専任技術者の要件を満たしていて、同一の営業所内に限って兼任することができます。営業所は原則として本店(主たる営業所)です。

Q5 他の業種との兼任は?

A5 経営業務管理責任者になろうとするすべての業種で要件を満たしていれば、1人で二以上の業種の経営業務管理責任者になれます。

たとえば、とび・土工工事業の経営業務管理責任者になれる人が、屋根工事業、防水工事業、電気工事業の経営業務管理責任者になる要件を満たしていれば、とび・土工工事業、屋根工事業、防水工事業、電気工事業のすべての業種で経営業務管理責任者になれます。

Q6 解体工事業の経営業務の管理責任者の経験ってどうすればいいの?

A6 解体工事業は平成28年6月にとび・土工工事業から分けられましたので、解体工事業としての経験は5年に足りません(平成30年2月18日現在)。そのため、特例として、平成28年5月31日までのとび・土工工事業での経営業務管理責任者の経験を解体工事業の経営業務管理責任者の経験とすることができます。

たとえば、とび・土工工事業で平成23年5月から平成28年5月まで経営経験がある場合、解体工事業の経営経験を5年0か月とすることができます。

Q7 経営経験ってずっと同じ地位でないと経験期間に入らないの?

A7 経営経験は合算することができます。

ただし、許可をとる業種の補佐経験が1か月でもあると6年になりますし、許可をとる業種以外の業種の経営経験が1か月でもあると6年になります。合算した場合に5年ですむのは、許可をとる業種の経営業務管理責任者としての経験+許可をとる業種の執行役員などとしての経営管理経験の場合だけです。

 

建設業許可_経験年数まとめ表

 

建設業許可_経営経験の合算

 

 

Q8 他に特例ってないの?

A8 あります。許可をとる業種以外の業種で、経営業務管理責任者としての経験や執行役員などとしての経営管理経験が6年以上ある場合、いくつかの業種の経験を合算してもかまいません。

たとえば、大工工事業の許可をとる場合、とび・土工工事業の支店長としての経験が4年、とび・土工工事業の取締役としての経験が1年、防水工事業の取締役としての経験が1年あれば、合算して6年とすることができます。

 

2 専任技術者

Q1 “専任”ってなに?

A1 その営業所に常勤して勤務時間中ずっとその職務に従事していることです。大阪府では、勤務状況、給与の支払状況、人事権の状況などをみて判断されます。

住所が勤務地から遠くて常識として通勤できない場合、他の営業所で専任の地位にある人、個人事業主、給与の額が月額10万円未満の人などは“専任”とは認められません。

Q2 専任技術者は主任技術者(監理技術者)と兼任できるの?

A2 原則として兼任できませんが、特例として次のすべてを満たす場合には兼任することができます。

(1)専任技術者の常勤する営業所で請負契約が締結されたこと

(2)工事現場と営業所が近く、いつでも連絡がとれる体制であること

(3)雇われている建設業者と直接的・恒常的な雇用関係であること

(4)主任技術者(監理技術者)が専任でないこと

Q3 実務経験って見習い期間もいれていいの?

A3 見習い期間も入ります。ただし、雑務のみの期間はダメです。

 

タブレット端末を使って仕事をしている工事現場などで働くヘルメットをかぶった作業員のイラスト

 

Q4 実務経験期間って違う業種の実務経験期間と重なっていてもいい?

A4 原則として二重に計算できません。たとえば、とび・土工工事業と大工工事業に5年従事していた場合、とび・土工工事業5年としたり、とび・土工工事業2年+大工工事業3年としたりするなど、全部合わせて5年の期間になります。

ただし、平成28年5月31日までにとび・土工工事業の許可で請け負った解体工事業の実務経験は、とび・土工工事業と解体工事業の両方の経験として二重に計算できます。たとえば、平成23年5月から平成28年5月までとび・土工工事業に従事していて、とび・土工工事業の許可で解体工事業を行っていた場合には、とび・土工工事業5年+解体工事業5年として計算できます。

Q5 1人の専任技術者がいくつもの業種の専任技術者になれるの?

