2019年9月30日に公表された総務省の統計“平成30年住宅・土地統計調査”によりますと、空家は8,489,000戸で空家率は13.6%だそうです。
この調査では、空家以外にも、総住宅数と総世帯数、居住世帯の有無、住宅の所有の関係、住宅の規模、持家の購入・新築・建て替え等、借家の家賃・間代、高齢者のいる世帯の状況、現住居以外の住宅を所有している世帯が公表されています。
今回は空家率を中心に見てみたいと思います。 “空家がさらに増加!” の続きを読む
2019年9月30日に公表された総務省の統計“平成30年住宅・土地統計調査”によりますと、空家は8,489,000戸で空家率は13.6%だそうです。
この調査では、空家以外にも、総住宅数と総世帯数、居住世帯の有無、住宅の所有の関係、住宅の規模、持家の購入・新築・建て替え等、借家の家賃・間代、高齢者のいる世帯の状況、現住居以外の住宅を所有している世帯が公表されています。
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現在、弊社では長屋のリフォームを行っています。建物自体が古くお風呂がありません。この時代にお風呂がないと賃貸も難しいですし、売却でも価格を叩かれそうなのでお風呂を作ってしまおうと考えています。
一部屋を潰して、お風呂と洗面と脱衣場を作るとすると、いくらくらいかかるのでしょうか。業者に見積もりを取ればすぐにわかりますが、おおよその相場を考えてみます。
1 床・天井・壁解体工事 10万円
2 廃材搬出運搬処分 15万円
3 床 モルタル打設工事 5万円
4 天井 張替工事 5万円
5 壁補修 クロス下地 6万円
6 洗面所 内装クロス張り 8万円
7 洗面所 床シート張り 5万円
8 水道 汚水配管工事 10万円
9 水道 給水配管工事 8万円
10 給湯器設置 12万円
11 ガス 配管設備工事 15万円
12 電気工事 20万円
13 ユニットバス設置工事 60万円
14 洗面台設置工事 5万円
15 洗濯パン設置工事 5万円
16 雑費 20万円
おおざっぱに項目を書き出してみると、こんなにもあります。合計金額はナント209万円。長屋にお風呂を新設しようとすると200万円以上の金額がかかりそうです。
マンションの一室をリフォームするとどうでしょうか。お風呂の新設とは違って安く済むのでしょうか。
1 床・壁・天井の張り替え 10万円
2 キッチン交換 75万円
3 トイレリフォーム 35万円
クロスや床材の張り替え、キッチンとトイレのリフォームをすると、合計で120万円になりました。リフォームではなくリノベーションになると500万円以上はかかるそうです。
一戸建ての場合も試算してみましょう。
1 外壁塗装 100万円
2 屋根塗装 30万円
3 風呂リフォーム 80万円
4 キッチンリフォーム 80万円
5 トイレリフォーム 35万円
外観と水回りのリフォームをすると、合計で325万円になりました。これに洋室やダイニングのリフォームをするとさらに50~60万円くらいかかりそうです。一戸建のリノベーションだと広さにもよりますが800万円くらいは覚悟しなければいけません。
リフォーム費用は地域によって違いますが、おおよその目安として次のようにかかるとのことです。
1 キッチン 80万円
2 お風呂 100万円
3 トイレ 40万円
4 洗面所 20万円
5 リビング 40万円
6 ダイニング 40万円
7 洋室 20万円
8 和室 20万円
9 外壁 120万円
10 屋根 40万円
どうでしょうか?思っていたより費用がかかるのではないでしょうか?何をどこまでするのかによっても金額が変わってきますので、工務店に相談されることをおすすめします。
1 お風呂の新設費用は200万円超!
2 マンションのリフォームなら120万円くらい!
3 一戸建てのリフォームなら300万円超!
前回のブログ“空家対策ってどんなことをしてるの?”で書きましたとおり、守口市と門真市では空家法に基づいて空家等対策計画を策定しています。
大きく分けて3つです。空家を適正に管理すること、空家を利活用すること、空家の除去です。空家等対策計画は大まかな指針を決めるものですので具体的な政策内容は書かれていません。それでも門真市は20個ほどの施策を挙げています。
寝屋川市では外観調査の結果を発表しています。空家や跡地、老朽建築物等を対策計画の対象としていて、合計4458棟ありました。このうち空家と判断できるものは1193棟でした。空き家が比較的多い地域は、香里園駅周辺の香里地区、寝屋川市駅周辺の池田・大利地区、萱島駅周辺の萱島東地区の3か所です。昭和35年の5万人の人口から15年間で25万人にまで急成長したベッドタウンですから、当時の古い市街地がそのまま空き家になっていったのでしょうね。
寝屋川市の課題としては、空家等の発生抑制、適正管理、空家・跡地の利活用となっています。守口市や門真市と同じような課題ですね。
基本方針として5つを打ち出しています。
1 管理が悪い空家や老朽危険建築物の除去
2 空家にならないような予防と発生抑制の促進
3 空家・老朽建築物の適正管理の促進
4 空家・跡地の利活用・流通の促進
5 空家・老朽危険建築物への対策推進体制の構築
こちらも守口市や門真市と足並みをそろえています。行政ができる空家対策はこれらしかないのかと思えるほど同じです。空家法をほぼそのまま対策計画にしたような印象があります。
寝屋川市は空家率を平成25年の13.8%から10年間で12%に削減することを目標にしています。
1 守口市・門真市は空家等対策計画を策定済み!
2 寝屋川市も空家等対策計画を策定!