A5 なれます。ただし、実務経験の期間についてはQ4・A4に注意してください。

Q6 特定建設業の“指定建設業”ってなに?

A6 土木工事業、建築工事業、電気工事業、管工事業、鋼構造物工事業、舗装工事業、造園工事業の7業種です。

Q7 特定建設業で、実務経験期間と指導監督的実務経験期間って重なっていてもいい?

A7 重なっていてもかまいません。たとえば、専任技術者としての実務経験期間と指導監督的実務経験が同時期に5年ある場合、専任技術者としての実務経験5年+指導監督的実務経験5年とすることができます。

指導監督的実務経験の計算の仕方はQ4・A4と同じです。

Q8 特定建設業の“一定の考査”ってなに?

平成元年度~平成3年度の間に行われた“管工事技術者特別認定考査”と“鋼構造物工事技術者特別認定考査”のことです。

 

スーツを着た大人(社会人)の女性が会社の入社試験や資格などのテストを受けているイラスト

 

 

長くなりましたので、財産的基礎等のQ&Aは次回に持ち越します。

 

 

| まとめ

 

1 期間を合算するときは最も長い地位で必要な期間!

2 解体工事業の期間はとび・土工工事業の期間がはいる場合があります!

3 兼任ができる場合はいろいろあります!



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建設業許可の疑問 ~建設業許可制度~

| お役所の見本は分かりにくい?

 

建設業の許可を申請するときには必ず手引きを参照します。手引きには問合せ先や留意点、制度の概要、要件、記載例などが書かれています。

これを見るだけで書ける方もいると思います。しかし、手引きには書かれていないことが出てきたとき、電話で問い合わせても一般的な返答しかありません。たとえば、“○○という書類は用意できないけど××という書類ならある。これでもいいか?”という質問には電話では答えてもらえません。担当官は実際に窓口で書類を見ないと返事のしようがないのです。

 

役所や会社の受付などで、女性の係員が笑顔で来客者の対応をしているイラスト

 

そこで、手引きに載っていても分かりにくいこと、見逃してしまいそうなこと、実際に窓口に行かないと分からないことをQ&A形式で書きたいと思います。ここでは正確性よりも分かりやすさを重視しています。正確なことは手引きをご覧いただくか手引きの問い合わせ先にご確認ください。

 

 

| 建設業許可制度について

 

Q1 一式工事と専門工事の違いってなに?

A1 一式工事は元請さんのように土木や建築の工事を全て受ける場合で、専門工事は下請さんのように業種ごとに専門的に仕事を受ける場合です。一式工事は土木と建築の2種類、専門工事は27種類あります。

 

Q2 建設業の許可がいらない工事って?

A2 比較的小さな工事(軽微な工事)をする場合には建設業の許可は必要ありません。建築一式工事以外は、500万円未満の工事であれば建設業の許可が必要ありません。建築一式工事は、1500万円未満の工事や延べ面積が150㎡未満木造住宅工事であれば建設業の許可が必要ありません。

 

Q3 建設業の“営業所”ってなに?

A3 請負契約を締結する事務所のことです。建設業の営業をしていない事務所はここでの“営業所”ではありません。たとえば、〇〇建設会社の本店は不動産の運用相談業務や土地の仕入れをするだけで実際に建設業をしているのは支店である場合です。このときの本店は建設業の“営業所”ではありません。支店だけが“営業所”になります。

 

Q4 特定と一般の違いってなに?

A4 特定建設業は大きな工事を請け負う元請さんのことです。元請さんが1件の工事で下請さんに4000万円(税込)以上、建築一式工事の場合は6000万円(税込)以上の金額で仕事をしてもらう場合には、特定建設業の許可が必要になります。“発注者”からの金額ではなく、“下請さん”への支払金額ですのでご注意ください。発注者からの請負金額には制限はありません。下請さんが孫請さんに支払う金額にも制限はありません。

 

Q5 一式工事の許可があれば専門工事もできるの?

A5 できる場合とできない場合があります。

できる場合は、一式工事の仕事を請けたときにその中の専門工事をすることができます。たとえば、建築一式工事の許可を受けている業者は、建築一式工事を請けたときにその工事の一部である大工工事をすることができます。

できない場合は、専門工事だけを請ける場合です。たとえば、建築一式工事の許可を受けている業者が500万円以上のインテリア工事を請ける場合です。このときには内装仕上工事の許可が必要です。

 

Q6 許可は重複して取ることができるの?

A6 1つの業種で許可が重複するのは特定建設業と一般建設業の場合ですが、特定建設業か一般建設業のどちらかしか許可を取ることができません。

たとえば、大工工事の一般建設業の許可を受けている場合は、重ねて大工工事の特定建設業の許可を受けることはできません。大工工事の一般建設業を受けている業者が大工工事の特定建設業を取りたい場合には、一般建設業の許可から特定建設業の許可に変えなければいけません。

 

Q7 自分のする工事の準備に必要な工事って許可がいるの?

A7 必要ありません。たとえば、塗装業の場合、塗装のために足場を組む必要があるでしょう。足場を組む工事はとび・土工工事になりますが、この場合には新たにとび・土工工事の許可を取る必要はありません。また、塗装業の場合に防水工事が必要になることが多いですが、この場合にも防水工事の許可を取る必要はありません。

このような関係にある工事は“附帯工事”と言われていまして、大阪府では次のような基準で判断されます。

1 一連の工事又は一体の工事として施工する他の工事

2 本体工事を施工した結果、発生した工事又は本体工事を施工するにあたり必要な他の工事

塗装工事と足場を組む工事、防水工事は“一連の工事又は一体の工事”になります。

ただし、塗装工事が主たる工事だといえるだけの金額でなければいけません。塗装工事300万円、防水工事200万円、とび・土工工事100万円といった具合です。

しかも、500万円以上の附帯工事の場合には、附帯工事の“専任技術者”を配置しなければいけません。大きな工事を請けるときには注意してください。

 

気密性を高めるために壁の隙間にコーキング剤を流し込んでいる男性作業員のイラスト

 

附帯工事については国土交通省がガイドライン(pdfファイル)を発表しています。詳しくお知りになりたい方はご参照ください。

 

 

| まとめ

 

1 どの許可が必要になるかはケースバイケース!

2 軽微な工事や附帯工事では許可は要りません!

3 500万円以上の附帯工事では専任技術者を!



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建設業の許可を事例でみる! ~建設業許可申請~

| 登場人物と経緯

 

前回まででAさんとCさんは“C塗装株式会社”を設立し、開業届の提出と社会保険の加入、書類集め、書類作成を終えました。今回は府庁へ申請に行きます。

Aさん、Bさん、Cさんの経歴とこれまでの経緯を簡単にまとめます。

【登場人物と経歴】

〇 Aさん

18歳で塗装業に飛び込み、職人歴40年のベテラン。建設業の許可を取り、事業を息子のCさんに譲りたい。“C塗装株式会社”の取締役。

〇 Bさん

Aさんの奥さん。経理を担当している。“C塗装株式会社”では従業員。

〇 Cさん

Aさんのご子息。職人歴10年超(塗装業は3年)の中堅。“C塗装株式会社”の代表取締役。

【これまでの経緯】

1 定款の内容を決める

2 印鑑を作る(費用:2万円)

代表者印、銀行印、角印を作りました。

3 定款の作成と認証(費用:10万7200円)

行政書士Dに依頼しました。

4 株式会社の設立登記(費用:20万6100円)

司法書士Eに依頼しました。

5 開業届の提出

税務署、府税事務所、市役所にそれぞれ開業届を提出しました。

6 社会保険の加入(費用:7万円)

社会保険労務士Fに依頼しました。

7 建設業許可のための書類集め

特別徴収切替申請書を提出しました。

8 建設業許可の書類作成

分からないところがありましたが、申請のときに府庁の窓口で尋ねたいと思います。

 

 

| 新規に法人を設立して許可を取る!