3 京阪の3駅周辺に空き家多し!
今話題になっている“空家”。空家法(空家等対策の推進に関する特別措置法)が施行されてから約4年が経ちました。この法律に基づいて、市区町村は空家等対策計画を策定しています。
平成30年度末では1051の市区町村が策定していますが、まだ約6割にとどまっています。策定をしていない市区町村も動いていて、令和元年度末には1265市区町村になる見込みです。高知県や大分県では全ての市町村が策定を終えていますし、石川県や富山県は1市町村を除いて策定を終えているようです。
我らが守口市、門真市、寝屋川市の策定状況はどうなのでしょうか。3市とも空家等対策計画を策定しています。それぞれの中身を少し見てみます。寝屋川市は次回に書きたいと思います。
守口市では平成28年度に空家等実態調査が行われています。空き家は1570棟ありました。そのうち、戸建住宅は579棟、全戸空家になっている長屋は71棟、共同住宅は22棟ありました。このうち壊れそうで危険なものが44棟、少し壊れているものは805棟、比較的良いものが721棟です。
空家になった理由としては、次の4つが挙げられています。
(1)所有者が亡くなった後に居住する人がいない
(2)買い手がいない
(3)借り手がいない
(4)所有者が入院中だったり施設に入所中だったりして居住する人がいない
問題点は、所有者の管理意識の低さ、空家等の流通・活用が進まない、管理が悪い空家に対する対応があるようです。
対策は3つあります。
(1)所有者等の管理の普及啓発
内容としては、相談会の開催、文書の送付、パンフレット作製、見守りサポートなどです。
(2)空家や除去した空家の跡地の活用
内容としては、空家バンク制度の創設、インスペクション(住宅診断)の普及啓発、マイホーム借り上げ制度の普及促進などです。
(3)空家等の除去の促進
内容としては、特定空家に対する法的措置の推進、老朽危険な空き家についての意識啓発などがあります。
門真市でも空家等の実態調査が行われました。空き家は1423棟ありました。そのうち、管理ができていないものが122棟、要注意なものが39棟など危険な家屋は10%を超えています。
課題としては4つ挙げれています。
(1)空家を発生させない取組
相続登記、リフォーム費用、売却価格、家賃の相違など資金面が問題になっているようです。
(2)適正な管理に向けた取組
所有者の高齢化、長期間の空家などが問題になっているようです。
(3)利活用の促進に向けた取組
賃貸や売却をしようと思っても利用者のニーズに結びついていないこと、修繕や改修支援の不足、情報提供の不足が問題になっているようです。
(4)除去を促進する取組
門真市の北部地域に空家の約7割があって地震発生時に著しく危険な市街地になっています。また、空家の約7割が昭和56年5月以前の建築物で地震に弱いことが問題になっているようです。
これらの課題に対策としては20個も挙げられています。ただし、具体的な政策とまで言えるものはなく、おおよそ守口市と同じような対応になっています。
1 空家等対策計画は約6割の市区町村だけ!
2 守口市には空家が1500棟超!危険な家屋は44棟!
3 門真市には空家が1400棟超!危険な家屋は122棟!
4月に総務省が平成30年住宅・土地統計調査の概要を発表しました。この調査は、住宅や居住状況、土地などの実態を把握するために5年毎に実施されています。平成30年の詳細な調査結果は2019年9月の公表予定だそうです。
今回は概要だけですが、政府が行っている調査だけに大規模な調査になっています。なんと約370万住戸・世帯を対象にした調査です。結果を見てみましょう。
まず、総住宅数から見ていきます。約6242万戸で2013年の調査よりも3%増加しています。増加数は、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県など関東が多く、この1都3県で全国の増加数の4割をも占めています。関東の住宅事情はすごいですね。
住宅のうち、一戸建は約53%、長屋建が約2%、共同住宅が約43%です。ほとんどが一戸建か共同住宅ですので、イメージの通りではないでしょうか。門真市には長屋建も多いのですが、全体の数からみると数%なのでしょうね。
空き家の数を見てみましょう。空き家の数は846万戸で2013年よりも3.2%増加しました。ただ、総住宅数が3%増加していますので、空家率は13.6%(0.1%増)とほぼ横ばいです。過去最高になったのは確かですが、思っていたよりも変わらなかった印象です。
空き家の内訳を見てみます。賃貸住宅用が431万戸で2万戸の増加、売却用は29万戸で1万戸の減少、別荘などは38万戸で3万戸の減少だそうです。空き家のまま放置されていて賃貸にも売却にも当てはまらない住宅は347万戸で29万戸の増加です。
賃貸や売却をするような空き家であれば大きな社会的な問題になりませんが、放置されている空き家は社会問題になっています。そのような空き家が1割弱増えているのですから、やはり空き家問題は深刻になってきます。
特に戦後に建てられた古い長屋や昭和56年6月より前に建てられた住宅は耐震に問題がある場合が多いです。このような古い家屋が空き家として放置されることでボロボロになって“危険な空き家”として認識されてしまいます。倒壊の可能性も増えますし、犯罪の温床にもなりがちです。
空き家になっている古い建物をお持ちの方は、早めに取り壊したり土地と一緒に売却したりしてくださいね。市町村では建物診断や耐震工事の費用を補助しているところが多くあります。また、倒壊の危険がある住宅は取壊しの費用の補助をしていることもあります。まずは、市町村や不動産業者に相談してみてください。
1 関東の新築住宅はとびぬけて多い!?
2 住宅は一戸建と共同住宅で97%!
3 空家率は5年前とほぼ同じ!