 

9 建設業許可申請のために府庁へ(費用:9万円)

Aさんは、集めた書類一式と作成した書類(提出用と控え用)、大阪府証紙代9万円、もしもの時のための記入前のひな形の書類を一式、それに会社・Aさん・Cさんの印鑑を持って府庁へ行きます。大阪府の受付場所は咲州庁舎ですので、ニュートラムのトレードセンター前駅が最寄り駅です。

 

 

 

大阪府庁咲州庁舎 コスモタワー

 

まずは、受付の順番取りのために建設業許可の受付まで来ました。番号札を取ってから証紙を買いに行きます。証紙売り場は建築振興課を出てまっすぐに歩いて行ったところにありました。

 

大阪府庁咲州庁舎 建築振興課 建設業関係窓口

 

証紙を購入して受付に戻るとまだ順番が来そうにありません。申請に来ている人はほとんどが行政書士のようで、担当官とにこやかに話しながら書類チェックをしていました。

40分ほど待って順番が来ましたので、さっそく担当官にチェックをしてもらいます。

一番不安だった経験に関する書類は問題なくパスしました。ただ、“工事経歴書”と“直前3年の各事業年度における工事施工金額”の書類は、余白に“実績なし”と記入して提出するように言われてしまいました。記入前のひな形の書類にさっと書き込んで再チェックでOKを貰いました。

健康保険の加入状況の書類の“事業所整理記号等”の箇所に“申請中”と記入するように指示されましたので、言われたとおりに記入しました。

1時間ほどで最終チェックが終わり、証紙を台紙に張り付けて提出しました。受付印を押された副本と案内の紙を受け取って、無事申請終了です。許可は3週間くらいでもらえるとのことです。安堵のため息がもれました。

 

10 建設業の許可の通知書の受領

申請から3週間と1日後、府庁から“建設業許可通知書”が届きました。この通知書は再発行されないとのことですので、大切に保管しておきます。

 

11 建設業の許可票の発注(費用:1万円)

建設業の許可がもらえましたので、建設業の許可票をアクリル板で作ることにしました。今までの手書きの紙でしたから、大幅にグレードアップです。職人仲間から安い店を紹介してもらったので1万円で買うことができました。

看板はじっくりと選んでから購入することにしました。

 

 

| 建設業許可にかかった期間と費用

 

1 期間

Aさんの場合、最初に許可申請に取り掛かってから許可がもらえるまで約5か月かかりました。

1 定款の内容を決める 2週間

2 印鑑作成      1週間

3 定款作成と認証   2週間

4 設立登記      2週間

5 開業届の提出    1週間

6 社会保険の加入   2週間

7 書類集め      3週間

8 書類作成      3週間

9 許可申請      1週間

10 通知書の受領    3週間

11 許可票の発注    2週間

合計で22週間、約5か月です。会社の設立の段階から許可申請に必要な書類を集めていればもっと早く許可をとれたかもしれません。また、書類作成に時間がかかりましたので、行政書士に依頼すると時間が短縮されるはずです。1か月半は短くなったのではないでしょうか。

建設業の許可に必要な事柄が分かりましたので、Aさんは今後の手続きも自分でやりたいという意欲が出てきました。悩んだ分だけ会社のことがよくわかったようです。

2 費用

印鑑代    2万円

定款代   10万7200円

登記代   20万6100円

社労士代   7万円

証紙代    9万円

許可票代   1万円

計     50万3300円

交通費などを含めると約51万円かかりました。法人の設立に予定以上の費用がかかってしまいました。会社を一つ作って許可を取るのに51万円です。安いか高いかは今後の売上次第でしょうか。

 

Aさんを例にして許認可の取得の流れを書いてきました。いかがでしたでしょうか。

次回からは細かい点のQ&Aと入札するときに必要な経営事項審査について書きたいと思います。

今後とも、よろしくお願いいたします。

 

 

| まとめ

 

1 大阪府は咲州庁舎が受付場所!

2 建設業許可票と看板は必ず掲示!

3 Aさんは約5か月・51万円で許可が取れました!



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建設業の許可を事例でみる! ~建設業許可申請の書類作成~

| 登場人物と経緯

前回まででAさんとCさんは“C塗装株式会社”を設立し、開業届の提出と社会保険の加入、書類集めを終えました。今回はいよいよ書類作成です。

Aさん、Bさん、Cさんの経歴とこれまでの経緯を簡単にまとめます。

【登場人物と経歴】

〇 Aさん

18歳で塗装業に飛び込み、職人歴40年のベテラン。建設業の許可を取り、事業を息子のCさんに譲りたい。“C塗装株式会社”の取締役。

〇 Bさん

Aさんの奥さん。経理を担当している。“C塗装株式会社”では従業員。

〇 Cさん

Aさんのご子息。職人歴10年超(塗装業は3年)の中堅。“C塗装株式会社”の代表取締役。

【これまでの経緯】

1 定款の内容を決める

2 印鑑を作る(費用:2万円)

代表者印、銀行印、角印を作りました。

3 定款の作成と認証(費用:10万7200円)

行政書士Dに依頼しました。

4 株式会社の設立登記(費用:20万6100円)

司法書士Eに依頼しました。

5 開業届の提出

税務署、府税事務所、市役所にそれぞれ開業届を提出しました。

6 社会保険の加入

社会保険労務士Fに依頼しました。

7 建設業許可のための書類集め

特別徴収切替申請書を提出しました。

 

| 新規に法人を設立して許可を取る!

 

8 建設業許可申請の書類作成

建設業許可の手引き(大阪府、平成29年11月版)を見ますと、36~39ページに提出書類の一覧表が載っていましたので、これに沿って記入していきます。

 

真面目な顔をして真剣に書類を読んでいる男性会社員(サラリーマン)のイラスト

 

ひな形は大阪府のサイトからダウンロードしました。提出する書類は30種類あります。

(1)建設業許可申請書

特に迷うところもなく記入できました。

(2)役員等の一覧表

こちらも問題なく記入できました。

(3)営業所一覧表(新規許可等)

本店だけしかありませんので、(従たる営業所)の欄には“該当なし”と記入しました。

(4)証紙等の貼付用紙

申請の日に府庁で証紙を購入して貼り付ける予定です。新規ですので9万円を用意します。

(5)専任技術者一覧表

建設工事の種類の記入欄には“塗‐4”、有資格区分の記入欄には“02”と記入しました。

(6)工事経歴書

配置技術者の欄は下請けの個人事業ですので分かりません。空白にしておきます。

(7)直前3年の各事業年度における工事施工金額

個人事業の“A塗装”の塗装工事を記入しましたが、“C塗装株式会社”の実績はありませんので書かなくてもいいかも…。申請の時に未記入の用紙を持参して、必要がない場合には未記入用紙に差し替えたいと思います。

(8)使用人数

使用人の数はBさんだけなので事務関係使用人に1人、合計に1人と記入しました。下段の合計欄を見落としそうになりました。あぶなかった…

(9)誓約書

印鑑を間違えないように押印しました。

 

書類に判子(はんこ・印鑑)を押している(捺印・押印している)男性会社員のイラスト

 

(10)登記されていないことの証明書

すでに取得済みです。申請時に添付します。

(11)市町村の長の証明書

すでに取得済みです。申請時に添付します。

(12)経営業務の管理責任者証明書

個人事業主として自分で自分を証明しました。

(13)経営業務の管理責任者の略歴書

簡単な履歴書のようなものでしたので、“A塗装”の設立時から現在までの略歴を記入しました。印鑑は個人印なので間違えないように注意します。

(14)専任技術者証明書

“塗”のところに“4”と記入しました。

(15)専任技術者の実務経験証明書

用意した工事の注文書のとおりに記入しました。10年分です。

 

男性が一生懸命何かの文章や手紙を紙に書いているイラスト

 

(16)国家資格者等・管理技術者一覧表

右上の余白に“該当なし”と記入しました。

(17)許可申請者の住所、生年月日等に関する調書

法人の役員としてCさんとAさんの二人分を記入しました。

(18)商業登記簿謄本(3か月以内)

すでに取得済みです。申請時に添付します。

(19)定款の写し

すでに準備しています。申請時に添付します。

(20)株主(出資者)調書

CさんとAさんの氏名・住所・所有株式数を記入しました。

(21)貸借対照表

開始貸借対照表を作りました。

 

開始貸借対照表

 

(22)府税事務所に提出した法人設立等申告書の写し

すでに取得済みです。申請時に添付します。

(23)営業の沿革

個人事業としての“A塗装”の設立から記入しました。建設業の登録や許可、賞罰は該当なしです。

(24)所属建設業団体

未加入ですので該当なしと記入しました。

(25)健康保険等の加入状況

健康保険や厚生年金保険の加入手続で受け取った“健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届”の控えを提出します。

(26)主要取引金融機関名

G銀行H支店を記入しました。

(27)営業所付近の案内図

作成した地図を貼り付けました。

(28)営業所写真

撮影した写真を貼り付けました。

(29)申請書類の表紙

問題なく記入できました。

(30)申請書類の表紙(閲覧不可様式集)

問題なく記入できました。

 

申請書類に記入ができました。

副本を用意しなければいけませんので、すべての書類をコピーします。書類はかなりの量になりましたが、これで一息つけます。

 

山積みに重ねられた、書類の束のイラスト

 

時間に余裕のある日をみつけて、申請に行ってきます。

 

| まとめ

 

1 番号を記入するところはコード表を見て間違えないように!

2 印鑑は法人印か個人印かをよく確認してください!

3 個人事業を法人にしたときは法人成りとして記入します!



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建設業の許可を事例でみる! ~建設業許可申請の書類集め~

| 登場人物と経緯

 

前回まででAさんとCさんは“C塗装株式会社”を設立し、開業届の提出と社会保険の加入手続きを終えました。

Aさん、Bさん、Cさんの経歴とここまでの経緯を簡単にまとめます。

【登場人物と経歴】

〇 Aさん

18歳で塗装業に飛び込み、職人歴40年のベテラン。建設業の許可を取り、事業を息子のCさんに譲りたい。“C塗装株式会社”の取締役。

〇 Bさん

Aさんの奥さん。経理を担当している。“C塗装株式会社”では従業員。

〇 Cさん

Aさんのご子息。職人歴10年超の中堅。今回で職人歴の詳細が明らかに!“C塗装株式会社”の代表取締役。

 

【これまでの経緯】

1 定款の内容を決める

2 印鑑を作る(費用:2万円)

代表者印、銀行印、角印を作りました。

3 定款の作成と認証(費用:10万7200円)

行政書士Dに依頼しました。

4 株式会社の設立登記(費用:20万6100円)

司法書士Eに依頼しました。

5 開業届の提出

税務署、府税事務所、市役所にそれぞれ開業届を提出しました。

6 社会保険の加入

社会保険労務士Fに依頼しました。

 

 

| 新規に法人を設立して許可を取る!

 

7 建設業許可のための書類集め

建設業許可の手引き(大阪府、平成29年11月版)を見ますと、36~39ページに提出書類の一覧表が載っていましたので、これを集めていきます。

(1)確定申告書の第一表と専従者の記載書類

建設業の許可申請では、法人の役員で常勤の者の1人に経営経験が必要です。Aさんの経験で許可申請をします。Aさんは“C塗装株式会社”の取締役ですので、Aさんは個人事業での塗装業の経営経験が5年以上あって条件を満たします。提出書類は確定申告書5年分です。

古いものがなかなか見つからず探し出すのは大変でした。確定申告書の第二表に専従者の記載がありますので、これも一緒に提出します。

 

確定申告書B_雛形_第二表_控え

 

(2)工事経歴書に記載する工事の請求書

“A塗装”は工事を請けるときに契約書を交わしていませんでしたので、注文書を提出することにしました。12か月以上空かないように年1~2件の請求書を10年分です。Aさんの10年間の経営の経験と専任技術者の経験をこの書類で証明します。AさんがC塗装株式会社の取締役として経営業務の管理責任者と専任技術者を兼任します。

注文書の中には、工事内容がはっきりと“塗装”と書かれているものと“塗装”だと分かりにくいものとがありました。府庁の窓口で職員に説明をするのは面倒です。“塗装”と書かれている注文書だけでなんとか10年分を用意できました。

ついでに、直前3年分の年度別工事施工代金額を計算しておきました。

ここで気づかれた方がいらっしゃるかと思いますが、10年間の経験はCさんにもあります。Cさんの職人歴は10年超ですからね。ところが、Cさん、実は高校卒業したあと28歳までの10年間は他所の建設会社でとび職をしていました。“A塗装”で働き出してから3年ですので、“塗装業”としての経験は3年しかありませんし、経営の経験も3年です。ですから、Cさんが個人で許可申請をするのは無理だったのです。Aさんは仕方なくCさんとともに法人を設立したのでした。

 

工事現場などで使われる、手のひらにイボイボが付いた軍手のイラスト

 

(3)定款の写し

近くのコンビニでコピーをしました。

(4)営業所付近の案内図

駅から自宅までの地図を見ながら簡単な手書きの地図を作りました。

(5)営業所の写真

C塗装株式会社の看板がまだありませんので、手書きで紙に書いて玄関に貼ってから写真を撮りました。郵便受けにも“C塗装株式会社”と書いた紙を貼っています。室内は事務所らしく見えるように模様替えをして写真を撮りました。

自宅の全景1枚、事務所の入り口2枚(引きと寄り各1枚)、郵便受け1枚、事務机1枚、電話とFAX1枚、計6枚を用意しました。

 

大きな看板が付いた、会社(大企業)の建物のイラスト

 

(6)法人事業税納税証明書

第1期の決算がまだ終わっていないので、決算未到来の理由書を提出します。パソコンで簡単な書面を作りました。文面はこんな感じです。

「当社は、平成30年6月12日に設立し、決算日が5月31日のため、いまだ第一期の決算期が到来しておらず、貸借対照表及び損益計算書並びに法人税の納税証明書が添付できません。」

 

苦々しい表情で嫌々税金を払っている男性会社員のイラスト

 

(7)登記されていないことの証明書、市町村の長の証明書、商業登記簿謄本、印鑑証明書

Aさんは平日には仕事があって役所に行くことが難しいので、奥さんのBさんに行ってもらいます。申請書は、法務局や市役所のホームページの記載方法や記載例を見ながら見本を作ってBさんに渡しました。これで間違いなく取得できるはずです。

会社の謄本と印鑑証明書は司法書士が取ってくれていましたので、これを使います。

AさんとCさんの分を取得できました。

(8)資本金を振り込んだ通帳のコピー

自己資本の額が500万円以上あることを証明するために、資本金を振り込んだF銀行G支店の通帳をコピーして提出することにしました。

 

シンプルな緑色の通帳のイラスト

 

(9)常勤性の確認書類

Aさんが経営業務の管理責任者と専任の技術者を兼任しますので、Aさんの書類を提出します。必要書類は以前にまとめたものを再掲します。

 

建設業許可_常勤性の証明必要書類一覧表

 

AさんはまだC塗装株式会社の健康保険証を受け取っていませんし、C塗装株式会社の役員として住民税を納めてもいません。ですので、特別徴収切替申請書と役員報酬に関する役員会議事録を提出することにしました。

ここでAさんはある事に気づきます。

(10)特別徴収切替申請書

実はまだ特別徴収への切替申請をしていませんでした。慌てて奥さんのBさんに市役所へ行ってもらい、特別徴収の切替をしました。受付印のある申請書の控えを受け取りましたので、これを提出します。特別徴収した府民税・市民税の特例の申請書も提出しました。

手引きのしっかりと読んでおかなければいけなかったのに、事前準備を怠って失敗してしまいました。府庁での受付のときに指摘されなかっただけよかったと前向きに考えることにします。

 

 

| まとめ

 

1 確定申告書と工事経歴の証拠書類は集めるのが大変!

2 書類集めのときに手続の不足が発覚することがあります!

3 営業所の写真は多めに撮って提出するのがおすすめ!

4 会社の名前は郵便受けにも貼っておくことを忘れずに!



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